- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
埼玉県鴻巣市にある「鴻神社」は、中山道・鴻巣宿の総鎮守として崇敬されてきた神社です。子授け・安産にご利益があるとされる「こうのとり」にまつわる伝説が宿る多種多彩な御朱印が人気になっています。
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埼玉県鴻巣市、JR鴻巣駅の東の旧中山道とこうのとり通りが交差する場所にある「鴻神社(こうじんじゃ)」は、鴻巣地域の鎮守として信仰をあつめる神社です。
現在の埼玉県鴻巣市は、江戸時代には中山道が通る宿場町「鴻巣宿(こうのすじゅく)」として栄えました。鴻神社の歴史は、鴻巣宿にあった氷川社(ひかわしゃ)・熊野社(くまのしゃ)・竹ノ森雷電社(たけのもりらいでんしゃ)の3社が明治6年(1873年)に合祀され、「鴻三社(こうさんしゃ)」と号したことに始まります。
合祀された3社のうち、氷川社は「鴻ノ宮氷川大明神(こうのみやひかわだいみょうじん)」「端ノ宮(はじのみや)」とも呼ばれ、鴻巣郷の総鎮守として広く崇敬をあつめていた古社です。熊野社は「熊野権現(くまのごんげん)」と称した古社で、氷川社が端ノ宮と呼ばれたのに対し「中ノ宮(なかのみや)」と呼ばれていました。竹ノ森雷電社は、周辺に竹林が広がっていたことから「竹ノ森」の名がつけられ、鴻巣宿の鎮守として崇敬されていました。現在の鴻神社の境内地は、もとは竹ノ森雷電社の社地にあたります。
その後、明治35年(1902年)から40年(1907年)にかけて、鴻巣地域にあった日枝神社(ひえじんじゃ)・東照宮(とうしょうぐう)・大花稲荷社(おおはないなりしゃ)・八幡神社(はちまんじんじゃ)もあわせて合祀され、明治40年4月8日に社号を「鴻神社」と改め、現在に至ります。
御祭神は、素戔嗚命(すさのおのみこと)・伊弉諾命(いざなぎのみこと)・伊弉冉命(いざなきのみこと)・速玉男命(はやたまおのみこと)・事解男命(ことさかのおのみこと)・別雷命(わけいかづちのみこと)など、合祀された各社の複数の神々にわたります。
現在でも鴻巣地域の総鎮守として、地域の人々から親しまれ、毎年12月4日に境内で開かれる「酉の市」など、祭礼や行事の際にはたくさんの参拝者で賑わっています。

鴻神社では、拝殿右手の授与所にて9時~16時頃の受付で多種多彩な御朱印が授与されています。
基本の御朱印のほかに、季節や行事にあわせて授与される期間限定御朱印、三狐稲荷神社・疱瘡神などの境内社の御朱印など、時期によっては数十種類の御朱印が授与されており、御朱印巡り好きの間で話題になっています。
私が令和8年(2026年)7月に参拝した際に拝受したのは、夏らしい花火をあしらった季節限定デザインの御朱印です。
台紙いっぱいに大きく描かれたこうのとりの頭部に、青・黄・ピンクの花火が幾重にも打ち上がるデザインで、右上に「奉拝」、中央に「こうのとりのお宮 鴻神社」、左に「参拝日付」の文字、「神璽」「鴻神社」の朱印が記されていました。

御朱印の絵と文字からわかるように、「こうのとり」は鴻神社を象徴する鳥です。
合祀された3社のうちの氷川社で、大きな木に巣を作ったこうのとりが、卵を狙う大蛇をくちばしで退治したという「こうのとり伝説」が伝わっていました。この伝説にちなみ、こうのとりが信仰の対象となり、災難除け・厄除け・方位除け・縁結び・家内安全、そして子授け・安産のご利益があるとして崇敬されてきました。地名の「鴻巣」もこの伝説が由来であるといわれています。
現在の鴻神社の境内には、こうのとり伝説を伝える「鴻の宮」と呼ばれる小さなお社があり、朱塗りの鳥居と白い提灯には「鴻の宮」の文字が掲げられています。「こうのとり伝説が伝わるお社です」という案内板も設置されていて、そばには「御神卵」と刻まれた大きな石の卵、さらに「こうのとりのたまご納所」が設けられていました。
この御神卵は、こうのとりが命をかけて守り抜いた「卵」そのものを象徴していて、子授け・安産を願う参拝者が授かる「たまごお守り」は、願いが叶ったのちにこの納所へ納める習わしになっているそうです。

鴻神社の御朱印は、古くから地域に伝わる「こうのとり伝説」にまつわる御神徳が込められていて、季節や行事によって変わる華やかな意匠とあわせて、御朱印のデザインの奥にある物語まで含めて味わいたい1体だと思います。
鴻の宮の鳥居のそばには、鴻巣市の保護樹木に指定された大きなイチョウの木がそびえています。指定番号は第1号、指定年月日は平成7年(1995年)12月1日と、鴻巣市内において特に重要な古木であることがわかります。この他にも、絶滅危惧種の「なんじゃもんじゃの木」も境内にあるなど、豊かな自然環境も鴻神社の魅力です。
また、古代においては、武蔵国造であった笠原直使主(かさはらのあたいおみ)が、現在の鴻神社がある地域に居住し、地域の行政の中心である国府(こくふ・こう)に関連する施設があったことから「国府の洲(こうのす)」と呼ばれるようになり、のちに「こうのとり伝説」にちなんで「鴻巣」の字が当てられるようになったと考えられています。
古代から現代にかけて、地域で中心的な役割を果たしてきた地に鎮座する鴻神社を、じっくりと散策し、この地に宿る歴史や物語を体感してみてください。

鴻神社は、明治時代の合祀によって3古社の歴史が一つに重なり、「こうのとり伝説」が現代にも脈々と息づいています。樹齢を重ねた御神木や、季節ごとに姿を変える多種多彩な御朱印が加わることで、鴻神社は訪れるたびに違った表情を見せてくれます。歴史・神話・自然が一つに重なり合う鴻神社は、何度でも訪れたくなる神社です。
ライター:あかむ
関東在住の旅行やお出かけが好き。気づけば御朱印帳を片手に全国の神社や寺院を巡るようになっていました。御朱印に記された文字や印のひとつひとつにいろいろな意味があることを知ってから、参拝体験がより深いものになった気がしています。近所の寺社から旅先での一期一会の出会いまで、御朱印とともに綴っていきます。
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