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【御朱印情報】埼玉県「川越熊野神社」の導きの神「八咫烏」の朱印がおされる御朱印

埼玉県川越市にある「川越熊野神社」は、川越城下町の氏神さまとして信仰をあつめている神社です。導きの神「八咫烏」が羽を広げた姿の朱印がおされる基本の御朱印のほか、複数の末社の御朱印やアート御朱印など、多種多彩な御朱印が授与されています。

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川越城下町の氏神さま「川越熊野神社」

埼玉県川越市、江戸時代に「小江戸」と呼ばれて栄えた土蔵造りの商家の街並みを現代に受け継ぐ「蔵造りの町並み」の入口にある「川越熊野神社(かわごえくまのじんじや)」は、「おくまんさま」「松郷(まつごう)の氏神さま」などと呼ばれて親しまれている神社です。正式名称は「熊野神社(くまのじんじゃ)」ですが、全国各地にある熊野神社と区別するために川越の地名をつけた名称が一般に知られています。

 

戦国時代の天正18年(1590年)に、現在も隣接している「蓮馨寺(れんけいじ)」の2代住職・然誉文応僧正(ねんよぶんおうそうじょう)が、紀伊国(きいのくに、現在の和歌山県)の「熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)」から勧請し創建されたのが川越熊野神社の始まりです。明治2年(1869年)の神仏分離令により、蓮馨寺から分離され川越熊野神社として現在に至っています。

 

天文18年(1549年)に小田原城(おだわらじょう、現在の神奈川県小田原市に立地)を本拠としていた武将・北条氏康(ほうじょううじやす)が、家老の大道寺駿河守政繁(だいどうじするがのかみまさしげ)を河越城(かわごえじょう、現在の埼玉県川越市に立地)の城主に任命しました。大道寺政繁は、甥の感誉存貞(かんよぞんてい)上人を招いて浄土宗の寺院として蓮馨寺を開山させました。
川越熊野神社は、蓮馨寺の境内社として創建され、以来「松郷(河越城の城下町で現在の川越市中心部南部)の氏神さま」と呼ばれて、開運・縁結び・厄除けの神として地域の人々の信仰をあつめてきました。

 

近年では、アニメ「月がきれい」「神様はじめました」に登場し、アニメファンの聖地巡礼の神社としても有名になり、常に大勢の参拝者でにぎわっています。

川越熊野神社_鳥居
川越熊野神社の参道は、石鳥居からまっすぐに伸び、社殿を望むことができます。
川越熊野神社_社殿
川越熊野神社の現在の社殿は江戸時代の正徳3年(1713年)に蓮馨寺16代住職・然誉了鑑僧正(ねんよりょうかんそうじょう)によって改築されたものが受け継がれています。

 

 

導きの神「八咫烏」の朱印がおされる御朱印

私が川越熊野神社を参拝した令和8年(2026年)6月には、基本の御朱印をはじめ、末社の御朱印や限定のアート御朱印など多種多彩な御朱印が授与されていました。

 

基本の御朱印は、右上に「奉拝」、中央に「熊野神社」、左側に「参拝日」の墨書き、中央に「川越熊野神社」と「八咫烏(やたがらす)」、左下に「川越市熊野神社社務所」の朱印がおされるデザインで、持参した御朱印帳に直書きしていただき、初穂料は500円でした。
今回は時期にあたりませんでしたが、春詣(3月第3日曜日~5月ゴールデンウイーク終了日)、夏詣(6月第3日曜日~8月第3日曜日)、秋詣(9月第3日曜日~11月3日)、冬詣(12月5日~12月30日)、初詣(1月1日~1月31日)の期間中は、御朱印の右下に時期限定のスタンプが押印されます。

川越熊野神社_御朱印
力強い筆使いと大きく羽を広げた「八咫烏」の朱印が印象的な川越熊野神社の基本の御朱印です。

 

川越熊野神社の御祭神は、伊弉諾命(いざなぎのみこと)、伊弉册命(いざなみのみこと)、事解之男命(ことさかのおのみこと)、速玉之男命(はやたまのおのみこと)の四柱です。伊弉諾命と伊弉册命は、日本神話において最初に出てくる夫婦の神様で、夫婦道を興し、多くの国や森羅万象の神様を産みました。速玉之男命と事解之男命は、伊弉諾命が黄泉の国から去る際に現れた神とされています。川越熊野神社では、伊弉諾命と伊弉册命は「開運」「縁結び」、速玉之男命と事解之男命は「厄祓い」「厄除け」の神様として祀られており、四柱の強大な御神徳が御朱印の力強い墨書きに乗り移っているかのように感じます。

 

御朱印で目を引く三本足が特徴の「八咫烏」は、熊野神社の神の使いで、夜明けを呼ぶ鳥、太陽を招く鳥とされ、人生の闇に悩む人々を明るい希望の世界に導く霊鳥、太陽の化身であると考えられています。日本を統一した初代・神武天皇(じんむてんのう)が熊野(くまの、現在の和歌山県南部)の山中で道に迷った時、八咫烏が大和橿原(やまとかしはら、現在の奈良県橿原市)まで先導したという伝説があり、「導きの神」として信仰の対象になっています。
ボールをゴールに導くようにと日本サッカー協会のシンボルマークや、先導(偵察)という意味合いから陸上自衛隊の偵察・情報部隊のマークとしても採用されています。

 

川越熊野神社の御朱印には、「松郷の氏神さま」「熊野信仰の拠点」として川越城下の人々を400年の長きにわたり護ってきた歴史の重みと、導きの神・八咫烏の希望や良縁を導く大きなご利益が込められているような印象を受けました。

 

 

「八咫烏特別御朱印」をはじめとする多種多彩なアート御朱印

多種多彩なアート御朱印の中から、今回私は「八咫烏特別御朱印」を拝受しました。青・桃色の2種の台紙と10種の文字(導・結・祈・縁・翔・勝・夢・健・信・和)から台紙の色と文字をひとつ選ぶことができます。
私は、青色台紙に「導」の文字を選びました。右上に大きく漢字一文字「導」、中央右上に「奉拝」、左隣に「熊野神社」、左側に「参拝日」の墨書き、中央に「川越熊野神社」と「八咫烏」、左下に「川越市熊野神社社務所」の朱印がおされ、八咫烏が羽を広げ空に向かい飛び立つ姿が描かれたデザインで、初穂料は800円でした。

川越熊野神社_御朱印_八咫烏
八咫烏が羽ばたく様子が芸術的に描かれた八咫烏特別御朱印です。

 

アーティスティックな台紙はもちろん、色や文字を自分で選択できる趣向がオリジナリティにあふれ、自分だけの御朱印をいただけたという特別感がありました。基本の御朱印とあわせて拝受すれば、八咫烏の強大な御神徳をより身近に感じることができるでしょう。

 

川越熊野神社ではこのほかにも、四季詣の期間中に授与される期間限定特別御朱印や、アマビエ御朱印、切り絵御朱印など、多種多彩なアート御朱印が授与されていますので、参拝の際にはどのような御朱印が授与されているかチェックして、お気に入りの1体を見つけてみてください。

 

 

 

 

火防の神「秋葉神社」と銭洗弁財天「厳島神社」の御朱印

川越熊野神社には複数の末社があり、そのうち「秋葉神社(あきはじんじゃ)」と「厳島神社(いつくしまじんじゃ)」の御朱印も授与されていましたので拝受しました。いずれも持参した御朱印帳に直書きしていただき、初穂料は500円でした。

 

秋葉神社の御朱印は、右上に「奉拝」、中央に「秋葉神社」、左側に「参拝日」の墨書き、中央に「川越秋葉神社印」と「烏天狗(からすてんぐ)」、左下に「川越市熊野神社社務所」の朱印がおされるデザインでした。

川越熊野神社_御朱印_秋葉神社
眼光鋭い烏天狗からインパクトを受ける秋葉神社の御朱印です。

 

秋葉神社は、江戸時代中期の享保8年(1723年)に川越藩第10代藩主・秋元喬房(あきもとたかふさ)が遠江国(とおとうみのくに、現在の静岡県西部)にある「秋葉山本宮秋葉神社(あきはさんほんぐうあきはじんじゃ)」から勧請を受け蓮馨寺境内に創建しました。御祭神は火之迦具土命(ひのかぐつちのみこと)、通称「あきはさま」と呼ばれ、火防・火伏せの神様として信仰されています。
朱印の烏天狗は秋葉大権現の守護神で、平安時代の修験者「三尺坊(さんじゃくぼう)」であるとされます。修験者は、死後あるいは修行の果てに天狗になると信じられていて、三尺坊も烏天狗の姿で白狐に乗って空を飛ぶといわれています。
そのご利益から、料理人・消防士・防火管理者・主婦など火を使う人がよく参拝していますので、関連する人は参拝および御朱印拝受をおすすめします。
※秋葉山本宮秋葉神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】静岡県「秋葉山本宮秋葉神社」の火防の神の「炎」の御朱印

 

川越熊野神社_秋葉神社
秋葉神社の社殿の前には御柱がたっていて、触れることで秋葉神社本宮の神気と烏天狗のご利益を二重にいただけるといわれています。

 

厳島神社の御朱印は、右上に「奉拝」、中央に「厳島神社」、左側に「参拝日」の墨書き、中央に「川越銭洗弁財天印」と「弁財天」、左下に「川越市熊野神社社務所」の朱印がおされるデザインでした。

川越熊野神社_御朱印_厳島神社
琵琶を持ち優し気な表情の弁財天の朱印がおされる厳島神社の御朱印です。

 

厳島神社は、創建の年代は不明で、元々は蓮馨寺南側にあり、江戸時代後期の享和元年(1801年)に蓮馨寺境内に移されました。
総本社は安芸国(あきのくに、現在の広島県)の「厳島神社」で、御祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)という女神で、芸能・福智・延寿・除災・得勝・財運の神様として信仰されています。神仏習合により仏教の弁財天(元々はヒンドゥー教の女神「サラスヴァティー」)と同一視されました。
川越熊野神社の末社の厳島神社は、平成28年(2016年)に広島県・厳島神社に隣接している「大願寺(だいがんじ)」が所有する秘仏「弁財天像」を模写し、社宝とされ、6月第3日曜日の例祭日のみ一般公開されています。毎月第3日曜日にはご縁日が開催され、宝池で清められた御福銭が無料で配られています。それ以外の日でもお金を洗うと増える「銭洗弁財天」として親しまれていて、たくさんの人が参拝に訪れています。
財運を強く願う人はぜひ厳島神社も参拝して御朱印を拝受してみてください。
※広島県の厳島神社と大願寺に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】安芸の宮島にある世界遺産の広島県「厳島神社」の御朱印

 

【御朱印情報】広島県「大願寺」の日本三大弁財天「厳島辯財天」の御朱印

 

川越熊野神社_厳島神社
厳島神社の社の隣には、弁財天の化身といわれる白蛇の「なでへび様」があり、撫でるとご利益があるといわれています。
川越熊野神社_銭洗い弁財天
厳島神社に参拝し、銭洗弁財天でザルにお金を入れて洗い清めれば、財運向上のご利益をいただけることでしょう。

 

秋葉神社の烏天狗がデザインされた切り絵御朱印や、厳島神社の弁財天がデザインされた切り絵御朱印も授与されていました。様々な神様とご縁をいただいて複数の御朱印を拝受するのも川越熊野神社の参拝の楽しみのひとつだと思います。

 

 

 

 

 

 

八咫烏とご縁をいただける「むすひの庭」「ジャンボ八咫烏様」など見どころ豊富な境内

ここまでご紹介した以外にも川越熊野神社の境内にはたくさんの見どころスポットがあります。

 

八咫烏が祀られている「むすひの庭」では、「神恩感謝」「縁結び」「開運」のいずれかの玉に願いを込めてなでると、八咫烏から一言をいただけるという特別な参拝体験ができます。境内には金色と黒色の「ジャンボ八咫烏様」も安置されていて、フォトスポットとしても人気です。

 

 

 

毎年12月3日に開催される「川越酉の市」の際に熊手を求めて多くの参拝客でにぎわう「大鷲神社(おおとりじんじゃ)」や、願う人の実りを助ける「加祐稲荷神社(かゆういなりじんじゃ)」もありますので、川越熊野神社を参拝した際には境内をじっくり散策して、たくさんの神様が集う神聖な雰囲気を満喫してみてください。

川越熊野神社_境内図
川越熊野神社の境内へは、大正浪漫夢通りの石鳥居から入ると、全容を体感しやすいです。

 

 

川越熊野神社は、400年にわたって川越城下町の氏神さまとして地域を護ってきました。御朱印には、伊弉諾命、伊弉册命をはじめとした神々や八咫烏の強大なご利益が込められているように感じました。多種多彩な御朱印の中からお気に入りの1体を見つける楽しみも川越熊野神社の大きな魅力です。川越蔵の町散策の起点として、川越熊野神社を参拝すれば、八咫烏の導きにより小江戸川越散歩をより深く楽しむことができると思います。

 

 

 

 

ライター:民蔵
埼玉県在住、歴史関係が好きで古銭の収集や神社仏閣・城郭・博物館などの見学をライフワークにしています。寺社を見学するついでにと思って御朱印をいただき始めましたが、御朱印に記載された内容の意味がわかってくるともっと知りたくなりました。御朱印に込められた思いを、現地の空気感も含めてご紹介できればと思っています。

 

 

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