
- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
京都府京都市左京区にある「貴船神社」は、全国の水神の総本宮として信仰をあつめ、豊かな自然景観を求めて多くの観光客も訪れる神社です。本宮でいただける御朱印には「水神」を記され、水を司る祭神の力や由緒正しき歴史を感じとることができます。
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京都府京都市左京区にある「貴船神社(きふねじんじゃ)」は、全国に約2000社もあるとされる水神の総本宮として信仰をあつめている神社です。
創建年代は定かではありませんが、平安遷都以前からあると伝わっていて、社伝には御社殿造替が約1300年前(天武天皇白鳳6年)に行われたと記載があるほど長い歴史があります。神武天皇(じんむてんのう)の御母堂である玉依姫(たまよりひめ)が貴船に乗り、現在の奥宮にあたる地に祠を建立したことが創建の由緒とも伝わっています。
本宮には水を司る龍神である高龗神(たかおかみのかみ)が祀られ、奥宮には高龗神に加えて一説には闇龗神(くらおかみのかみ)と玉依姫命も祀られているといわれています。高龗神と闇龗神は龍神として同一視されることもあり、高龗神は「山上の龍神」、闇龗神は「谷底暗闇の龍神」とも呼ばれています。
水に関するご利益を求める農業や電力関係、水道、飲食、醸造、染色、浴場などの業種の関係者の参拝が多く、火伏せの神・消防の神としてもあつく信仰されています。
京都の中心部からは北に少し離れた山の奥の貴船川沿いに神社があり、四季折々の豊かな自然を堪能できる場所としても人気で、特に紅葉の名所として知られています。神社周辺の川沿いには複数の料亭があり、川の上に座席を設けて飲食できる川床(かわどこ)も有名です。
貴船神社は約700mの距離の間に本宮・結社(ゆいのやしろ)・奥宮の3社があり、順番に参拝していく「三社詣」と呼ばれる参拝作法が一般的です。
結社には、縁結びの神として信仰されている磐長姫命(いわながひめのみこと)が祀られており、小説や漫画でたびたび取り上げられたこともあり、多くの若いカップルの参拝もみられます。平安時代の女流歌人・和泉式部(いずみしきぶ)が夫の心変わりに悩んだ際に参拝し、歌を捧げて祈ったところ願いが叶ったことで「恋の宮」と呼ばれるようになったというエピソードものこっています。
貴船神社は水源の神を祀っているため、あらゆることを見通すことができ、おみくじがよく当たるといわれていて、御神水に浮かべると文字が浮き出てくる「水占(みずうら)おみくじ」は貴船神社ならではのおみくじとして人気です。
貴船神社の御朱印は2種類あり、本宮と奥宮でいただくことができます。
本宮の御朱印は、「水神」「貴船神社」「参拝日付」の墨書きに、「二葉葵」「社印」「貴船菊」の朱印がおされるデザインです。
一般的な御朱印では「奉拝」と記されることが多い右側に「水神」と記されるのは貴船神社の御朱印ならではの特徴で、水を司る神を祀り、全国の水神を祀る神社の総本社であることを象徴しています。
ちなみに「貴船」は、地名では「きぶね」と濁音が入りますが、神社名は「きふね」と濁らず、水が濁らないようにという願いが込められているそうです。
神紋の「二葉葵」は賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ、通称:上賀茂神社(かみがもじんじゃ))の神紋でもあります。貴船神社は長らく上賀茂神社の摂社とされてきた歴史があり、現在でも二葉葵が使われています。
「貴船菊」は、白やピンクの一重咲き・紅色の八重咲きなど菊に似た花を秋に咲かせるキンポウゲ科の耐寒性多年草「シュウメイギク」が、貴船神社周辺で昔から多くみられ別名:貴船菊と呼ばれていることから神紋として使われているそうです。
本宮は、創建の地である奥宮が平安時代末期に洪水の被害にあったため、天喜3年(1055年)に現在の地に移されたと伝わっています。その後、江戸時代末期の文久3年(1863年)までに36回ほどの御造替が行われ、最近では平成17年(2005年)に基礎から全て新しく建て替えられ、現在は秀麗な社殿の姿を見ることができます。
奥宮の御朱印は、私が参拝した際には奥宮が修繕中で参拝・御朱印受付を一時停止されていたので拝受できませんでしたが、本宮の御朱印の「水神」の部分が「貴船神社」、中央の「貴船神社」の部分が「奥宮」と記されるデザインです。
奥宮は本宮から距離約700m、徒歩約15分のところにあります。貴船神社の創建から平安中期頃までは、現在の奥宮の場所に本殿があり、「貴船神社始まりの地」とも呼ばれています。
奥宮の本殿真下には「龍穴(りゅうけつ)」という大きな穴があると伝わっていますが見ることはできません。江戸時代末期に行われた社殿修理の際には、大工が誤ってノミを龍穴に落としてしまったところ、突風が起こり空中にノミが吹き上げられたという伝説があります。
奥宮は古くから京都の鴨川の水源としても崇敬されてきました。名前の通り、本宮よりもさらに山奥に位置していて、自然が豊かで爽やかな空気が流れているので、特に夏の新緑や秋の紅葉シーズンには参拝者だけではなく多くの観光客も訪れています。
貴船神社を訪れた際には、結社から奥宮までの途中にある「相生杉(あいおいすぎ)」にもぜひ注目してみてください。
2本の杉がひとつになった根元から幹が立ち上がっていて、樹齢1000年、樹高35m、幹周9.6mとされている巨木です。2本の幹が寄り添うような姿が、 仲睦まじい老夫婦の姿にたとえられ、相老と通じるところからその名がつけられたそうです。
結社は縁結び、相生杉は夫婦円満のご利益があるといわれていますので、カップル・夫婦で貴船神社の三社詣をされるのもおすすめです。
貴船神社は、水を司る高龗神を祀り、水に関するご利益や縁結びのご利益を求める参拝者が絶えません。貴船川沿いの豊かな自然景観を目当てにたくさんの観光客も訪れる人気スポットですので、京都での御朱印巡りや観光の際にはぜひ立ち寄って、水神のご利益や由緒正しき歴史を感じることができる御朱印もいただいてみてください。
ライター:shironeko
神社仏閣巡りが好きなWebライター。北海道を中心に全国各地の神社仏閣を巡り、各地域の歴史探訪や観光も一緒に楽しんでいます。寺社参拝の際には、家族とともに御朱印をいただいています。
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