【御朱印情報】東京都「上野東照宮」の月替わり・季節替わりの限定御朱印
東京都台東区にある「上野東照宮」は三大東照宮と称せられることもある徳川家康ゆかり神社です。季節ごとに印が変わったり、月替わり・季節替わりなど限定のいろいろな御朱印が授与されていて、何度もお参りするのもおすすめです。
オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」の製本は、古来の和装本の「袋綴じ」の手法を採用していますが、納経帳・御朱印帳の用途に必要な機能や品質をさらに高めるために、こだわりの材料や技法を駆使して仕立てています。
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オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」は、古来の和装本の製本手法の中でも「袋綴じ」という手法で製本しています。
※和装本の歴史や袋綴じの特徴や利点に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
先人の知恵と工夫が詰まった袋綴じの手法で製本される納経帳・御朱印帳は、機能性に優れ、保存性も高いですが、千年帳の製本で特にこだわっているポイントがいくつかありますので、ご紹介します。
本の主材料になる紙には「目」があるのをご存知でしょうか。
千年帳で使用している土佐手漉和紙は、簀桁(すけた)に紙液を流し込んで、繊維が均等に分散するように漉いて紙ができあがります。
※土佐手漉和紙の漉き方に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
簀桁の簀は竹ひごを編んで作られますが、簀を編む糸が縦方向に走っていて、それを「糸目(いとめ)」と呼び、糸目の方向に紙の繊維が主に並ぶので、これを紙の目と表現します。
袋綴じでは本紙をふたつに折ってから綴じるので、紙の目に平行に折ると折りやすく、製本したときにも紙の力に逆らわないので、開きやすく軽くてしなやかな本に仕上がります。紙の目を意識していなかったり、紙の裁断時にロスを減らすために紙の目を無視して本紙を切り出したりすると、紙の目と垂直方向の折られたり、複数の本紙の紙の目がそろわないので、開きにくく、壊れやすい本になってしまいます。
紙の目をすべてそろえて製本すると、ロスが出やすくコストアップにはつながりますが、長い期間使っていただくことを重視すると紙の目を意識することはとても重要で、千年帳は必ず紙の目を考慮して最適な状態で製本しています。
千年帳の製本では、表紙と本紙を貼り付けるところと、角裂(かどぎれ)のところに、接着のために糊を使いますが、必要最小限の範囲・量におさえ、生麩糊(しょうふのり)という小麦粉のデンプンを焚いた天然材料の糊を使うようにしています。
洋書などの製本にはボンドなどの科学的な接着剤が使われ、手軽で強度を出しやすい利点がありますが、一度貼り付けてしまうと、修復ややり直しは困難です。一方、生麩糊であれば貼り付けたあとでも少量の水分を含ませれば簡単にはがすことができます。
納経帳や御朱印帳は、御朱印をいただいたあとに、バラバラに分解して、すべてを平らにして、お軸に仕立てかえることがありますが、千年帳だとオリジナルを傷つけずに仕立て直しができます。もちろん、帳面として長く使用していく際に修理したり、表紙を付け替えたりすることも容易で、このことを可逆性があると表現し、日本の伝統的な工芸品は可逆性を重視していることも魅力のひとつになっています。
千年帳の表紙は、紙素材のものを使う場合と、布素材のものを使う場合がありますが、どちらも製本する前に「裏打ち(うらうち)」をいう作業を施します。表紙素材の裏面に薄い和紙を糊で貼り付けて、ピシッとしわを伸ばして補強して、製本しやすくして見た目も良くする補強作業で、表装には欠かせない技術のひとつです。
この裏打ちに使う和紙も、千年帳では文化財の修復にも使われる土佐手漉和紙を使っており、最高峰の品質・保存性を有しています。前出の生麩糊を、表紙素材の材質や状態にあわせて水分量を細かく調整して練って使い、一番良い状態の表紙が仕上がるように努めています。
また、裏打ちの作業で重要なのは乾燥の工程です。
水分を含んだ素材はどうしても伸び縮みしてシワができるので、千年帳の裏打ち作業では、乾かしては再び水分を含ませて引きのばして乾燥させるという作業を何回か繰り返して、日数もかけてゆっくりと乾燥させています。熱を加えて強制的に短時間で乾燥させるような方法もありますが、時間と手間をかけてゆっくり乾燥させた方が、あとで伸び縮みしづらい安定した状態に仕上がるので、この方法をとっています。長い時間をかけて乾燥している間に、表紙素材が空気を吸ったり吐いたりして、だんだんだんだん動かなくなってきて、安定して落ち着いた状態に仕上がります。
オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」の製本は、紙本保存修復士が監修し、長い期間使う納経帳・御朱印帳に求められる機能や、修復や仕立て直しも可能な可逆性を重視し、経年変化も見据えた材料や手法で仕立てています。古来の和装本の袋綴じの良さや、千年帳ならではのこだわりを、ぜひ実物を手に取って感じていただければと思います。
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