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【御朱印情報】神奈川県「江島神社」の社印と社紋が特徴的な「宗像三女神」の御朱印

神奈川県藤沢市にある「江島神社」は、景勝地・観光地として有名な「江の島」に鎮座し、「日本三大弁財天」の1社として知られています。「宗像三女神」がそれぞれ祀られる辺津宮・中津宮・奥津宮の3社の、波模様の社印と三つ鱗の社紋の朱印が特徴の御朱印をいただくことができます。

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日本三大弁財天の1社「江島神社」

神奈川県藤沢市にある「江島神社(えのしまじんじゃ)」は、湘南海岸の最東端、三浦半島の北限に位置する、相模湾へと突き出ている陸繋島である「江の島(えのしま)」に鎮座しています。創建は欽明天皇13年(552年)と伝わっていて、滋賀県に琵琶湖に浮かぶ竹生島(ちくぶしま)に鎮座する竹生島神社(ちくぶしまじんじゃ)と、広島県の厳島(いつくしま)に鎮座する厳島神社(いつくしまじんじゃ)と並ぶ「日本三大弁財天」の1社として、古くから信仰をあつめてきました。

 

江の島は周囲約4kmの小さな島で、陸地とは江の島大橋で結ばれています。古くからの景勝地であり、神奈川県指定史跡・名勝、日本百景の地にも選ばれ、全国的に知られています。湘南エリアを代表する観光地でもあり、島内にはサムエル・コッキング苑や展望台、岩屋など見どころが点在し、年間を通してたくさんの観光客が訪れています。
この江の島全体が江島神社の聖域とされ、島と神社は切っても切れない関係にあります。

江島神社_江の島大橋
江の島と本土を結ぶ全長約389mの江の島大橋は、歩道と車道が整備されており、潮風を感じながら海沿いの景色を楽しめる人気の散策スポットです。

 

江島神社は、三姉妹の女神「宗像三女神(むなかたさんじょしん)」を主祭神とし、「辺津宮(へつみや)」「中津宮(なかつみや)」「奥津宮(おくつみや)」の三社にそれぞれ一柱が祀られ、いただける御利益も異なります。

江島神社_鳥居
朱色の大鳥居をくぐった先に複数の社殿があります。

 

大鳥居をくぐって最初にあるのが辺津宮です。
江島神社の玄関口に位置する辺津宮は、田寸津比賣命(たぎつひめのみこと)を祀っていて、海を守り航海の安全を司る神、漁業の神として、船乗りや漁師たちから古くから信仰をされてきました。現代では海上交通に限らず、あらゆる旅の安全を守護する神として崇められています。

江島神社_辺津宮
江島神社の玄関口にあたる辺津宮から参拝がスタートしていきます。

 

続いて、階段を上った先にあるのが中津宮です。
中津宮は、市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)を祀っています。非常に美しい女神様とされていることから、特に芸能向上と美に関するご利益で知られています。美肌、美髪、美形、美白といった美容全般の向上にご利益があるとされ、芸能関係者や女性からの信仰をあつめています。

江島神社_中津宮
豊かな自然に囲まれた中津宮は、華やかな彩りと厳かな空気が漂う人気スポットです。

 

最後は江島神社の最奥に鎮座している奥津宮です。
奥津宮は、多紀理毘賣命(たぎりひめのみこと)を祀っています。三姉妹の長女とされ、強い運気をもたらし海の安全を守る神として崇められてきました。
奥津宮への道のりには木々が広がり、歩いているだけで心が洗われるようです。道中には弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)が修行したと伝わる岩屋や、力試しの伝説が残る亀石などの見どころがあり、史跡と自然が融合した魅力があります。

 

すべての宮を参拝することで、宗像三女神のご利益にあずかるとともに、江島神社の豊かな自然と歴史文化に触れることができるでしょう。

江島神社_奥津宮
江島神社の最奥に鎮座する奥津宮は、険しい道のりの先に佇んでいて、まるで別世界のような荘厳さを放っています。

 

 

「宗像三女神」を祀る辺津宮・中津宮・奥津宮の御朱印

江島神社では、辺津宮、中津宮、奥津宮の三社それぞれの御朱印をいただくことができ、それぞれ宮の名前の墨書きが異なる以外は、共通の社印と社紋が用いられるデザインです。まるで波がやわらかくうねっているようなデザインの社印と、その上に三角形を三つ組み合わせた「三つ鱗」の社紋が特徴的です。

江島神社_御朱印
各宮の名前が異なる書体で記される江島神社の辺津宮・中津宮・奥津宮の御朱印です。

 

波のように柔らかくうねるデザインの社印は江島神社ならではの個性的なものです。社印には、江島神社と海との深いつながりを示す、主に三つの意味が込められていると考えられます。
一つ目は、相模湾に浮かぶ「海の島」という地理的特徴です。四方を海に囲まれていることを、波のデザインで表現し、神社の立地を示唆しています。
二つ目は御祭神との関係で、祀られている宗像三女神は海の神、航海安全の守護神であり、海や水の象徴性を表現しており、深く広がるご加護を視覚的に示しています。波は常に動き続けるものであり、変化と再生を象徴することから、信仰の対象としての神々の力強さと慈愛を感じさせます。
三つ目は「五頭龍(ごずりゅう)と弁財天」伝説との関連です。悪事をはたらいた五頭龍を弁財天が諭し、龍は山に、そして海から弁財天を祀る江の島が出現したという伝説があり、波のデザインが弁財天と五頭龍の伝説を視覚的に表現しています。

 

三角形を三つ組み合わせた「三つ鱗(みつうろこ)」と呼ばれる社紋の由来は諸説あり、北条氏の家紋に関連するという見方もありますが、江島神社では弁財天との深い結びつきが語り継がれています。弁財天は古来より龍神と同一視され、神使が龍(蛇)とされてきました。龍の体を覆う鱗を表現したとされる三つ鱗の紋様には、龍神の強大なご加護と、魔除けや豊穣への祈りが込められているとされます。
三つ鱗紋は、江の島の海を司る神々の力が宿るしるしであり、三つの鱗が互いに寄り添う姿は、辺津宮・中津宮・奥津宮の三社が一体となって江の島全体を守護していることを象徴しています。
三社すべての御朱印をいただくことで、三つ鱗に込められた神聖な力とご神徳をより一層感じられることでしょう。
※「鎌倉江の島七福神巡り」で同じく弁財天を祀る旗上弁財天社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】神奈川県「旗上弁財天社」の源頼朝旗あげの逸話に関わる御朱印

 

 

 

 

日本初の屋外エスカレーター「エスカー」

江島神社の境内は江の島全体に広がっており、徒歩で全てを巡ろうとするとかなりの時間と体力を要します。そんな悩みを解決してくれるのが、日本初の屋外エスカレーター「エスカー」です。

江島神社_エスカー
江の島の名所をつなぐ、日本初の屋外エスカレーター「エスカー」の壁には、江の島の歴史や出来事が絵巻風に装飾されています。

 

エスカーは、辺津宮のある江島神社入口から、中津宮、そして奥津宮へと続く道のりのうち一部の全長102mの屋外エスカレーターです。3つの区間にわかれており、乗り継ぎながらスムーズに上部へと移動することができます。江島神社の参道は高低差があり、石段を歩くと約20分かかる山道を、エスカーならわずか4分ほどで到達可能です。
エスカーを利用すれば、階段や坂道で苦労する必要がなく、景色を楽しみながら楽に移動することができるのでおすすめです。

江島神社_眺望
江島神社の高台からは、相模湾と湘南の街並みを一望することができ、心地よい開放感を味わうことができます。

 

 

辺津宮、中津宮、奥津宮の三社から成り立つ江島神社は、歴史、信仰、自然が融合した魅力的な神社です。波の模様が特徴的な社印や、龍神の加護を表す三つ鱗の神紋の朱印がおされる御朱印には、江島神社の成り立ちや伝説が表現され、宗像三女神の御神徳を感じることができます。

 

 

 

 

ライター:小林光
幼い頃から寺社巡りが好きで、寺社を参拝したときにいただく御朱印は日本の歴史や文化そして人々の想いが詰まった大切な宝物だと思っています。各地の歴史や文化に触れることをライフワークにしています。

 

 

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