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【御朱印情報】京都府「八大神社」の剣聖「宮本武蔵」や季節・行事の様子が描かれる多種多彩な御朱印

京都府京都市左京区にある「八大神社」は、古来より「北天王(北の祇園社)」と称される京の都の表鬼門を守護する神社です。剣聖・宮本武蔵ゆかりの神社としても知られ、武蔵の姿が押印された御朱印や季節・月ごとにデザインが変わる鮮やかな御朱印など、多種多彩な御朱印が授与されています。

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京の都の表鬼門を守護する「八大神社」

京都府京都市左京区、比叡山のふもと・洛北一乗寺(らくほくいちじょうじ)にある「八大神社(はちだいじんじゃ)」は、京の都の表鬼門(東北の方角)に鎮座する皇居守護神十二社の一社として崇敬をあつめる神社です。
江戸初期における漢詩の代表的人物で、儒学・書道・茶道・庭園設計にも精通し「煎茶の祖」ともいわれる石川丈山(いしかわじょうざん)の寓居であった「詩仙堂(しせんどう)」の西隣に位置しています。

 

創建は不詳ですが、鎌倉時代後期の永仁2年(1294年)に祇園社(現在の八坂神社(やさかじんじゃ))から素戔嗚尊(すさのおのみこと)・稲田姫命(いなだひめのみこと)・八王子命(はちおおじのみこと:五王子・三王女)が勧請されました。
もともとは一乗寺の産土神でしたが、祇園八坂神社と同じ神様を祀っていることから、「北天王(きたてんのう)」「北の祇園社」とも称します。方除け・厄除けをはじめ、縁結び・学業の神様として古くから多くの人々の崇敬を集め、江戸時代には八大神社の北にある「修学院離宮(しゅうがくいんりきゅう)」に行幸する第108代・後水尾天皇(ごみずのおてんのう)、第112代・霊元天皇(れいげんてんのう)、第119代・光格天皇(こうかくてんのう)も立ち寄ったそうです。
※八坂神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】京都府「八坂神社」の旧社名「祇園社」と記される御朱印と「祇園祭」

 

社殿は、室町時代の応仁の乱(おうにんのらん)で焼失しますが、戦国時代の慶長元年(1596年)に再建されました。現在の本殿は大正15年(1926年)に造営されたもので、江戸時代からの旧本殿は境内西側に移築され宝庫となっています。
明治6年(1873年)10月5日に藪里牛頭天王社(やぶさとごずてんのうしゃ)、明治7年(1874年)3月5日には舞楽寺八大天王社(ぶがくじはちだいてんのうしゃ)を合祀しました。

八大神社_本殿
八大神社の本殿前には清浄を表す「立砂(たてすな)」があり、その間を通ると自然と厳かな心持ちになります。

 

 

剣聖「宮本武蔵」の勇ましい姿が描かれる御朱印

八大神社では、基本の御朱印のほか、月ごと・季節ごと・5月大祭にちなんだ御朱印など、多種多彩な御朱印が授与されています。

 

基本の御朱印は、中央に「八大神社」と墨書きされ、境内にある宮本武蔵(みやもとむさし)ブロンズ像が緑印でおされるのが特徴的なデザインでした。右には「「参拝」と「参拝日」の墨書き、左に「京・一乗寺下り松」の緑印、中央には御神紋「木瓜(もっこう)と左三つ巴(ひだりみつどもえ)」と「八大神社」の朱印がおされていました。

八大神社_御朱印
宮本武蔵ブロンズ像の緑印が勇ましい印象の八大神社の基本の御朱印です。

 

御神紋「木瓜と左三つ巴」は、素戔嗚尊を御祭神としている祇園社の系統によくみられるものです。

 

この御朱印の最大の特徴は、宮本武蔵ブロンズ像の緑印です。
宮本武蔵は、戦国時代末期から江戸時代初期に活躍した伝説的な剣豪・武士で、二刀流を創始し、多くの決闘で無敗を誇りました。剣術だけでなく、晩年は兵法書「五輪書(ごりんのしょ)」を著し、水墨画や書道にも秀でた芸術家でもあり、その生涯と思想は日本だけでなく世界中で有名です。
八大神社参道の下、一の鳥居付近の境内地にある「一乗寺下り松(いちじょうじさがりまつ)」は、宮本武蔵が吉岡一門と決闘した地と伝わっており、武蔵がその決闘の前に八大神社に奉拝したことから、武蔵ゆかりの神社としても知られています。

 

八大神社境内は、参道入り口近くの掲示板に貼りだされている中村錦之助(のちの萬屋錦之介)主演映画「宮本武蔵一乗寺の決斗」のポスターやスチール写真、本殿西に祀られている「一乗寺下り松」の古木、その前には二刀を構えた武蔵のブロンズ像と、剣豪・宮本武蔵一色です。ブロンズ像は武蔵21歳の姿とされ、決斗への闘志をみなぎらせた勇ましい姿を表現したものだそうです。

 

一乗下り松の古木のかけらが入った勝守りや2つの道に挑む人を応援する二刀流カード守りなどの授与品もありますので、御朱印と共に拝受するのもおすすめです。

八大神社_宮本武蔵ブロンズ像
古木は武蔵が決闘した時代より前から明治時代まで生きた松と伝わり、何百年もの時代を見てきた松が目の前にあることに驚くとともに感動しました。

 

 

季節や行事の様子が描かれる多種多彩な限定御朱印

八大神社では、月ごと・季節ごとの美しい御朱印も授与されています。

 

令和5年(2023年)11月に私が参拝した際にいただいた月替わり御朱印は、朱色で「霜月(しもつき・11月の和名)詣」と筆書きされ、中央には八大神社と御神紋の朱印、御朱印下部には「京都一乗寺」「北の祇園社」「北天王」の文字が押印され、左に朱色で参拝日付が書き入れられるデザインでした。

八大神社_御朱印_月替わり11月
苔むした手水とその周囲を彩る紅葉がデザインされた鮮やかな月替わり御朱印です。

 

月替わりの御朱印は、毎月和月名と美しい絵が描かれていて、可愛いものや風情あるもの、美しいものなど、趣向を凝らしたデザインになっています。

 

 

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令和7年(2025年)10月に私が参拝した際にいただいた彩り御朱印「秋」は、赤とんぼや菊・もみじなどを秋らしい色彩で表現している秋詣(あきもうで)御朱印です。宮本武蔵をイメージした二刀が描かれた「八大神社」の八角形印の上に赤紫の色筆で奉筆された「八大神社」の文字は、角度によって輝きが変わる特殊な加工が施された御朱印です。

八大神社_御朱印_秋限定
右下には5月大祭で巡行する剣鉾(けんほこ)が描かれ、左下には令和7年の巳年にちなんだ蛇もいる秋詣御朱印です。

 

毎年5月5日に開催される八大神社の大祭では、神輿渡御の先導を務める剣鉾巡行があります。京都市無形民俗文化財にも指定されている「剣鉾差し」は、最長7mもの長さの剣鉾を前後に振りながら練り歩く神事で、その様子はたいへんな迫力です。八大神社境内社務所横に剣鉾が展示されていますので、ご参拝の際にはぜひご覧ください。

八大神社_剣鉾
菊鉾と龍鉾と呼ばれる鉾の棹の一番上についている部分が展示されていて、繊細な飾りがとてもきれいでした。

 

季節ごとに授与される彩り御朱印は、四季の美しい京景色が描かれていて、たいへん華やかなデザインで人気になっています。

 

 

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八大神社の季節御朱印には、墨書きや朱印がおされた台紙に透かし紙を貼った透かし御朱印もあります。
令和7年(2025年)10月に私が参拝した際にいただいたのは、お月見の透かし御朱印です。台紙には「北天王」と「参拝日」の墨書きと御神紋が中央にデザインされた「八大神社」の朱印があり、その上から大きな月や餅つきをしているうさぎ、月見団子にすすきが描かれた透かし紙が貼ってあります。

八大神社_御朱印_季節限定透かし紙
「北天王」の「北」の字がうさぎになっていて、可愛くほのぼのする御朱印です。

 

透かし御朱印も季節ごとにデザインが変更されていて、令和7年の紅葉シーズンには幻想的なステンドグラス風の御朱印が授与されていました。

 

 

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八大神社ではほかにも五月大祭時にいただける特別御朱印(祭禮)や御朱印帳4ページにわたり直書きしていただく「四面御朱印」などもあります。魅力的な御朱印がたくさんの種類ありますので、どの御朱印を拝受するか選ぶのに苦労されると思います。参拝予定時期にどのような御朱印が授与されているか神社公式サイトや神社公式SNSなどの情報を事前にチェックされることをおすすめします。

 

 

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「京都こだわり御朱印三社巡り」の特別御朱印

八大神社では、他の神社とのコラボ御朱印も企画されています。

 

毎年9月から11月に恒例で開催されているのが「京都こだわり御朱印三社巡り」です。
八大神社、梨木神社(なしのきじんじゃ)、元祇園梛神社(もとぎおんなぎじんじゃ)の3社で御朱印(種類は問いません)をいただくと、特別御朱印を拝受できるイベントで、私は令和7年(2025年)に初めて参加しました。
いただいたのは、見開きサイズに「八大神社」「梨木神社」「梛神社」の墨書きと朱印がおされ、3社それぞれの特徴や秋の景色が描かれたとても美しいデザインの特別御朱印です。

八大神社_御朱印_京都こだわり御朱印三社巡り
3社の御朱印が見開き1枚に収まったたいへん珍しいタイプの御朱印です。

 

この3社はいずれも美しい御朱印をいただけることで知られる神社で、特に八大神社と元祇園梛神社は、御祭神が同じ素戔嗚尊であり八坂神社とゆかりがあることから2社によるコラボ御朱印も企画されています。素戔嗚尊と八岐大蛇がデザインされたクールなコラボ御朱印には、見開きサイズや通常サイズ2枚で1つの絵になるものなどがあり、アートのような感覚で眺めていたくなるほどです。

 

 

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たくさんの寺社があり、工夫を凝らした御朱印が多数授与されている京都の中でも、御朱印巡り好きの人達から特に注目されているのがこの3社なので、 京都こだわり御朱印三社巡りの開催期間にあわせてぜひ巡拝して、お気に入りの御朱印を見つけてみてください。

 

 

 

 

豊かな自然に囲まれた境内の四季折々の美しい景観と演出

樹々に覆われるような境内に静かにたたずむ八大神社では、御神木のもみの木や国指定天然記念物の「薄墨桜(うすずみざくら)」、緑・黄・赤のコントラストが大変美しい三色紅葉にサザンカと、1年を通じて美しい景色を見ることができます。

八大神社_入口
山の中腹にある八大神社へ行くには長い坂道を登らなければなりませんので、お参りするたびに体力不足を実感しつつ、ご利益と御朱印のためにがんばって歩いています。
八大神社_紅葉
秋に参拝した際には、お社の背後で色づく樹々と白砂に散らばるもみじがとてもきれいでした。

 

また、折々の草木で飾られた手水鉢、本殿へ続く石段両脇の可愛い花々なども、多種多彩な御朱印と同様に、お参りするたびに「今日はどんな境内になっているのだろう」と心を浮き立たせてくれます。
八大神社を参拝する際には、境内をじっくり散策して、一期一会の景観をじっくりとお楽しみください。

八大神社_参道_草花
石段に飾られた、サザンカや菊など秋らしい花を組み合わせたガラスボールが華やかでした。

 

 

八大神社は、四季折々の美しい景観を楽しむことができる神社で、季節の移ろいにあわせて1年を通じて多種多彩な御朱印が授与されています。洛北一乗寺エリアには風情ある寺社が点在し、観光コースとしても人気になっていますので、素敵な景色を楽しみながら散策をして、お気に入りの御朱印を見つけてみてください。

 

 

 

 

ライター: iroha
京都市在住で副業ライターとして活動してます。仕事の合間をぬって京歩き・御朱印集めをする中で、ますます京都が好きになっていき、京都検定2級にも合格しました。歴史ある御朱印や可愛くて素敵な御朱印などをたくさん紹介できればと思っています。

 

 

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