- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
徳島県小松島市にある「金長神社」は、タヌキを祀ったユニークな神社で、映画やアニメに登場した聖地としても多くの参拝者が訪れます。神社創建経緯は特殊な事情で、神社存続のために誕生したタヌキがモチーフの御朱印をいただけます。
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徳島県小松島市にある「金長神社(きんちょうじんじゃ)」は、江戸時代の天保期の伝説「阿波狸合戦」に登場した阿波の狸の総大将である「金長狸明神」を祀っています。タヌキを祀った神社ということで、境内にはタヌキの石像や置物など、タヌキで溢れています。
金長神社の創建は昭和34年(1959年)と比較的新しい神社です。
創建のきっかけとなった「阿波狸合戦」の伝説とは、染め物屋の主人が子どもにいじめられていた金長狸を救ったことから始まります。このタヌキの恩返しにより、主人の店は大繁盛します。その後金長狸は、タヌキとして正式な位を得るために、対岸の総大将である六右衛門の元へ修行に出ました。懸命な努力の末に抜群の成績を収めましたが、優秀な金長狸を恐れた六右衛門は金長狸を襲撃しました。そこから両軍合わせて600匹以上にも及ぶ大合戦が始まり、巧妙な策略や変身能力を駆使して三日三晩の死闘を繰り広げたという伝説です。
この阿波狸合戦が有名になったきっかけが、昭和14年(1939年)に新興キネマが制作した映画「阿波狸合戦」です。当時の新興キネマは倒産の危機にありましたが、この映画がヒットしたことにより経営を維持できたそうです。経営を立て直すことができた御礼として、のちに当時の大映(旧新興キネマ)の社長であった永田雅一が100万円を寄付し、金長神社が創建されました。
金長狸の伝説に由来して、商売繁盛や勝負・受験にご利益があるといわれています。新興キネマを倒産の危機から救ったという具体的なエピソードからも説得力がありますね。「この神社を参拝すると経営している店が一定期間繁盛する」という口コミもあります。
金長神社は、スタジオジブリの映画「平成狸合戦ぽんぽこ」にも登場しており、映画ファンの聖地としても知られています。
平成狸合戦ぽんぽこは、大規模ニュータウン開発を阻止するために、タヌキたちが人間に立ち向かう様子を描いた作品です。金長狸は四国のレジェンドタヌキとして、東京のタヌキ達を助けるために登場しました。金長狸は長老として強い神通力を披露します。終盤では金長神社に戻り、宮司に復帰しています。
金長神社が映画で描かれたワンシーンが境内に飾られています。
平成狸合戦ぽんぽこ以外にも、アニメ「有頂天家族2」や漫画「姫様狸の恋算用」など、様々な創作物に登場し、聖地巡礼で日本中から多くのファンが訪れるそうです。
金長神社ではタヌキがモチーフの珍しい御朱印がいただけます。
この御朱印が誕生した経緯には特別な事情があります。
神社の老朽化による倒壊の危険性を考慮して、行政が取り壊しの検討を始めました。これに反対した人が「金長神社を守る会(現在は「一般社団法人金長と狸文化伝承の会」)」を結成し、署名活動やクラウドファンディングなど懸命な維持活動を展開しました。行政と神社・市民団体が対立した様子を平成狸合戦ぽんぽこと重ね合わせる人も多く、メディアで取り上げられるなど話題になりました。この維持活動の一環として、平成31年(2019年)に御朱印の授与を始めたそうです。
御朱印を含め、参拝者が納めたお金は、金長神社の存続や修復のために使われています。この団体の熱心な活動のおかげもあり、現在では取り壊しは撤回され、修繕作業が継続されています。
金長神社の社務所は基本的に無人のため、御朱印は金長神社から約1.5km、徒歩20分ほどのところにある地蔵寺(https://goo.gl/maps/ypXrvyJy2pDnL2aM7)でいただけます。
元旦のみ金長神社にて毎年デザインの異なる特別御朱印が授与されています。平成31年(2019年)は、徳島県の特産品である阿波天然藍の絵具と阿波和紙を使った高級感のある御朱印だったそうです。別の年では干支入りの御朱印や金長狸の印が入った御朱印など、特別感のある御朱印が企画されているので、この御朱印を目当てに初詣に訪れる参拝者も多いようです。
※特別御朱印は数量に余裕があれば、元旦以降も地蔵寺でいただけるという情報もあります。
おはようたぬたぬ
2023年1月1日
金長神社では
特別御朱印と阿波和紙の狸御守(お守りは数量限定)
配布ですたぬたぬ
10時から14時半となっておりますたぬ
御朱印のみWebでも受付しておりますたぬこの機会に
金長神社へいらしてくださいませたぬ
御朱印Web受付はこちらhttps://t.co/kHDu4Fzp1X pic.twitter.com/X0rQqOniPB— (一社) 金長と狸文化伝承の会 金長子分の小鷹・熊鷹 (@KinchoStrategy) December 28, 2022
金長神社は、「タヌキを祀った神社」「アニメや映画の聖地」「存続の危機から維持活動に取り組んでいる神社」と話題性のある珍しい神社です。御朱印巡りで訪れることで、神社の維持発展にも直接的に貢献できますので、ぜひ参拝してみてください。
ライター:ゆちきち
元巫女さんのフリーライター。巫女さん時代に御朱印巡りを始め、現在御朱印帳3冊目に突入。有名な神社から離島のマイナーな神社まで、全国を巡る本格派。特に海沿いの神社が好き。
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愛知県三河地方の知立市にある「遍照院」、刈谷市にある「西福寺」「密蔵院」は、弘法大師空海の伝説がのこる寺院で「三河三弘法」と呼ばれています。3ヶ寺それぞれで弘法大師空海がお手彫りしたと伝わる座像にまつわる伝説を表した御朱印をいただくことができます。
三重県伊勢市にある「伊勢神宮」には、正宮(内宮・外宮)に次ぐ格式の14の「別宮」が存在します。そのうち、伊勢神宮の創建や長い歴史に特に深く関わる5社で正宮と同様に伝統的なデザインの御朱印をいただくことができます。
兵庫県の淡路島にある「伊弉諾神宮」は、淡路国一の宮として古くから信仰されています。古事記に記載されている「国産み神話」にゆかりがあり、全国でも最も歴史のある神社のひとつで、伝統的な御神印をいただくことができます。
三重県鈴鹿市にある「椿大神社」は、伊勢国一の宮であり、全国の猿田彦大神を祀る神社の総本宮でもある古社です。夫婦神である猿田彦大神と天鈿女命の御朱印を拝受でき、みちびきの神、縁結びや夫婦円満のご利益があると評判です。