
- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
京都府京都市左京区にある「賀茂御祖神社」は、一般には「下鴨神社」と呼ばれ、京都最古の神社のひとつとされています。京都で最も格式が高いことを示す「山城國一宮」の印と神紋である「双葉葵」の印がおされる御朱印は、とても上品なデザインです。
スポンサーリンク
京都府京都市左京区にある「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」は一般には「下鴨神社(しもがもじんじゃ)」と呼ばれ、上賀茂神社(かみがもじんじゃ)と呼ばれる賀茂別雷神社(かもわけいかづちじんじゃ)と並び京都最古の神社のひとつとされています。
下鴨神社の創建は定かではありませんが、奈良時代よりも前からすでに神事が行われていた記録が残っており、創始はおそらく2000年以上前であろうと考えられています。
本殿の東殿に上賀茂神社の祭神である賀茂別雷命(かもわけいかづちのみこと)の母にあたる玉依姫命(たまよりひめのみこと)、西殿に玉依姫命の父の賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)を祀っていて、神社名に含まれる「御祖(みおや、父母や祖先などを敬って呼ぶ言葉)」の由来になっています。
賀茂建角身命は、古代の京都をひらかれた神さまと考えられており、下鴨神社は京都の守護神とされてきた歴史があります。平安京が造営されるにあたって、まず下鴨神社に成功の祈願が行われ、以来、国民の平安を祈願する神社と定められました。
また、玉依媛命が鴨川で禊をしているときに、上流より流れ来た矢を拾い床においたところ、矢は美しい男神になり、結婚し子どもに恵まれたという神話が伝わっていて、古くから縁結び・子育ての神さまとしても信仰されています。
下鴨神社は京都の中心市街地からそれほど離れていない立地にありながら、賀茂川と高野川の合流地点に発達したおよそ124,000㎡(東京ドームの約3個分)もの広大な面積がある原生林「糺の森(ただすのもり)」を境内に有しています。糺の森には樹齢何百年という樹々が立ち、清々しい空気で満ちています。近隣住民の毎日の散歩コースにもなっていて、神々の息吹を感じる神聖な雰囲気を作り出しています。
東本殿、西本殿ともに国宝に指定されているほか、国の重要文化財に指定されている多数の建造物を有していて、平成6年(1994年)には「古都京都の文化財」の構成資産の一部としてユネスコの世界文化遺産にも登録されています。
下鴨神社の御朱印は、基本の御朱印である「賀茂御祖神社」以外にも、「相生社(あいおいのやしろ)」「河合神社(かわいじんじゃ)」「雑太社(さわたしゃ)」「比良木社(ひいらぎしゃ)」「御手洗社(みたらししゃ)」などの摂社・末社の御朱印も授与されていて、中門に向かって手前右にある御朱印受付所でいただくことができます。基本の賀茂御祖神社の御朱印は記帳か書置きのどちらかを選ぶことができ、摂社・末社の御朱印は書置きのみで、初穂料はそれぞれ300円です。
賀茂御祖神社の御朱印は、左側に参拝日、中央に「賀茂御祖神社」の墨書きと「賀茂御祖神社」の印、右上に神紋「双葉葵」、右下に「山城國一宮」の印がおされるデザインです。
「山城國一宮」は、平安京遷都以後、皇城鎮護のお宮として歴代天皇が行幸・祈願された山城国(現在の京都府)で最も格式の高い神社であるということを表しています。
右上におされているのは印は、神紋である「双葉葵(ふたばあおい)」です。
昔は「あふひ」と書いたそうで、「あふ」は「会う」、「ひ」は神様の力を示す言葉で、「あふひ(葵)」は神様の力に出会う植物であると伝えられてきました。神様の力に出会う、つまり葵は神様と人を結ぶ植物であり、賀茂御祖神社は人々と神様を結ぶ場であるという意味が神紋に込められています。
双葉葵が下鴨神社の神紋になったのは、上賀茂神社の御祭神・賀茂別雷命が降臨した際に「葵を飾り祭りをせよ」という御神託があったことに由来しています。実は、下鴨神社と上賀茂神社は、昔は賀茂社と呼ばれるひとつの神社でした。そのため、上賀茂神社の神紋も双葉葵で、御朱印にも双葉葵の印がおされています。
上社(賀茂別雷神社・上賀茂神社)・下社(賀茂御祖神社・下鴨神社)と呼ばれていた賀茂社は、現在ではふたつの神社にわかれていますが、同じ神紋を使っていることや、八坂神社・祇園祭と平安神宮・時代祭と並び京都三大祭りのひとつとされ盛大に開かれる葵祭が共催されることなど、かつての賀茂社としてのつながりは続いています。
※八坂神社、平安神宮に関しては、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】京都府「八坂神社」の旧社名「祇園社」と記される御朱印と「祇園祭」
【御朱印情報】京都府「平安神宮」の千年帳にいただいた伝統的な御朱印
下鴨神社では基本の賀茂御祖神社の御朱印、摂社・末社の御朱印以外にも、毎年の干支限定御朱印、葵祭限定御朱印、紅葉の季節の限定御朱印など1年を通じてさまざまな限定御朱印が授与されています。
末社の相生社、摂社の河合神社の御朱印として授与された、漫画家の池田理代子さんによって紫式部や玉依媛命が美しく描かれた特別漫画御朱印も話題になっていました。
下鴨神社を参拝した際には、どのような限定御朱印が授与されているかぜひチェックしてみてください。
この投稿をInstagramで見る
下鴨神社には個性的な摂社・末社が複数あるので、ぜひじっくりと散策してみてください。
糺の森には、小さな川(瀬見の小川)を挟んで、表参道と並ぶように馬場があります。この馬場は毎年5月3日に行われる葵祭の前儀「流鏑馬神事(やぶさめしんじ)」で使用されるほど距離の長いもので、古本まつりや手作り市などが開催されるイベントスポットとしても利用されています。
馬場には、美麗の神とされる玉依媛命をお祀りする河合神社や、球技上達の神とされる神魂命(かんたまのみこと)をお祀りする雑太社などの摂社末社も並んでいます。
河合神社では、参拝者が絵馬に描かれた顔にお化粧をして願いを込めるという「鏡絵馬」が特に女性に人気です。絵馬にお化粧するためのお化粧室まで準備されていて、皆さん真剣に絵馬にお化粧されています。
雑太社には、この地で初めてラグビーの試合が行われたことから「ラグビー第一蹴の地」という碑が立っていて、ラグビーファンの聖地ともなっています。
そのほかにも、かつての河合神社の神主で「方上記」の著者である鴨長明(かものちょうめい)が住んでいたとされる庵の復元展示や、昔の葵祭で供えられていた申餅(さるもち)を復元し提供している「お休み処さるや」など、ここではご紹介しきれないほど、下鴨神社には見どころがたくさんあります。
長い歴史がある京都の中でもでもとりわけ由緒のある下鴨神社ですが、心地よい糺の森での森林浴や神聖な社殿へのお参り、楽しいイベントやお祭りと、とても親しみやすくて何度でも訪れたくなる神社です。参拝の際には、神様のお力に会えるといわれる双葉葵の御朱印はもちろん、素敵な限定御朱印の中からお気に入りの御朱印を見つけてみてください。
ライター: iroha
京都市在住で副業ライターとして活動してます。仕事の合間をぬって京歩き・御朱印集めをする中で、ますます京都が好きになっていき、京都検定2級にも合格しました。歴史ある御朱印や可愛くて素敵な御朱印などをたくさん紹介できればと思っています。
スポンサーリンク
福岡県北九州市にある「岡田宮」は、神武東征神話ゆかりの神社です。アート作品のように美しい御朱印のバリエーションが豊富であることで御朱印巡り好きにはよく知られています。その長い歴史や見どころ、ご利益とともにご紹介します。
愛知県名古屋市中村区にある「豊国神社」は、戦国武将・豊臣秀吉の生誕地に鎮座する神社で、豊臣秀吉を主祭神として祀っています。豊臣秀吉の家紋「五七の桐紋」の金色の印と「豊臣秀吉公生誕之地」の朱印がおされる、豊臣秀吉ゆかりの御朱印をいただくことができます。
鹿児島県指宿市、薩摩半島の最南端・長崎鼻にある「龍宮神社」は、浦島太郎が竜宮城へ行った「竜宮伝説発祥の地」として知られ、伝説にまつわる御朱印をいただけます。竜宮城のような社殿や海越しの開聞岳の眺望が見どころです。
愛知県犬山市にある「桃太郎神社」には、有名な昔話「桃太郎」の桃太郎生誕伝説がのこっており、子どもの守り神として長く親しまれています。桃太郎伝説を表現したユニークな境内の様子をイラスト化した朱印がおされる個性的な御朱印をいただくことができます。