【千年帳制作事例】四国八十八ヶ所霊場巡礼専用仕様のオーダーメイド納経帳
四国八十八ヶ所霊場の札所を参拝し、各寺で納経(御朱印)していただくための納経帳(御朱印帳)。オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」では専用の題せんや寺名スタンプを用意しており、オンラインショップで簡単にオーダーメイドの注文ができます。高品質の土佐手漉和紙を使った特別な納経帳をお供にお遍路旅にでかけてみませんか。
オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」のPR用の写真・映像撮影、商品デザインディレクションなどを担当している千年帳トータルデザイナーの得丸成人のものづくりに対するこだわりや伝統産業・伝統工芸との関わり、千年帳の開発・制作の経緯などをインタビューしました。
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オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」は、それぞれの専門技術を持つ四国の職人が、最高品質の納経帳・御朱印帳を仕上げるために長い期間をかけて試行錯誤し、開発した商品です。
四国内を拠点に活動する様々な分野の専門家が集まって結成された千年帳制作チームのメンバーは、現在の活動分野に関わることになったルーツやストーリーがそれぞれに存在し、活動分野へのこだわりや想いをもって取り組んでいます。
活動状況や千年帳にかける想いなどをぜひ広く知っていただきたく、メンバーが自分の声でお伝えするべく、インタビュー動画を撮影しました。
本記事では、千年帳のPR用の写真・映像撮影、商品デザインディレクションなどを担当しているデザイナーの得丸成人(とくまるなるひと)のインタビュー内容をまとめていますので、ものづくりに対するこだわりや伝統産業・伝統工芸との関わり、千年帳の開発・制作の経緯などをぜひご一読ください。
インタビューの様子は、以下の動画でも閲覧可能ですので、あわせてご覧ください。
僕の仕事は、「デザイナー」とか「クリエーター」という言葉で表現されることが多いのですが、デザイナーとして、クリエーターとして、とわけて考えたことがなく、「ものづくりの人」と自分で自分のことをそう思っています。実際にFURIKAKEというブランドを立ち上げ、オリジナルのカメラストラップをデザインし自らハンドメイドで制作をして販売をしたり、香川県の地元を中心にいろいろな職人さんとコラボレーションで個性的な製品を生み出しています。
僕は、「つくる範疇」というのを決めていません。もともとはグラフィックを生業としていますが、グラフィックデザイナーとしてやることと、プロダクトをデザインすること、パッケージをデザインすること、イベントをデザインすることなど、頭を使っている部分は全部一緒なのです。
生み出したモノが、「楽しい」とか、「気持ちいい」とか、「良いところ」を生み出そうとして動いています。
デザインするときには、世の中に「あるものか」「ないものか」をみます。つくるモノによって変わるのですが、日用品は使い勝手が良いという観点に重きをおくし、デザインをより重視したモノになると「賛否両論」になるものを選びます。手に取ったときに「おっ」と驚きがある、時には若干イヤな思いをする場合もあるかもしれませんが、それが世の中に沿っているかどうかは、いろんな角度から見て考えます。世の中に沿っている方が良いのか、逆に沿ってない方が、フックがあって良いのか、それはその時々によります。アウトプットするモノによりますし、どっちか、何かわかんない、というほうがおもしろいこともあります。
香川県立高松工芸高校のデザイン科でデザインの勉強をして、高知県の高知職業能力開発短期大学校に進学しました。グラフィックデザインを専攻していたはずなのに、進学してからはプロダクトの方に気持ちが向いて産業デザインの専門分野を勉強しました。モデリングや、木工もやったし、陶芸も…あらゆる分野のモノをつくりました。
ものづくりをするときには、基本的に「面白い」というところに重きをおいています。
僕は自分自身を「面白クリエーター」という名前で売っているので、面白いことにどんどん携わります。面白いモノをアウトプットするって、裏側では実は苦しい思いもするのです。日々寝られないこともあるし、考えているうちに違うことになってくる可能性もあるのです。そんな中、ひとりではできないことも多いので、協力してくれる人とか、巻き込んでいく人に、より良いモノにしていただいたりします。僕は職人ではないので、職人さんと協業することで、僕が思っているよりももっとすごい作り方などを提案していただけることもあります。そのような瞬間に出会うと僕も楽しくなるので、そういう意味で「楽しい」「面白い」に重きをおいて動いています。
ものづくりに携わっていると、さまざまな経験が生かされていると感じることあります。僕が携わってつくったモノを中心に販売するお店を「イドモール」という香川県三木町のスモール商店街の中でやっていますが、手に取っていただいた人から「これ、使いやすいですよね」と言ってもらえたときはすごく嬉しいです。
自分が携わったモノが世の中で役に立つというか、喜んでいただけたときがクリエーターにとって一番うれしい瞬間です。
伝統的なモノ、現代的なモノ、未来的なモノ、それぞれの取り組みについては、現在進行形で模索しています。今を生きる人間がどういう使い方をするか、どういう生活をしているか、昔と比べてどうなったか、というところを僕はものすごく重要視しています。
伝統工芸品というのは、昔それが生まれた当時はとても便利で機能的な使い方をされていて、それが脈々と続いて今のカタチになっているのです。僕が現在携わっている三木町内で製造される伝統的な木桶もそのひとつです。便利な家電製品など、生活を支えるモノが溢れている今の時代に、伝統工芸品として続いてきたモノも、実は家電製品も変化し機能を変えてきたのと一緒で、どこかで変化していくことが大事だと思います。そういう「変化をするとき」に、どういう捉え方をされ、どういうふうに使っていただいているか、というところを配慮します。そこをもう少し使いやすくしようとか、形を変えてみようとか、考えを巡らせながらデザインしています。
食洗機や電子レンジ、テレビなど、いろんな便利なモノがどんどん増えているので、時代や周辺のモノの変化に対応する工芸品が生まれてくると、さらに面白くなっていくのではないか、と思っています。
紙というモノはすごく昔から存在し、それが脈々と続いてきて、特に手漉き和紙に関しては、現在も昔と同じように作られているというところに、僕は感動し驚きました。手漉き和紙は、使う用途にあわせて、紙漉き職人さんが原料の配合や、その日の状況にあわせた漉き方、少し薄く漉いてみようとか厚く漉いてみようとか、すべて職人さんの技と勘で生み出されています。千年帳に使われている1枚1枚の本紙も、そのようにしてつくられ、手漉き職人さんだけではなく、いろいろな人が関わって、チームでつくり上げた1枚なのです。
千年帳の納経帳・御朱印帳という用途に特化して漉かれた紙に、大切な御朱印をいただき、大事に保管する…。書いてもらって保管する人が満足することはもちろん、書く人も気持ちが良い、ここが千年帳の大きな魅力だろうと感じます。
僕は、千年帳全体のデザイン監修として関わらせていただいています。
こういうカタチや色だったら女の人でも男の人でも年配の人でも若い人も使えるよね、などと思考を巡らせ、プロデューサーの佐藤さんと細かなところまで相談し、角裂(かどぎれ)や綴糸(とじいと)のパーツを決定するなど、商品のデザインを監修しました。
また、商品をPRするためのWEBサイトやブランドコンセプトブックのデザイン・制作も担当しました。商品の魅力が伝わるような写真、商品のイメージやストーリーにあうテーマカラーの設定、アウトプットする制作物の文字のカタチまで、この千年帳という商品がトータルでどう見られていくか、どう見られたいかを考え、つくり込んでいくという、すごく面白い仕事をさせていただきました。
さらに今回はPR動画の撮影・制作も行いました。
職人さんが登場するシーンでは、普段は見ることがない裏側の作業などを記録し、千年帳を手に取っていただいたときに、これをつくった職人さんたちの顔が見えてくる、思い浮かんでくるようなシーンを色々集めようと思って撮らせていただきましたので、ぜひじっくりご覧ください。
皆さんが手に取る千年帳は、正真正銘自分のためだけの1冊ですので、それを持って、いろいろなところにでかけ、お参りしてもらいたいと思います。
巡って集めた御朱印を後になってながめる時に、御朱印をいただいたときの風景や風、匂い、音、出逢い、気持ちまで一緒に思い出させてくれる、そういう記憶のデバイスとしての千年帳になってくれていたらいいなぁと願っています。
※以下リンクの千年帳制作チームの他のメンバーのインタビュー内容もぜひご覧ください。
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四国八十八ヶ所霊場の札所を参拝し、各寺で納経(御朱印)していただくための納経帳(御朱印帳)。オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」では専用の題せんや寺名スタンプを用意しており、オンラインショップで簡単にオーダーメイドの注文ができます。高品質の土佐手漉和紙を使った特別な納経帳をお供にお遍路旅にでかけてみませんか。
大阪府大阪市天王寺区にある「安居神社」は、四天王寺と同時期に創建されたといわれる古社です。有名な戦国武将・真田幸村が討ち取られた場所としても知られ、真田家の家紋「六文銭」の印が入った伝統的な御朱印をいただくことができます。
「津田八幡神社」は、徳島県徳島市の南東部の海に面した津田地域に鎮座しています。500年以上の歴史があり、海上安全の神、女狸の神「お六さん」で知られ、宮司がデザインしたこだわりの御朱印が話題になっています。
山口県下関市にある「赤間神宮」は、平安時代末期の壇ノ浦の戦いの際に8歳で亡くなった安徳天皇を祀る神社です。安徳天皇を象徴する、天皇家ゆかりの菊の御紋が印象的な御朱印をいただくことができます。