
- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
東京都港区にある「烏森神社」は、商売繁盛、技芸上達、家内安全、諸事円満、福貴繁栄、必勝祈願成就など、幅広いご利益があるとされ、広く信仰されている神社です。4色の巴紋と由緒ある烏の社紋が特徴的な御朱印が人気で、カラフルな限定御朱印も授与されるたびに話題になっています。
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東京都港区のJR新橋駅からすぐの場所にある「烏森神社(からすもりじんじゃ)」は、都心の喧騒の中にひっそりとたたずみ、静謐な空間が参拝者を魅了している神社です。
その歴史は長く、平安時代中期の天慶三年(940年)に創建されたと伝わっています。
むかで退治で有名な鎮守将軍・藤原秀郷(ふじわらのひでさと)が、平将門の乱(たいらのまさかどのらん)を鎮めるにあたり、武蔵国(むさしのくに、現在の東京都・埼玉県地域)の稲荷社で戦勝を祈願したところ、白狐が現れて白羽の矢を授けらました。秀郷はこの矢によって乱を平定し、そのお礼として社を勧請しようとした際、夢に再び白狐が現れ、「神鳥(カラス)が群がる場所が霊地である」と告げました。そこで桜田村の森(現在の新橋エリア)にたどり着くと、夢の通り烏が群がっていたため、そこに社頭を造営したのが烏森神社の始まりとされています。
社名の「烏森」は、かつての新橋地域の地名に由来しています。
新橋地域は、かつては江戸湾に面した松林で、「枯州の森(かれすのもり)」や「空州の森(からすのもり)」と呼ばれていた場所に、多くのカラスが集まって巣をかけていたことから、「烏の森(からすのもり)」と呼ばれるようになりました。「烏森」は昭和7年(1932年)まで町名として使われていましたが、その後に新橋に改められ、現在においてはJR新橋駅の烏森口として名前が残っています。
主祭神は、穀物の神である倉稲魂命(うかのみたまのみこと)、芸能の神である天鈿女命(あめのうずめのみこと)、そして天孫降臨の神である瓊々杵尊(ににぎのみこと)の三柱です。商売繁盛、技芸上達、家内安全、諸事円満、福貴繁栄、必勝祈願成就など、幅広いご利益があるとされ、多くの人々に長く信仰されています。
烏森神社では、通常の御朱印に加えて、月替わりや季節の限定御朱印が授与されていて、そのどれもがカラフルなデザインで人気になっています。
通常の御朱印は、右側に「東京新橋鎮座」の朱印、中央には「烏森神社」の社名、左側には参拝日が墨書きされ、デザインの最大の特徴は四隅に配された「赤・黄・青・緑の4色の巴紋」と、中央に大きくおされた「烏をあしらった社紋」です。書き置きのみの授与で、初穂料は500円でした。
4色の巴紋は、一般的な三つ巴紋とは異なり、烏森神社独自の彩色が施されています。このカラフルな巴紋のルーツは、「フクロウの染物屋」という民話に由来するといわれています。
腕の立つ染物屋であったフクロウのところに、白いカラスが「羽を世界一美しい色に染めてほしい」と訪れ、要望に応じていろいろな色で染めていきますがカラスは気に入らず横柄な態度で、フクロウはとうとう我慢ならず、いろいろな色を塗りつけて、最後にはカラスの体を真っ黒にしてしまったという話です。
カラスが真っ黒になる前にはいろいろな色に染められていたことにちなんで、カラフルな巴紋が御朱印が描かれていて、それぞれの色には、以下のような特定の願いが込めらているそうです。
赤色:恋愛成就、良縁祈願。人との大切な繋がりや新しい出会いを願う気持ちを表します。
黄色:金運上昇、幸運招来、商売繁盛。経済的な豊かさや、事業の成功を願う人々にご利益があるとされます。
青色:厄除け、仕事運向上、学業成就。困難を乗り越え、仕事や学業において成功を収めるための力を与えてくれるとされています。
緑色:健康長寿、家内安全。心身の健康と、家庭円満な日々を願う気持ちが込められています。
カラフルな巴紋は、美しい装飾ということだけではなく、参拝者一人ひとりの心願を象徴し、様々な悩みに寄り添う意味があるのです。
烏森神社の祭事や季節に応じて限定で授与される特別な御朱印もたいへん人気があります。
私が参拝した令和7年(2025年)6月には、「夏越大祓御朱印」や「例大祭特別御朱印」が授与されていました。
夏越大祓御朱印は、ブルーを基調に、社名は青の箔押し、大きな茅の輪と烏の社紋が押印されており、四隅は青の三つ巴です。夏らしい爽やかなデザインが特徴です。
例大祭特別御朱印は、四隅のデザインや「烏森神社」の文字が金色になっているなど華やかで豪華な雰囲気です。
烏森神社の例大祭は、江戸時代までは稲荷信仰にしたがって、2月初午の日が例祭日とされ、氏子町は神輿・山車踊りや練り物などを出すのが習わしで、稲荷祭の賑わいとしては江戸で一・二を争うほどだったそうです。明治時代以降は、例祭日を端午の節句の5月4・5・6日に改め、夏祭りのはしりとして「烏森祭(からすもりさい)」と呼ばれて、全国的に有名になりました。
烏森神社の限定御朱印は、その時期ならではのテーマが鮮やかな色彩が表現されてとても美しいので、何度も訪れて様々な種類の御朱印をコレクションしていくのもおすすめです。
烏森神社は、参拝者の心を和ませてくるれ魅力的な見どころが豊富です。
ぜひ体験していただきたいのが「心願色みくじ」です。これは、通常御朱印の巴紋の配色でもある、赤(恋愛・良縁)、黄(金運・幸運・商売)、青(厄除け・仕事学業)、緑(健康・家庭)の4色に色わけされたおみくじで、それぞれの色に対応した願い事を記入する札と願い玉を受け取り、専用の書き処で同色のペンを使って願い事を記し、結び紐に括り付けるというユニークな願掛けです。書かれた願い札は後日、神職によって心願成就の祈願が行われます。
4色の「心願色みくじ」それぞれに超大吉があるそうで、出たら福分けセットをいただくことができます。話しの種にもなるので参拝時には引いてみるのをおすすめします。
烏森神社は、新橋の都心の喧騒の中に立地しながら、古くからの歴史と独自の信仰を守り続ける特別な場所としてあり続けている神社です。特に「4色の巴紋と烏をあしらった社紋」が印象的な御朱印は、そのカラフルなデザインと、色に込められた願い、そして神社の由緒を物語る社紋によって、特別な1体に仕上がっています。心願色みくじやお守りも魅力に溢れ、訪れるたびに新たな発見があるでしょう。日々のあわただしさから離れ、心静かに自分と向き合い、未来への希望を育むことができると思います。
ライター:洋介0522
旅行添乗員の経験があるWebライター兼ディレクター。20代の時に仕事で四国八十八ヶ所のツアーに3回添乗したことで御朱印に興味をもちました。現在はワーケーションしながら全国各地の神社を巡り、御朱印をいただくのを趣味の一つにしています。御朱印帳は現在6冊目で、お気に入りの御朱印帳は京都・建仁寺のものです。
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栃木県大田原市にある「雲巌寺」は、鎌倉時代に禅宗四大道場のひとつとされた臨済宗妙心寺派の名刹です。禅の精神や自然美が表現された和歌や禅語が美しく表現された御朱印をいただくことができます。
東京都杉並区にある「高円寺氷川神社」は、境内に日本で唯一の「気象の神様」を祀る「気象神社」があることで有名です。御朱印のデザインが2社で一対になるように工夫され、月替わりでいろいろなモチーフが追加されるのも特徴になっていて、御朱印集め好きの間で人気です。
京都府京都市北区にある「建勲神社」は、戦国武将・織田信長を御祭神とする神社で、平安京の北を守護する船岡山山上に鎮座しています。信長にちなんだ「天下布武」の御朱印のほか、信長の家臣が描かれた特別御朱印、神社ゆかりの刀剣にちなんだ御朱印など多種多彩な御朱印が授与されています。
四国4県それぞれにある、地域で一番格式が高いとされる一の宮、香川県「田村神社」、徳島県「大麻比古神社」、愛媛県「大山祇神社」、高知県「土佐神社」をご紹介します。各神社では手書きの御朱印を拝受することができます。