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【御朱印情報】兵庫県「弓弦羽神社」の導きの神「八咫烏」が描かれる御朱印

兵庫県神戸市東灘区ある「弓弦羽神社」は、熊野大神を祀る日本神話の伝説に由来する古社です。導きの神「八咫烏」が描かれる基本の御朱印のほか、酒造の神とされる境内末社「松尾社」の御朱印や祭事などに合わせた期間限定御朱印が授与されています。

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熊野大神を祀る日本神話に由来する古社「弓弦羽神社」

兵庫県神戸市東灘区、阪急神戸線・御影駅からすぐ、背後に六甲山(ろっこうさん)、眼下に神戸の湾岸エリアを見下ろす傾斜地にある「弓弦羽神社(ゆずるはじんじゃ)」は、熊野大神を祀る古社です。

 

弓弦羽神社の社伝によると、神功皇后(じんぐうこうごう)が三韓征伐の帰途、忍熊王(おしくまおう)が挙兵したことを知り、この地で弓矢・甲冑を納めて熊野大神に戦勝を祈願し大勝したという由緒があります。
奈良時代後期から平安時代初期にかけての延暦年間(782年~805年)に弓弦羽の森が神領地と定められ、嘉祥2年(849年)に社殿を造営し遷座されたのが弓弦羽神社の創建と伝わっています。平安時代中期以降は、熊野信仰の隆盛に伴い広い範囲からあつい崇敬をあつめました。

 

御祭神は、伊弉册尊(いざなみのみこと)、事解之男命(ことさかのおのみこと)、速玉之男命(はやたまのおのみこと)で、総称して「熊野大神」と呼ばれています。
熊野大神を崇める熊野信仰とは、和歌山県南部の紀伊山地にある「熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)」「熊野速玉大社(くまのはやたまたいしゃ)」「熊野那智大社(くまのなちたいしゃ)」と中心に発展した自然崇拝と神仏習合が結びついた山岳信仰です。平安時代以降は浄土信仰と結びつき、「よみがえりの地」として広まりました。人々は現世利益だけでなく、罪や穢れを清め、無病息災、厄除け、長寿、家内安全、そして来世での救済を願って熊野古道を巡礼し、険しい道を歩く行為そのものが、心身を清める修行と考えられていました。
※熊野那智大社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】和歌山県「熊野那智大社」の「八咫烏」「那智の滝」の御朱印

 

弓弦羽神社は、現在の神戸エリアの熊野信仰の中心的神社として地域の人々に親しまれてきた歴史があり、現代においても厄除開運・家内安全・交通安全守護・諸願成就などのご利益を求める参拝者が絶えません。

弓弦羽神社_社殿
弓弦羽神社は静謐な雰囲気で、心静かに参拝することができました。

 

 

導きの神「八咫烏」が描かれる御朱印

弓弦羽神社では、本殿脇の社務所で、基本の御朱印と境内社の御朱印が授与されています。

 

基本の御朱印は、右に「摂津灘御影(せっつなだみかげ)」、中央に「橘紋」「八咫烏(やたがらす)」「弓弦羽神社」の朱印がおされ、右に「奉拝」、左に「参拝日付」の墨書きが書き入れられるデザインで、持参した御朱印帳に直書きしていただき、初穂料は500円でした。

弓弦羽神社_御朱印
「橘紋」と「八咫烏」の朱印が目を惹く弓弦羽神社の基本の御朱印です。

 

弓弦羽神社の神紋である「橘紋」の意匠になっている橘は、冬でも葉が青々と茂ることから永久をあらわす植物として縁起のよいものとされています。

 

御朱印の中で一際目を引く「八咫烏」は、熊野大神の使いで、日本神話において初代・神武天皇(じんむてんのう)を大和国へ導いたことから「導きの神」として崇敬されているカラスです。特に弓弦羽神社の八咫烏は、弓弦から放たれた矢に乗って一直線に目標へ向かう「導きの八咫烏」として描かれており、参拝者の願いを真っ直ぐ導く御神徳を表しています。
八咫烏は、日本サッカー協会のシンボルになっていることでも有名です。日本サッカー協会の前身である大日本蹴球協会が創設された際、熊野ゆかりの関係者の提案により採用され、「勝利へ導く象徴」として受け継がれています。
弓弦羽神社はサッカーと縁が深く、明治時代後期に近隣にあった御影師範学校で日本初のサッカーチームが結成された歴史があることから、日本サッカーの発祥地にある神社として有名サッカーチームも必勝祈願に訪れるなど、スポーツに打ち込む人々にとっても特別な聖地になっています。社殿の裏手には八咫烏が刻まれた石造のサッカーボールも安置されていて、弓弦羽神社の名物として広く知られています。

石造のサッカーボールは、手で撫でながら全方向に回転させることができ、ピッチ上でチャンスを窺うかのように触れながら祈願する参拝者の姿が見られます。

 

御朱印の朱印に記されている「御影」という地名は、神功皇后がこの里の泉にお姿を映したことに由来するといわれる由緒正しきものです。
弓弦羽神社の背後にそびえる六甲山は、良質な花崗岩の産地で、御影の港から全国へ出荷されていたため、花崗岩=御影石と呼ばれるようになった経緯があり、御影の地名が全国的に有名になりました。上述のサッカーボールももちろん御影石で造られています。

 

弓弦羽神社の基本の御朱印は、御影の長く深い歴史文化を表し、「導きの神」の強い御神徳が込められているといえるでしょう。

 

なお、今回いただいた御朱印は、私が御朱印巡りで使っている特別な御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。千年帳の本紙は、四国・高知県産の楮(こうぞ)という伝統的な和紙原料を使って職人さんが一枚一枚手漉きした材料から全て国産の「土佐手漉和紙」です。土佐手漉和紙の中でも、特に楮紙のあたたかみのある色・風合いは御朱印の墨書きや朱印の美しさを際立たせてくれます。
今回いただいた弓弦羽神社の御朱印においても、朱印の「橘」「八咫烏」の意匠や「摂津灘御影」「弓弦羽神社」の字体の色合いが絶妙で、上品な美しさに仕上がっているように感じました。土佐手漉和紙は保存性も非常に高いため、何十年か経過したときにどのような味が出ているかを見てみるのも楽しみです。

 

 

酒造の神「松尾社」の「角樽」が描かれる御朱印

弓弦羽神社では、境内末社である「松尾社(まつおしゃ)」の御朱印も拝受することができます。
右上に「奉拝」、左に「参拝日付の墨書き、右下に「摂津灘御影郷」の朱印、中央上部には桶を象った緑の印に「弓弦羽神社枝宮 酒造祖神」の墨書き、下部には「松尾大神」の朱印がおされるデザインで、初穂料は500円でした。

弓弦羽神社_御朱印_松尾社
桶の印が地元の産業とのつながりを象徴している松尾社の御朱印です。

 

松尾社は、京都府・松尾大社(松尾大社)から勧請された境内末社です。
松尾大社は、祭神である大山咋神(おおやまくいのかみ)が山の水を司る神であり、良質な湧水をもたらす存在と考えられてきました。古来の酒造りには清らかな水が欠かせず、境内の「亀の井」の霊水は醸造に適した名水として知られました。中世以降、全国の酒造家たちが酒造安全や醸造成功を祈願して参拝するようになり、奉納された酒樽が並ぶ神社としても有名になりました。現在でも全国の酒蔵からあつい信仰をあつめ、日本酒文化を支える神社の一つとなっています。

 

弓弦羽神社がある灘地域は、古くから日本有数の日本酒の生産地であり、現在もたくさんの酒蔵があります。松尾社は、酒造りの守護神として地元の複数の酒造会社が講を組織して祭典に奉仕しているほどあつく信仰され、御朱印には日本酒に関連が深い「角樽(つのだる)」が描かれています。角樽は、日本酒を祝い事や贈答用として運ぶための伝統的な酒樽です。円柱形の樽に角のように突き出た2本の把手を備え、婚礼や祭礼、正月などの慶事で用いられてきました。江戸時代には上方の酒を江戸へ運ぶ際にも使用され、縁起物として広く定着しました。現代でも祝い酒や装飾として親しまれています

 

松尾社の御朱印は、弓弦羽神社が地域の産業振興にも貢献し、重要な役割を果たしてきたことを物語っています。

 

弓弦羽神社では、祭事などにあわせて不定期で期間限定の御朱印が授与されることがありますので、参拝の際にはどのような御朱印が授与されているか社務所でチェックしてみてください。

 

 

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「努力・想い・願いがむくわれる」といわれる「椋の木」

弓弦羽神社には、神戸市の天然記念物にも指定されている巨木があります。
鳥居をくぐり参道を少し進むと、圧倒的な存在感を放つ樹齢約370年の大きな椋の木がそびえ立っています。長く太い幹にそっと両手を添え、目を閉じて深呼吸をすると、大地に根を張る力強い生命力が手のひらから伝わってくるかのようでした。
この椋の木は、その名前の響きから「努力・想い・願いがむくわれる」といわれていて、多くの参拝者が手を合わせる信仰の対象になっています。

弓弦羽神社_椋の木
弓弦羽神社を参拝した際には、御神木の大きな御神徳をぜひ感じてみてください。

 

 

弓弦羽神社は、地域の歴史や産業と深く関わり、地元の人たちからあつい信仰をあつめてきた神社です。基本の御朱印には、目標に向かって一直線に導く「八咫烏」や、縁起の良い「橘」、地域で重要な役割を果たしてきたことを示す「摂津灘御影」が記され、大きな御神徳を感じることができます。勝利や成就を願う大切な節目に、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

ライター:洋介0522
旅行添乗員の経験があるWebライター兼ディレクター。20代の時に仕事で四国八十八ヶ所のツアーに3回添乗したことで御朱印に興味をもちました。現在はワーケーションしながら全国各地の神社を巡り、御朱印をいただくのを趣味の一つにしています。御朱印帳は現在6冊目で、お気に入りの御朱印帳は京都・建仁寺のものです。

 

 

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