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【御朱印情報】神奈川県「伊勢山皇大神宮」の桜紋が印象的な「横濱総鎮守」の御朱印

神奈川県横浜市西区にある「伊勢山皇大神宮」は、明治時代初期の創建から150年以上にわたって横浜の街を見守り続け、「関東のお伊勢さま」として親しまれています。桜の名所であることが由来の桜紋の朱印がおされる御朱印からは、「横濱総鎮守」として地域の繁栄と安寧を祈る中核的な役割を果たしてきた歴史を感じることができます。

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「関東のお伊勢さま」として横浜を見守る「伊勢山皇大神宮」

神奈川県横浜市西区、近代的な高層ビルが立ち並ぶ横浜・みなとみらい地区を見渡すことができる、緑深い丘「伊勢山(いせやま)」の頂に、凛とした清浄な空気をまとい、静かに鎮座するのが「伊勢山皇大神宮(いせやまこうたいじんぐう)」です。
「関東のお伊勢さま」として広く知られ、創建以来150年以上にわたり横浜の街と人々の営みを温かく見守り続けてきました。

伊勢山皇大神宮_参道石段鳥居
石段の両脇には奉納版がずらりと並び、風格ある鳥居もあわせて、信仰の深さを物語っています。
伊勢山皇大神宮_拝殿
境内は都会の喧騒とは別世界の厳かで神聖な空間で、重厚な拝殿は訪れる人々の心を和ませてくれます。

 

伊勢山皇大神宮の歴史は、日本の近代化が始まった横浜開港直後の明治3年(1870年)に遡ります。
当時の横浜は外国との貿易が始まり急速な発展を遂げる一方で、社会的な大きな変化が伴い、人々の心の拠り所が求められていました。神奈川県知事らの要請を受け、伊勢神宮内宮(いせじんぐうないくう)に祀られている天照大御神(あまてらすおおみかみ)が伊勢山の土地へと勧請されました。設立当初は国費により社殿が建立され、国家守護の重要な使命を果たしていました。

 

現在も主祭神として祀られている天照大御神は、皇室の先祖にあたる神であり、私たち日本国民全体の守り神ともされる太陽の女神です。国家安泰、家内安全、商売繁盛、厄除開運など、あらゆる願いにご利益があるとされ、日々多くの人が参拝に訪れています。
伊勢山皇大神宮の社号の中の「皇大神宮(こうたいじんぐう)」は、伊勢神宮内宮の正式名称であり、天照大御神を祀る最高位の神宮を意味します。
横浜の地にお伊勢さまを迎えた伊勢山皇大神宮が、伊勢神宮と深い繋がりを持つ格式高い神社であることを示しています。
※伊勢神宮内宮に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】三重県「伊勢神宮」の内宮と外宮でいただける伝統的な御朱印

 

 

桜紋が印象的な「横濱総鎮守」の御朱印

伊勢山皇大神宮の御朱印は、「奉拝」「横濱総鎮守(よこはまそうちんじゅ)」「社名」「参拝日付」の墨書きに、「社紋(桜紋)」「社印」の朱印がおされるデザインです。

伊勢山皇大神宮_御朱印
親しみやすい桜の紋が印象的な伊勢山皇大神宮の御朱印です。

 

御朱印に朱印がおされている伊勢山皇大神宮の社紋(神社の紋章)は「桜の花」です。皇室ゆかりの神社ということで16弁の菊花紋章(天皇の御紋)を思い浮かべる人もいらっしゃるかもしれませんが、伊勢山皇大神宮では桜をシンボルとしています。
創建当時、神社の表参道から境内にかけて数多くの桜の木が植えられ、伊勢山の丘一帯が横浜有数の桜の名所となりました。春には満開の桜がまるで紅色の雲の幕を張ったように咲き誇り、大鳥居が花に浮かぶ様子は港に入る船の乗客たちを楽しませませたといいます。外国船も横浜港に入港していたことから、桜の美しい光景は外国人船員にも評判になり、当時の横浜を象徴する風景の一つだったと伝わっています。

 

このような経緯から桜の花が伊勢山皇大神宮の社紋に採用されました。
5枚の花びらを広げた桜紋は、春の訪れと日本の美を象徴しています。桜は日本人に古くから愛されてきた花で、その儚さと華やかさは横浜の守り神である伊勢山皇大神宮のシンボルにふさわしいものです。
現在は、表参道の桜並木は失われてしまったものの境内の桜は健在で、春になると社紋と同じ桜花が神社を彩ります。桜紋には「横浜を見守る優しい神様」というイメージも込められているそうで、訪れる人々の目を今なお楽しませてくれます。

 

伊勢山皇大神宮の御朱印には「横濱総鎮守」という文字も記されています。これは、伊勢山皇大神宮が横浜一帯を守護する神社として長年信仰をあつめてきたことを示す言葉です。
伊勢山皇大神宮は創建以来、開港地として発展する横浜の地において、地域の繁栄と安寧を祈る中核的な神社としての役割を担ってきました。「総鎮守」とは特定の地域全体を総括して守護する神社を指し、伊勢山皇大神宮はその名にふさわしく、地域住民のみならず横浜市全域からあつく信仰され続けています。
御朱印に横濱総鎮守と記されることは、伊勢山皇大神宮が持つ地域的・精神的な存在意義を象徴しているといえるでしょう。

 

 

日本最初の鉄道開通を記念した特別御朱印

伊勢山皇大神宮では、「鉄道」をテーマにした珍しい御朱印も授与されています。
日本で最初の鉄道が新橋と横浜(現在の桜木町)を結んで開通したという、横浜の歴史における重要な出来事を記念した特別な御朱印です。

伊勢山皇大神宮_御朱印_鉄道
レトロな汽車と桜が咲き誇る伊勢山皇大神宮がイラストで描かれた、鉄道発祥の地・横浜ならではの記念御朱印です。

 

当時の汽車を彷彿とさせるイラストが描かれていることから、鉄道愛好家はもちろんのこと、横浜の歴史に触れたい人々にとっても魅力的な御朱印となっています。このような美しい御朱印が授与されていることは、伊勢山皇大神宮が単に古くからの伝統を守るだけでなく、横浜という土地の近代的な発展の歴史にも寄り添い、大切にしていることの証でもあるでしょう。

 

伊勢山皇大神宮の御朱印には、神社の格式、御祭神の御神威、創建や横浜の歴史にまつわるエピソードなど、多くの情報と想いが詰まっています。

 

 

 

 

都会のオアシス「伊勢山」からの眺望

伊勢山皇大神宮は、伊勢山の丘の上の素晴らしいロケーションと、厳かながらも安らぎを感じさせる境内の雰囲気が大きな魅力です。境内からは横浜の街並みを一望でき、絶景スポットとしても知られています。
特に、横浜ランドマークタワーをはじめとするみなとみらい地区の近代的なビル群を背景にした神社の姿は、過去と現在、伝統と革新が融合する横浜ならではの美しい景観です。

伊勢山皇大神宮_横浜ランドマークタワー
伊勢山皇大神宮の境内へ向かう階段から、横浜ランドマークタワーを目の前にはっきりと見ることができます。

 

大都会にありながら、訪れる人々の心を自然と鎮め、穏やかな気持ちにさせてくれる荘厳な雰囲気の境内は、まさに「都会のオアシス」と呼ぶにふさわしい空間です。
明治9年(1876年)には明治天皇がご参拝されるなど、その由緒は深く、境内では歴史の重みを感じることもできると思いますので、ゆっくりじっくりと散策してみてください。

 

 

伊勢山に鎮座する伊勢山皇大神宮は、境内からみなとみらいの絶景を望むことができ、都会の喧騒を忘れさせる静寂な空間が広がっています。御朱印には、皇大神宮としての威厳を示す印や墨書きに加え、創建時から桜の名所であった歴史を物語る「桜紋」の朱印がおされ、鉄道発祥の地・横浜ならではの鉄道がモチーフの記念御朱印が授与されるなど、深い歴史が表現されています。横浜の歴史と発展を見守り続ける聖地で、その魅力を体感し、参拝の証にぜひ御朱印をいただいてみてください。

 

※隣接で両社寺をお参りする人が多い成田山横浜別院延命院に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】神奈川県「成田山横浜別院延命院」の成田山信仰の歴史が凝縮された「不動明王」の御朱印

 

 

 

 

ライター:小林光
幼い頃から寺社巡りが好きで、寺社を参拝したときにいただく御朱印は日本の歴史や文化そして人々の想いが詰まった大切な宝物だと思っています。各地の歴史や文化に触れることをライフワークにしています。

 

 

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