
- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
山口県萩市にある「雲林寺」は、猫の像や猫グッズがたくさんあるユニークなお寺で「ネコ寺」と呼ばれ親しまれています。猫が可愛くデザインされた季節限定の御朱印など、個性的な猫グッズを目当てに猫好きの人が多く訪れる人気スポットになっています。
スポンサーリンク
山口県萩市の中心部から約25km、車で30分ほど離れたむつみエリアにある「雲林寺(うんりんじ)」は、かつて萩市街地にあって明治維新後に廃寺になってしまった「天樹院(てんじゅいん)」の末寺である臨済宗南禅寺派の寺院です。
天樹院は、萩藩の開祖である戦国武将・毛利輝元(もうり てるもと)の隠居所があった地で、毛利輝元の死後に建立された菩提寺でした。
輝元の忠臣に長井元房(ながいもとふさ)という武将がおり、とりわけ可愛がっている猫がいました。長井元房は君主の毛利輝元の死後に自害したのですが、可愛がっていた猫は長井元房の墓が建てられた天樹院から離れようとせず、その後墓前で主人の後を追うように亡くなってしまいました。
猫が亡くなった後、夜になると長井元房の屋敷周辺に猫の鳴き声が聞こえるようになったため、天樹院の僧侶が猫を供養したところ、不思議と猫の鳴き声がおさまったのだとか。
この猫の伝説にちなんで、長井元房の屋敷が置かれていた通り(現在の萩博物館近くの通り)は、「猫町」と呼ばれています。
天樹院が廃寺になったあと、この伝説は末寺の雲林寺に受け継がれました。
この猫の伝説と関連して、雲林寺の住職が親族から20体から30体ほどの招き猫を譲り受けたことに始まり、住職が猫好きだったこともあったり、参拝客からの寄贈もあったりと、次第に境内に猫グッズが増えていき、「ネコ寺」と呼ばれるようになりました。
現在の雲林寺には、大小さまざまな猫の置物から、猫みくじや猫の御守、猫の雑貨まで、猫をモチーフとしたものが境内にあふれています。
近年では、SNSなどで「猫好きの聖地」として認知が広がり、日本国内のみならず、台湾や香港をはじめとする海外からも多くの猫好きが訪れています。
雲林寺では、猫がデザインされたかわいらしい御朱印が授与されています。
今回私がいただいたのは、令和6年(2024年)の7月1日から9月30日までの期間に限定で授与されていた「夏空御朱印」です。
夏らしい青空をイメージさせる青のグラデーションが鮮やかな台紙に、「奉行」「雲林寺」「参拝日」の文字に加えて、上部に「長州猫寺」「猫」の朱印がおされています。中央にかわいらしい猫と魚の骨、雲のイラストなどがとてもユニークなデザインで、雲林寺がネコ寺として親しまれていることが存分に表現されています。
雲林寺では季節ごとにデザインが変わる期間限定御朱印が授与されているほか、御誕生日御朱印や猫玉宝印札などユニークな授与品が頒布されていて、公式SNSでいろいろな情報発信をされているので、参拝前に最新情報をチェックすることがおすすめです。
雲林寺を訪れた際には、各お堂もじっくり拝観してみてください。
本堂は内部拝観が可能で、堂内にたくさんの猫の像がありますが、私が目を奪われたのは、お釈迦様が入滅する様子を床に横たわる姿で表した「涅槃像(ねはんぞう)」を猫の姿で表現した「猫の涅槃像」です。
大悲閣(だいひかく)にもたくさんの猫の像がずらりと並んでいました。
中央に鎮座するひと際大きな猫の仏様は、自分の体の悪い部分と同じ部分をさすると治癒のご利益があるとして、親しまれています。
雲林寺の境内には、猫像だけではなく生きた猫も数匹いて、運が良ければ可愛い猫との触れ合いも楽しむことができますので、猫好きの人はぜひ一度訪れてみてください。
雲林寺は、たくさんの猫像や種類豊富な猫グッズがSNSなどで話題になり、「ネコ寺」「猫の聖地」として猫好きの人を中心に多くの人が参拝に訪れる人気スポットになっています。人気観光地の萩エリアと津和野エリアの中間に位置していて、両エリアの観光の際に立ち寄る観光客も増えています。とてもユニークなお寺なので、猫好きの人にとどまらず、いろいろな人に訪れてみていただきたいと思います。
※同じ山口県北東部の山間部にあり、しだれ桜の並木で知られる徳佐八幡宮に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】山口県「徳佐八幡宮」の国指定名勝「しだれ桜」が描かれる御朱印
※雲林寺とともに巡りやすい人気観光エリアである津和野町の太鼓谷稲成神社と弥栄神社について、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもご覧ください。
【御朱印情報】島根県「太鼓谷稲成神社」の日本で唯一の「稲成」の御朱印
【御朱印情報】島根県「弥栄神社」の京都・八坂神社との結びつきを感じる御朱印
※猫をテーマに話題になっている東京都・今戸神社、徳島県・王子神社、徳島県・お松大権現に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】東京都「今戸神社」の「招き猫発祥の地」の御朱印
【御朱印情報】徳島県「王子神社」の猫がいっぱいの癒しの御朱印
【御朱印情報】徳島県「お松大権現」の猫の御朱印と「猫の日」限定御朱印
ライター:neko
学芸員の資格を持つWebライター。九州を中心に全国の寺社仏閣に出掛け、御朱印を集めるのが趣味です。今までにいただいた御朱印は、御朱印帳5冊ほどになりました。
スポンサーリンク
大分県大分市にある「柞原八幡宮」は、平安時代初期に宇佐神宮の分霊地として創建された古社で、豊後国一之宮として長く地域で信仰されてきました。独特の書体の達筆な御朱印には、長い歴史と境内にある数々の文化財の重要性が表されています。
「津田八幡神社」は、徳島県徳島市の南東部の海に面した津田地域に鎮座しています。500年以上の歴史があり、海上安全の神、女狸の神「お六さん」で知られ、宮司がデザインしたこだわりの御朱印が話題になっています。
近年ブームとなっている御朱印集めには、どのような魅力があるのでしょうか?神社仏閣を御朱印を集めながら巡ることによって、旅の楽しみが広がったり、新しい発見があるかもしれません。 (さらに…)
オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」のメイン素材である「土佐手漉和紙」は「流し漉き」の手法によって製造されています。1000年以上の歴史をもつ高知県の製紙産業に脈々と受け継がれ、絶えず新技術も開発されてきました。