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【御朱印情報】東京都「靖国神社」の祖国平安の願いを込めて名付けられた「靖國」の御朱印

東京都千代田区にある「靖国神社」は、国家のために命を捧げた約246万6千余柱の神霊を祀る神社です。祖国平安の願いが込められ名付けられた社名が旧字体「靖國」で記され、神社の本質・歴史・伝統を感じることができる御朱印を、特別な御朱印帳「千年帳」に書き入れていただきました。

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約246万6千余柱の神霊を祀る「靖国神社」

東京都千代田区にある「靖国神社(やすくにじんじゃ)」は、明治天皇の思し召しにより明治2年(1869年)に建立された「招魂社(しょうこんしゃ)」が前身で、国家のために一命を捧げられた人々の御霊を慰め、その事績を後世に伝えることを目的に創建されました。明治12年(1879年)6月4日に「靖国神社」と改称され、別格官幣社に列せられました。「靖国」という社号は、古代中国の歴史書「春秋左氏伝」にある「吾以靖国也(われもってくにをやすんず)」に由来し、「祖国を平安にする」という願いが込められています。

靖国神社_第二鳥居
靖国神社の参道には複数の鳥居と神門・中門が連なり、広く整然とした雰囲気です。
靖国神社_本殿
私が参拝したのは平日にも関わらず、靖国神社の本殿には修学旅行生をはじめ多くの参拝者が訪れていました。

 

靖国神社には、幕末の戊辰戦争から昭和時代の第二次世界大戦までの国難に殉じた軍人、軍属、文官、民間人などが、身分や勲功、男女の区別なく、すべて祖国に殉じられた尊い神霊(英霊)として246万6千余柱が祀られています。神霊は「祖国を守るという公務に起因して亡くなられた方々」であるという一点において共通しています。

 

 

祖国平安の願いを込めて名付けられた「靖國」が記される御朱印

靖国神社の御朱印は、通年で授与されている通常の御朱印と、期間限定の御朱印があり、本殿向かって右手の参集殿にある朱印所でいただくことができます。

靖国神社_朱印所
靖国神社の朱印所には御朱印を求める人で賑わっていて、特に女性の姿が目立ちました。

 

通常の御朱印は、「奉拝」「靖國神社」「参拝日付」の墨書きに、中央に社印の朱印がおされるシンプルで伝統的なデザインで、御朱印帳に直書きと書き置き拝受の両方から選ぶことができ、初穂料は500円でした。

靖国神社_御朱印
伝統的なデザインに神社の本質と歴史が凝縮されている靖国神社の御朱印です。

 

この御朱印で着目していただきたいのが社名墨書き・社印に「靖國」と記されている点です。現在では「靖国」と表記されるのが一般的ですが、「靖國」はかつて使われていた旧字体で、明治天皇が命名した神社の存在意義そのものを示しているかのような存在感があり、歴史と伝統を直接的に感じることができる御朱印になっている重要要素だと思います。

 

この御朱印は、私が御朱印巡りで使っている特別な御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。千年帳の本紙は、楮(こうぞ)という伝統的な和紙原料を使って職人さんが一枚一枚手漉きした「土佐手漉和紙」です。楮紙の独特の凹凸感とあたたかみのある色に、丁寧に書き入れていただいた墨書きが映えて、文字の美しさがより際立っているように感じました。
私はいろいろな種類の御朱印帳を使っていますが、土佐手漉和紙・楮紙は他の御朱印帳の本紙とは明らかな違いがあり、千年帳にいただく墨書きは書き手の技術や特徴を引き出しているように思います。
※千年帳の本紙に関して、以下リンクをご参照ください。

 

千年帳とは:本紙

 

 

歴史と伝統が煌びやかに表現された限定刺繍御朱印

靖国神社では、四季の移ろいや祭典に合わせて、特別なデザインの限定御朱印も授与されています。刺繍や和紙、カラフルな印刷などが用いられ、通常御朱印とはまた違った魅力があります。
私が令和7年(2025年)6月上旬に参拝した時には、2種類の刺繍御朱印が授与されていて、初穂料はそれぞれ1,000円でした。

靖国神社_御朱印_限定刺繍
通常の御朱印と同様の伝統的な墨書き・朱印に、刺繍が彩りを添えている限定御朱印です。

 

右側の春季限定御朱印は、靖国神社が都内有数の桜の名所としても知られていることから、神社の象徴でもある桜の花びらが精緻な刺繍で表現されたデザインです。淡いピンク色の糸で織りなされる桜は、春の麗らかな空気と、御祭神への穏やかな祈りを表しているかのようです。

 

左側の限定御朱印は、同じく刺繍が施されていますが、上部に金色の糸の桜の刺繍がされて煌びやかなデザインです。この刺繍は靖国神社の社紋で、下地の菊十六八重表菊の上に桜が表現されています。菊十六八重表菊は、皇室の紋章として知られており、靖国神社が明治天皇の思し召しで創建された点に、桜は靖国神社が桜の名所としても知られている点に、それぞれ由来しています。

 

限定御朱印は時期・数量限定での授与ですので、拝受を希望される人は靖国神社の公式情報をチェックの上、限定御朱印が授与されている時期をあわせて参拝することをおすすめします。

 

 

 

 

太平洋戦争の歴史に触れることができる「遊就館」

靖国神社の参拝・御朱印拝受を終えたら、ぜひ広大な境内を散策してみてください。

 

境内にある「遊就館(ゆうしゅうかん)」は、英霊の遺書や遺品をはじめ、貴重な史料を収蔵・展示する歴史博物館です。館名は、中国の古典「荀子」の一節「君子居必択郷、遊必就士(くんしはおるにかならずきょうをえらび、あそぶにかならずしにつく)」に由来し、「優れた人物に学ぶ」という意味が込められています。
遊就館館内には、零式艦上戦闘機(ゼロ戦)の実物展示や、英霊たちの御遺書、当時の歴史を物語るパネルなどが展示されており、私たちが享受する平和と繁栄が、尊い犠牲の上に成り立っていることを深く考えさせられます。

靖国神社_遊就館
遊就館では、英霊の遺書や遺品など太平洋戦争の歴史に触れることができます。

 

靖国神社の第一鳥居の南側には、美しい回遊式の「神池庭園(しんちていえん)」が広がります。明治時代初期に作庭され、平成11年(1999年)に復元整備されました。滝から流れる清流や池を巡る小径は、都心にあることを忘れさせるほどの静寂と安らぎを与えてくれます。参拝後の心を静かに整える場所として、ぜひ立ち寄りたいスポットです。

 

また靖国神社はとても広大な境内なので、歩き回って疲れた時は第二鳥居近くの外苑休憩所や遊就館1階玄関ホールの茶寮「結」での一服がおすすめです。

靖国神社_外苑休憩所
広大な境内の靖国神社を休憩をはさみながら、じっくりと拝観してみてください。

 

 

靖国神社は、祖国のために尊い命を捧げられた神霊をお祀りする、厳かで重要な場所として大切に受け継がれています。御朱印のデザインは一見シンプルながらも、旧字体で記されて平和への願いが込められた「靖國」の社号が神社の本質を見事に表現しています。限定の美しい御朱印からも靖国神社の明治天皇ゆかりの歴史と伝統を感じとることができます。戦争の歴史を深く学べる遊就館、心安らぐ神池庭園など、広大な境内にはたくさんの見どころもありますので、ぜひ一度足を運び、御祭神に感謝の誠を捧げるとともに、御朱印に込められた深い意味を体感してみてください。

 

※同じく明治天皇ゆかりの明治神宮に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】東京都「明治神宮」の天皇家ゆかりの達筆な御朱印

 

 

 

 

ライター:洋介0522
旅行添乗員の経験があるWebライター兼ディレクター。20代の時に仕事で四国八十八ヶ所のツアーに3回添乗したことで御朱印に興味をもちました。現在はワーケーションしながら全国各地の神社を巡り、御朱印をいただくのを趣味の一つにしています。御朱印帳は現在6冊目で、お気に入りの御朱印帳は京都・建仁寺のものです。

 

 

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