- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
愛知県蒲郡市にある「無量寺」は、「ガン封じ寺」として全国的な知名度を誇る寺院です。ガン封じの強力なご利益があるとされる御本尊・西浦不動の御朱印のほか、東海三十六不動尊霊場や三河新四国霊場の霊場巡礼の御朱印をいただくことができます。
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目次
愛知県蒲郡市にある「無量寺(むりょうじ)」は、平安時代初期に真言宗を開祖した弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)の弟で、空海の十大弟子のひとりとされる法光大師真雅(ほうこうだいししんが)が貞観元年(859年)に開創し、現在は真言宗醍醐派に属する寺院です。
平安時代後期には、当時の源氏の頭領・源満仲(みなもとのみつなか)が持っていた荘園の中に無量寺があったとされ、東林坊良久法印(とうりんぼうりょうくほういん)という強力な祈祷師が周辺一帯を治め、寺の領地を大きくしたと伝わっています。
天暦5年(951年)に、当時の第62代・村上天皇(むらかみてんのう)の大伯母にあたる尼公を迎えるために伽藍が建立され、無量寺はさらに発展していったそうです。
創建以来、天台宗の寺院でしたが、江戸時代中期の享保15年(1730年)に東林坊性海(とうりんぼうしょうかい)によって真言宗に改宗したとされています。
御本尊は不動明王で、無量寺が立地している地域の古くからの地名が西浦なので、「西浦不動(にしうらふどう)」の愛称で長く親しまれていて、境内には御本尊のみならず複数の不動明王が祀られています。


無量寺では、本堂内で複数種類の御朱印が授与されています。
基本の御朱印は、「癌封寺」「梵字印」「寺院名」の朱印に、「奉納」「参拝日」「西浦不動」「三河 ガン封じ寺」と墨書きされるデザインで、持参した御朱印帳に直書きしていただき、志納料は300円でした。

中央の朱印は、般若菩薩の梵字「ジニャ」で「知恵」を表しています。
無量寺の御本尊・不動明王の強力な力(カン)で煩悩を打ち砕き、般若菩薩の知恵(ジニャ)によって速やかに完成させるという、力と知恵を連携させた独自の願いが、この御朱印には込められています。
御朱印に記されているように、無量寺は「ガン封じ寺」として有名です。
昭和50年代(1975年代)頃に、無量寺の「ガン封じ秘法祈祷」と住職のユーモアあふれる「ガン説法」が話題となり、その後メディアでもたびたび紹介されたことで、「ガン封じ寺」の名は全国に広がりました。
祈祷は、寺に古くから伝わる「さるのこしかけ」を用いて、参拝者の頭を撫でて病気平癒を祈る伝統的な儀式が特徴です。説法では、患者さんはもちろん患者さんの家族や親戚も対象に、ガンへの心構えや改善策を説き、心のケアなどを行います。祈祷・説法後には、お守り、御札、ガン予防箸、絵馬などが授与されます。
ガン封じのご利益を求めて、最盛期には年間で観光バス1万台ほど、約100万人が参拝に訪れたこともあるそうで、ガン封じのご利益では全国屈指の知名度・参拝者数を誇ります。




この御朱印は、私がオーダーメイドの注文をした御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。本紙は、職人さんが1枚1枚手漉きした高品質の土佐手漉和紙の中でも「楮紙(こうぞし)」という、和紙らしい表面感があり、あたたかみのある白色が特徴のものを選択しています。一字一字丁寧に書き入れらた墨書きは達筆で、はねやはらいの部分に絶妙なかすれが出ていて勢いを感じるのは、墨が染み込みやすく表現しやすい土佐手漉和紙ならではだと思います。鋭く伸びた線からは、不動明王が持つ苦難を断ち切る倶利伽羅剣のような鋭さを、また整然とした書体からは、不動明王の全てにおいて誠実に寄り添い悩みを包み込むかのような深い慈悲が表現されているかのように感じました。
※千年帳の本紙に関しては、以下リンクをご参照ください。
無量寺を訪れた際にぜひ体験してみてもらいたいのが、境内にある「千仏洞めぐり」です。
中国の敦煌などにある石窟寺院をモデルにしたもので、薄暗い洞窟の奥にはガンダーラ仏や大日如来像が安置されています。
病の場所と同じところをさするとご利益があるという仏像もあるなど、珍しい石仏が祀ってありますので、ガン封じ秘法祈祷とあわせて祈願に訪れてみてください。

境内には、古代中国の長編小説「西遊記(さいゆうき)」にも登場する中国・西安の「大雁塔(だいがんとう)」を模した「日本大雁塔」があり、こちらも異国情緒あふれる建造物ですので、じっくりと拝観してみてください。

無量寺は、東海三十六不動尊霊場の19番札所にもなっています。
東海三十六不動尊霊場とは、愛知県・三重県・岐阜県の3県にまたがる不動明王を祀る36の寺院で構成される霊場巡りです。
無量寺も古くから不動明王の深い信仰の歴史があることで、東海地方全域の不動明王信仰においても特に重要な寺院であることがわかります。



無量寺は、三河新四国霊場61番札所・62番札所にもなっています。
三河新四国霊場とは、愛知県の三河地方を中心に江戸時代初期の寛永2年(1625年)に浦野上人(うらのしょうにん)によって開創された四国霊場を元に作られた霊場です。浦野上人は修行層で、何度も四国霊場を巡拝し、各札所のお砂を持ち帰り、三河地域の寺院を10年がかりで説得し、霊場を開創したそうです。
昭和2年(1927年)に再編され、戦争などの事情で一時は衰退しましたが、昭和39年(1964年)に全90札所で再構成され現代に受け継がれています。
三河新四国霊場は、四国霊場と同様に真言宗の開祖である弘法大師空海をお参りして巡りますので、無量寺でも本堂と観音堂に弘法大師空海が祀られています。

無量寺は、「ガン封じ寺」として全国的に有名な寺院で、「病は気から」という言葉が示すように、病に苦しむ人々の心の不安に寄り添い、希望を与えることを重視した祈祷・説法が行われています。苦難を断ち切り深い慈悲を与えてくれる御本尊・不動明王とご縁を結ぶ御朱印をいただき、前向きで希望に満ちた1歩を踏み出してください。
ライター:竹内友章
知多半島のお寺が好きで、知多四国霊場を中心にいろいろな霊場を巡礼し、観光やご当地グルメ(特にラーメン)を楽しんでいます。御朱印集めも趣味で、知多半島のお寺の御朱印はもちろん、全国各地の御朱印をもらいに巡り、アート御朱印などは取り寄せたりもしています。
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東京都世田谷区にある「桜神宮」は、古式神道の神社で、「世田谷のお伊勢さん」として親しまれ、河津桜の名所としても知られています。季節ごとにデザインが変わるカラフルでかわいらしい御朱印も人気です。
北海道函館市にある「函館八幡宮」は、函館山の麓に鎮座し、函館の街の歴史と共に歩んできた神社です。御朱印には、函館の街全体を守護する「函館総鎮守」の印がおされ、室町時代からの長い歴史や函館はもちろん北海道全体の開拓の神として信仰されてきたことを物語っています。
大阪府大阪市西区にある「サムハラ神社」は、厄除けの神社として全国的に有名です。災難消除、身体健固の強い力が宿るとされる「サムハラ」の文字が複数箇所に記載される御朱印を、土佐手漉和紙が本紙に使われている特別な御朱印帳「千年帳」にいただきました。
岩手県遠野市にある「遠野郷八幡宮」は、遠野が舞台の日本民俗学の代表作「遠野物語」の舞台のひとつです。遠野物語で描かれている情景を表現したアート御朱印や、年や月によってデザインが変わる限定御朱印、地元の名産品・ホップを原料にした和紙の台紙の御朱印など、多種多様な御朱印が授与されていることで話題になっています。