- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
福岡県福津市にある「波折神社」は、800年以上にわたって津屋崎の氏神さまとして親しまれる神社です。祓いや海の神さまである「瀬織津姫」が祀られた珍しい神社で、瀬織津姫が可愛らしく描かれた御朱印が話題になっています。
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福岡県の福岡市と北九州市のほぼ中間、福津市の玄界灘に面する小さな漁村・津屋崎に「波折神社(なみおりじんじゃ)」が鎮座しています。
波折神社のはっきりとした創建年はわかっていませんが、はるか昔のエピソードが語り継がれています。
3人の漁師が沖合で釣りをしていた時に、突然海が荒れ始め、漁師たちが神さまに祈ったところ、三柱の神さまが出現し、その神さまの加護のもとで荒波をくぐりぬけ、なんとか漂着した孤島で波風が収まるのを待つことができたそうです。待っている間に食べ物がなくなった際にも、再度神さまが現れて食べ物を与えてくれたことにより、飢えをしのげたのだとか。波風が収まり、神さまが去った後に、船に3つの石があったので、漁師たちがその石を持ち帰って御神体として、社を建てたと伝わっています。
社名の「波折」は、荒波を折って孤島に漂着したという創建のエピソードに由来しています。
その後、鎌倉時代の承久3年(1221年)に現在地に社殿を移設しました。津屋崎地区の中心部に位置していることから、長きにわたって、漁師町・津屋崎の氏神様として親しまれています。
波折神社では、本殿近くの社務所で御朱印をいただくことができます。
波折神社の御朱印には、「奉拝」「波折神社」「参拝日」の墨書きに加えて、右上に「三つ巴紋」、中央に神社印の朱印が押されています。右下に、御祭神の1柱である「瀬織津姫(せおりつひめ)」が可愛らしくデザインされているのが特徴です。
「瀬織津姫」は、記紀神話などに登場する一般的な神さまとは異なり、神道の祭祀で唱えられる「大祓詞(おおはらへのことば)」に登場する女神です。川に坐す水の神でもあり、すべての罪を海に流してくれると伝わっています。
波折神社は、祓いや海の神さま「瀬織津姫大神(貴船神)」、航海安全や豊漁の神さま「住吉大神」、開運の神さま「志賀大神」の三神を御祭神として祀っていて、海上安全や厄除けなどのご利益で知られています。
七夕などのイベント時に限定の御朱印が配布されることもあり、令和6年(2024年)の7月7日には七夕の日1日限定の御朱印が授与されました。
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波折神社の境内で、たくさんの人が訪れているのが「波乗りウサギ」の石像です。
波乗りウサギの石像は、卯年生まれの氏子たちが昭和2年(1927年)に還暦を迎えた記念に寄贈したそうです。漁港近くの神社らしく海にちなんだデザインになっていて、白波を駆け抜ける姿から「波乗りウサギ」と呼ばれるようになりました。
ウサギが波の乗っている石像は珍しく、特にマリンスポーツ好きの人に人気になっているようです。
波折神社では、毎年の7月中旬に「津屋崎祇園山笠」が奉納され、地域の夏の風物詩になっています。
津屋崎祇園山笠は、約300年前に福岡市の櫛田神社から境内の祇園社に祇園の神様を迎え、「岡流」「新町流」「北流」の三流れで疫病退散を祈願して山笠を奉納したのが起源の祇園祭です。
※櫛田神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】福岡県「櫛田神社」の「博多総鎮守」の御朱印と「博多祇園山笠」
戦争の影響から昭和30年代に一時中断したものの、昭和50年(1975年)に復活を果たしました。
現在では、7月19日に近い土曜日と日曜日に、上半身裸に締め込み姿のかき手が追い山の安全を祈願して波折神社・金毘羅神社・宮地嶽神社の三社にお参りする「裸参り」、地元の津屋崎人形を飾り付けた豪華絢爛な山笠が町内を駆け抜ける「追い山」などが行われています。
※宮地嶽神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】福岡県「宮地嶽神社」の幻の絶景「光の道」にちなむ限定御朱印
壮麗な山笠が狭い路地を走る姿は迫力満点で、福津市の無形文化財にも登録されています。
波折神社は、瀬織津姫が祀られた珍しい神社で、瀬織津姫がデザインされた素敵な御朱印をいただくことができます。周辺には人気の神社が多く、光の道で知られる宮地嶽神社からは車で約10分、世界遺産の宗像大社辺津宮からは車で約15分の場所にありますので、神社巡り・御朱印巡りにおすすめです。
ライター:neko
学芸員の資格を持つWebライター。九州を中心に全国の寺社仏閣に出掛け、御朱印を集めるのが趣味です。今までにいただいた御朱印は、御朱印帳5冊ほどになりました。
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