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京都府京都市中京区にある「革堂行願寺」は、「皮聖・革聖」と呼ばれた行円上人ゆかりの寺院で、地域の人々に長く信仰されてきました。西国三十三所・洛陽三十三所観音霊場・都七福神などの霊場巡礼の御朱印のほか、行事や縁日にちなんだ多種多彩な御朱印が授与されています。
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目次
京都府京都市中京区、京都御苑の南側の古い建物を活かしたおしゃれなお店が立ち並ぶ寺町通にある「革堂行願寺(こうどうぎょうがんじ)」が創建されたのは、今から1,000年以上も前の寛弘元年(1004年)のことです。行円上人(ぎょうえんしょうにん)が開基で、最初は一条小川(京都御苑の西側の現在の上京区)にありました。正式な寺名は「行願寺」で、一切の人々の成仏を「願い、行じる」という思いを込めて、行円上人が名付けたそうです。
行円上人は若い頃は狩猟を生業としていましたが、ある日子をはらんだ鹿を射止めてしまったことから、たいへん後悔して出家しました。その後、母鹿の菩提を弔い、自らの過ちを忘れないために、母鹿の皮を常に身に着けていました。そのため行円上人は「皮聖・革聖(かわひじり)」と呼ばれ、行願寺は皮聖が開いたお堂ということで、いつしか「一条かわどう」と呼ばれて親しまれるようになり、今につながっています。
革堂行願寺は、落雷や放火によりたびたび焼失しましたが、そのたびに再興されました。
戦国時代の天正18年(1590年)には、当時の天下人・豊臣秀吉(とよとみひでよし)の京都大改造に伴って寺町荒神口(てらまちこうじんぐち、京都御苑の東)に移転し、江戸時代中期の宝永5年(1708年)の大火により現在地に移りました。

御本尊は行円上人の作と伝わる千手観音像で、西国三十三所・洛陽三十三所観音霊場の巡礼でもお参りする霊験あらたかな仏様です。そのほかにも都七福神の寿老神(じゅろうじん)、神仏霊場巡拝の道114番札所でもあることから、巡礼者が参拝する姿もよく見かける寺院です。
※西国三十三所と洛陽三十三所観音霊場に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】奈良県「長谷寺」の西国三十三所のルーツともいえる御朱印
【御朱印情報】奈良県「法起院」の西国三十三所番外札所の「開山堂」の御朱印
【御朱印情報】「洛陽三十三所観音巡礼」でいただく観音菩薩とご縁を結ぶ御朱印
革堂行願寺では、多種多彩な御朱印が授与されています。
基本の御朱印は、西国三十三所の御朱印にもなっている「革堂」の御朱印です。
右に「奉拝」「参拝日」、左に「行願寺」、中央には「革堂」の墨書きが入り、右に「西國十九番」、中央に「御本尊・千手観音を表す梵字」と「革堂行願寺」「本堂に掲げられている大提灯」、左下には「革堂」の朱印がおされるデザインです。私がこの御朱印をいただいた令和2年(2021年)は西国三十三所草創1300年の記念の年にあたり、限定の記念印も押印していただけました。

私が洛陽三十三所観音霊場の巡礼で再度参拝した際にいただいた御朱印は、墨書きは基本の御朱印と同じで、一部の朱印がおされず、右側は「洛陽第四番」の朱印に変わるデザインでした。

2体の御朱印に記されている「革堂」とは、御本尊・千手観音が安置されている「本堂」のことです。現在の本堂は江戸時代後期の文化18年(1815年)に再建されたもので、京都市指定有形文化財に登録されています。
通常時は革堂内に入ることはできませんが、特別御開帳時には革堂内に入って御本尊を間近に拝することも可能です。そのような機会があった際には革堂の天井をぜひ見てみてください。そこには精緻な花や動物の彫刻が施されています。これは革堂再建に尽力された人達が奉納した彫刻で、革堂行願寺がいかに多くの人々に愛され、信仰されてきたかを物語るものです。

私が令和7年(2025年)に参拝した際には「千手観音」の御朱印をいただきました。
右に「奉拝」「参拝日」、左に「行願寺」の墨書き、中央には「千手観音」の墨書きと「千手観音を表す梵字」の朱印、左下の「革堂」の朱印がおされ、右上の朱印はお寺の山号である「霊麀山(れいゆうざん)」となるデザインです。「麀」とは雌鹿を意味する字で、開基である行円上人の逸話に由来する山号です。

御本尊は、行円上人が賀茂の地にあった霊木を譲り受けて刻んだと伝わる十一面千手観音立像です。一般的な十一面千手観音とは異なり、体を囲むようにある複数の腕の表面に無数の手が表現されていて、まさに千の手を持つ観音様のお姿となっているそうです。
秘仏のため通常は拝観できませんが、毎年1月17日・18日の「初観音」に合わせて御開帳されるほか、秋にも特別御開帳が行われる場合もありますので、その際にはぜひじっくりとご覧ください。
初観音御開帳の際には、御開帳特別御朱印も授与されますので、この日に参拝される場合は必見です。
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革堂行願寺には、日本最古の七福神とされる「都七福神(みやこしちふくじん)」の寿老神が祀られています。
令和5年(2023年)に私が参拝したときはちょうど七の日で都七福神の御縁日にあたっていたため、特別御朱印をいただくことが出来ました。菊のような模様が入った淡い紫の和紙台紙に鶴亀と松、七福神が乗った船と、とても縁起の良いデザインに、右側の「参拝日」と左側の「革堂」、中央右寄りに「寿老神」の墨書きと「革堂寿老神」と記された巻物の朱印がおされ、その両側には「七難即滅(しちなんそくめつ)」「七福即生(しちふくそくしょう)」と朱の墨書き、左上にあるのは可愛い寿老神と「癸卯(みずのとう)」、左下には「行願寺之印」の朱印のたくさんの要素が詰まったアート御朱印でした。

都七福神の御縁日には毎回特別御朱印が準備されていますので、それを楽しみに参拝する人もいらっしゃるようです。
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七福神は昔から広く信仰されていますが、室町時代に京都で発祥したと伝わっています。七福神という福徳の神様をお参りすることで福運を授かろうという人々の願いによって始まった七福神巡りの中でも京都の都七福神巡りは最古とされるものです。特に新年1月に巡拝すると、より福運をいただけるとされているため、京都では七福神巡り専用の色紙をもって巡拝される人をよく見かけます。
ちなみに都七福神で巡拝する寺社は以下の通りです。
● ゑびす神 京都ゑびす神社(きょうとえびすじんじゃ):京都市東山区
● 大黒天 松ヶ崎大黒天(まつがさきだいこくてん、妙円寺(みょうえんじ)):京都市左京区
● 毘沙門天 東寺(とうじ):京都市南区
● 弁財天 六波羅蜜寺(ろくはらみつじ):京都市東山区
● 福禄寿神 赤山禅院(せきざんぜんいん):京都市左京区
● 布袋尊 萬福寺天王殿(まんぷくじてんのうでん):宇治市
● 寿老人 革堂行願寺(こうどうぎょうがんじ):中京区

革堂行願寺の境内には複数の猫がいて、日常的に参拝に訪れる地域の人が世話をしているそうで、地域の憩いの場・癒しの場にもなっている「猫の寺」としても知名度が上がってきています。
猫をモチーフにした御朱印も授与されていて、令和7年(2025年)に私がいただいたのは、ピンクの猫型台紙の可愛い御朱印です。右には「参拝日」、中央に「革堂観音」と左の「行願寺」が光沢のある茶系、右上には「猫のいる寺」と朱で墨書きされ、左下に「行願寺之印」の朱印がおされるデザインでした。

この猫ちゃんは後ろ向きなのでしょうか、頭の後ろに黒い模様があり、シマシマのしっぽがとても愛らしいです。

革堂行願寺では、ご紹介した御朱印以外にも御縁日や季節に合わせた多種多彩な御朱印が授与されています。可愛いものから格調の高いものまで色々なデザインの御朱印がありますので、参拝の際にはどのような御朱印が授与されているかぜひチェックしてみてください。
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革堂行願寺の境内には、ご紹介した革堂と寿老神堂のほかにも、陰陽道において家内安全・災難除けの最強神とされる鎮宅霊符神(ちんたくれいふしん)を祀る鎮宅霊符神堂や、縁結び・無病息災・水商売の守護神と幅広いご利益があるとされる愛染明王(あいぜんみょうおう)を祀る愛染堂など、複数の堂宇があります。

境内の建造物の中で、とても珍しいのが「加茂明神塔(かもみょうじんとう)」です。
高さが3mもある大きな五輪塔で、行円上人が上賀茂神社(かみがもじんじゃ)の御霊木で御本尊を刻んだことに対するお礼の塔といわれており、五輪塔の水輪部分に賀茂明神が祀られています。
※上賀茂神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】京都府「賀茂別雷神社(上賀茂神社)」の「山城国一之宮」の双葉葵の御朱印

革堂行願寺の境内は、それほど広い敷地ではありませんが、複数の堂宇・建造物があり、たくさんの見どころがありますので、じっくりと参拝・拝観してみてください。
革堂行願寺は、長きにわたり地域の人々に愛されている寺院で、京都の古き良き風情がのこる寺町通を歩いていると、ふっと境内に引き込まれるような不思議な雰囲気があります。地域の信仰を支えてきた町堂の佇まいは、どこか懐かしくてほっとすると思います。そんな革堂行願寺に巡礼や参拝で訪れた際には、多種多彩な御朱印の中から、お気に入りのものを見つけてみてください。
ライター: iroha
京都市在住で副業ライターとして活動してます。仕事の合間をぬって京歩き・御朱印集めをする中で、ますます京都が好きになっていき、京都検定2級にも合格しました。歴史ある御朱印や可愛くて素敵な御朱印などをたくさん紹介できればと思っています。
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京都府京都市東山区にある「清水寺」は、長くあつい信仰を集める観音霊場で、西国三十三所の第16番札所になっていて、京都随一の人気観光寺院でもあります。その特徴的な形態から「清水型千手観音」と呼ばれる御本尊・十一面千手観音菩薩が祀られ、断崖にせり出した舞台が有名な本堂を意味する「大悲閣」の御朱印をいただくことができます。
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