- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
岐阜県岐阜市にある「常在寺」は、戦国武将・斎藤道三ゆかりの日蓮宗の寺院です。参拝の証としていただける御首題には、日蓮宗の御題目「南無妙法蓮華経」と「斎藤家菩提所」の墨書きがのびやかに美しく記されます。
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岐阜県岐阜市にある「常在寺(じょうざいじ)」は、岐阜市中心市街地の北東部に位置する金華山(きんかざん)の麓にある日蓮宗の寺院です。
室町時代の宝徳2年(1450年)に、当時の美濃国の守護代であった斎藤妙椿(さいとうみょうちん)が、京都の妙覚寺から世尊院日範(せそんいんにちはん)を招いて建立し、その後に戦国大名・斎藤道三(さいとうどうさん)の菩提寺となり、斎藤家三代にわたって深く関わりを持ちました。
斎藤道三は、美濃国を治める拠点として稲葉山城(いなばやまじょう)を築き、商人から大名へと成り上がった戦国時代屈指の策略家として知られています。
主君・土岐氏を追放し美濃一国を掌握すると、経済政策や防衛に力を注ぎ、娘の「濃姫(のうひめ)」を織田信長(おだのぶなが)に嫁がせることで織田家との同盟を結び、国の安定を図りましたが、息子・斎藤義龍(さいとうよしたつ)との対立の末、敗北して戦死しました。
斎藤道三の死後、織田信長が稲葉山城を攻略し、岐阜城(ぎふじょう)と改名、天下統一の拠点としました。
常在寺は、慶長5年(1600年)の岐阜城落城で一度焼失しましたが、後に再建され、現代までその歴史を紡いでいます。
斎藤道三の政策は、現代まで続く岐阜市の礎を築く上で重要な役割を果たし、常在寺も岐阜城や岐阜市の発展と歴史をともにしてきました。
2020年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で本木雅弘さんが斎藤道三を演じたことで世間の注目が高まり、斎藤道三ゆかりの地として岐阜城や常在寺に多くの観光客が訪れるようになっています。歴史愛好家や大河ドラマファンにとっては外せない観光スポットです。
常在寺では、参拝の証として御首題(ごしゅだい)をいただくことができます。
※日蓮宗の寺院では、一般に御朱印にあたるものを御首題と呼んでおり、詳しくは以下リンクの記事で解説していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印関連情報】日蓮宗の寺院で授与される「御首題(ごしゅだい)」とは
中央に二つの「寺の宝印」と左下に「寺院名」の朱印がおされ、右から「参拝日」「南無妙法蓮華経の御題目」「斎藤家菩提所」「地域と寺院名」の順に墨書きが入るデザインです。
常在寺の御本尊は「三宝尊(さんぽうそん)」です。
法華経や日蓮宗では、「仏・法・僧」の三つの宝を祀るための仏像のことを三宝尊と呼んでいます。重要な仏の第一を「釈迦如来」、法の第一を「法華経」、僧の第一を「日蓮」として、三宝の各第一をひとつの御本尊にまとめたものが三宝尊であると考えられています。
御本尊を安置するときには、十界曼荼羅を元にして、中央に南無妙法蓮華経と書かれた題目宝塔があり、左右に釈迦如来と多宝如来の二仏が配置されるのが一般的です。
一般的な寺院の御朱印では、中央に御本尊名が記されますが、日蓮宗の御首題は中央に南無妙法蓮華経と御題目が記されるのが特徴です。
この御首題は、私がオーダーメイドの注文をしたオーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。題せんに仮名文字で「ごしゅだいちょう」と書家さんに特注で書いていただいた、日蓮宗専用の千年帳です。
この千年帳のサイズは大判(縦257mm×横182mm)を選択し、一般的な御朱印帳よりも大きなサイズなので、記載文字数が多い御題目でものびのびと書き入れていただくことが可能です。
書き入れていただいた住職が、前のページに書かれている別の日蓮宗の寺院の御首題を確認し、「専用の御首題帳ですと、安心して御首題を書くことができます」とおっしゃっていました。御朱印と御首題は参拝した証という意味は共通ですが、記載内容の意味合いが少し異なるので、一冊の帳面に御朱印と御首題が混在することをよしとしない寺院もあるので、日蓮宗専用の御首題帳を持っておくと安心です。
本紙は、職人さんが1枚1枚手漉きした高品質の土佐手漉和紙の「楮紙(こうぞし)」という、和紙らしい表面感があり、あたたかみのある白色が特徴のものを選択しています。
中央の御題目は日蓮宗独特の書体である「ひげ文字」で書かれ、美しいかすれを表現しやすい土佐手漉和紙と相まって、のびやかで美しく仕上がっているように感じます。和紙のあたたかみのある表面感と色合いを背景に、朱印と墨書きが映えて、光が差しているように私には見えました。
※千年帳の本紙に関しては、以下リンクをご参照ください。
常在寺には斎藤家にまつわる史料が展示されていて、入館料200円を支払えば鑑賞することができます。
濃姫から寄進された「絹本著色斎藤道三像」「絹本著色斎藤義龍像」は国の重要文化財にも指定されているたいへん歴史的価値の高いものです。史料だけではなく、麒麟がくるで本木雅弘さんが演じた斎藤道三の似顔絵などの展示もあり、常在寺にまつわる歴史浪漫を感じられるとともに、エンターテインメント的にも楽しめる内容になっています。
常在寺を訪れた際には、斎藤家にまつわる史料鑑賞もおすすめです。
常在寺は、「美濃のマムシ」と呼ばれた策略家で岐阜県の発展の礎を築いた戦国武将・斎藤道三ゆかりの寺院です。
現代の岐阜の発展の礎となった岐阜城を訪れた際には、常在寺にもぜひ立ち寄り、参拝の証として斎藤家菩提所と記される御首題をいただいてみてください。
※同じ岐阜市内にある伊奈波神社と金神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】岐阜県「伊奈波神社」の皇室と織田信長ゆかりの御朱印
【御朱印情報】岐阜県「金神社」の金運アップのご利益が期待できる御朱印
ライター:竹内友章
知多半島のお寺が好きで、知多四国霊場を中心にいろいろな霊場を巡礼し、観光やご当地グルメ(特にラーメン)を楽しんでいます。御朱印集めも趣味で、知多半島のお寺の御朱印はもちろん、全国各地の御朱印をもらいに巡り、アート御朱印などは取り寄せたりもしています。
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