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【御朱印関連情報】日蓮宗の寺院で授与される「御首題(ごしゅだい)」とは

神社や寺院を参拝した証として「御朱印」をいただくことが一般的になっていますが、日蓮宗の寺院では御朱印にあたるものを「御首題(ごしゅだい)」と呼んでいます。日蓮宗で重要な「南無妙法蓮華経(御題目)」が中心に据えられ、独特の「ひげ文字」の書体が特徴です。

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「日蓮宗」と「南無妙法蓮華経(御題目)」

「日蓮宗(にちれんしゅう)」とは、鎌倉時代に「日蓮(にちれん)」によって開創された日本仏教の宗派のひとつです。お釈迦さまの説かれた「法華経(ほけきょう)」をよりどころとし、「南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)」と繰り返し唱えることで修行し悟りを求める教えが強調されています。
南無妙法蓮華経は「御題目(おだいもく)」と呼ばれ、「崇高な法の蓮華経に帰依します」という意味があります。自分の信じる教えや価値観に深く敬意を表し、それに従うことを誓う宣言のようなものだとされています。日蓮宗の信仰の核心である法華経の教えが、この御題目に集約されていて、信者の精神的な支えにもなっている重要なフレーズです。
日蓮宗の寺院の本堂では、手を合わせ、願いを込めて、「南無妙法蓮華経」と唱えることが作法になっています。

 

日蓮は、現世を仏国に変えることを目指し広く教えを説き、信仰の中心地を現在の山梨県の「身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)」に定めました。時代の流れで、日蓮宗は様々なグループに分化しましたが、それぞれが法華経と日蓮の教えを根幹に持ち続けています。

 

 

日蓮宗の寺院で授与される「御首題」とは

神社や寺院を参拝した際に、参拝の証として「御朱印(ごしゅいん)」をいただくことが一般的になってきていてます。
御朱印は、室町時代が起源とされていて、寺社への写経奉納の証として授与され始めました。初期の御朱印はシンプルなデザインで、寺社名が書かれているだけでしたが、江戸時代に巡礼文化が一般大衆化してくると、御朱印のデザインも多様化し、現代でも見られるような装飾的なデザインの御朱印が登場してきたといわれています。
※御朱印に関する基礎知識は、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印関連情報】御朱印とは?―御朱印の意味や魅力―

 

【御朱印関連情報】神社での御朱印のもらい方

 

日蓮宗の寺院では御朱印にあたるものを「御首題(ごしゅだい)」と呼ぶことが一般的で、神社や他の仏教宗派とは異なる特徴があります。
御朱印は、神社であれば神社名や祭神名、寺院であれば仏名が中心に書かれることが基本ですが、日蓮宗の御首題には上記でご紹介した宗派の重要なフレーズである「南無妙法蓮華経」またはこのフレーズをさらに凝縮した「妙法」が中心に書かれます。
日蓮宗でいかに南無妙法蓮華経が重要視されているかが、授与される参拝の証にも反映されています。

御首題_瑞然寺
岩手県山田町にある「瑞然寺(ずいねんじ)」の御首題は、デザイン性豊かな鮮やかなものです。
御首題_瑞然寺_インスタグラム企画
瑞然寺の特別企画で授与された御首題は、中央に「妙法」を据えられています。
御首題_寛良寺
愛知県半田市にある「寛良寺(かんりょうじ)」の御首題は、シンプルなデザインの中に寺の特徴も記されています。

 

御首題の事例写真を見ていただいて、書体も特徴的であることに気が付かれたと思います。
南無妙法蓮華経の法の字を覗く6文字の筆端を勢いよく四方にはねのばす書体で、その見た目が長くのびた髭のように見えることから「ひげ文字」「髭題目」などとも呼ばれています。この書体は、日蓮宗では法の光に照らされて万物が真理を体得し活動するさまを表現するものとされています。

 

日蓮宗独自の御首題は、神社や他宗派の寺院の御朱印とは明らかに異なる記載内容・書体で、宗派の独自性が表れていますので、御朱印集め好きの人には特に知っていただきたい豆知識です。

 

 

 

 

御首題書き入れ専用の「御首題帳」

御朱印をいただくときには、「御朱印帳(ごしゅいんちょう)」もしくは寺院であれば「納経帳(のうきょうちょう)」に書き入れていただくことが一般的です。
※御朱印帳と納経帳の違いに関しては、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印関連情報】御朱印帳と納経帳の違いとは?

 

日蓮宗の寺院で御首題をいただくときには、日蓮宗の御首題のみを書き入れていただく「御首題帳(ごしゅだいちょう)」に書き入れていただきます。

御首題帳
御首題帳は、表紙に「御首題帳」と記載されています。

御首題帳の形態は御朱印帳・納経帳と同じなのですが、神社や他宗派の御朱印と、日蓮宗の御首題が同じ帳面に混在することをよくないことされていて、御朱印帳・納経帳に御首題の書き入れをお願いしても断られることがあるので、日蓮宗の寺院を訪れる際には日蓮宗専用の御首題帳を用意することがおすすめです。
※なお、「南無妙法蓮華経(御題目)」が記される御首題以外に、前述の「妙法」と記されるものや、寺院にお祀りしている仏様が記されるものを授与している寺院もあり、御題目以外のものは御朱印として御朱印帳・納経帳にも書き入れするという対応をしている場合もあるようです。

 

最近は、表紙に「御首題帳」を記された量販品の御首題帳をインターネットで便利に購入することもできますし、日蓮宗の寺院で頒布されていることもあるので、手に入れるのは難しいことではありません。
※御朱印帳や納経帳の買い方や購入できる場所に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印関連情報】御朱印帳の買い方や購入できる場所

 

オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」の題せんは、書家が一筆一筆書き入れをしてくれる特別なものです。
セミオーダーで用意されている通常の題せんは、平安仮名文字で書かれる「ごしゅいんちょう」「のうきょうちょう」、四国八十八ヶ所霊場巡礼専用の「しこくれいじょう はちじゅうはちかしょ のうきょうちょう」の3種類ですが、セミオーダーで対応できない特注品のフルオーダーも受け付けてくれるので、「ごしゅだいちょう」の題せんを特別にお願いしてみるのもよいかもしれません。
※オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」の題せんとフルオーダーに関して、以下リンクで詳しく紹介されていますので、ご参照ください。

 

千年帳とは:題せん

 

オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」:フルオーダー

 

 

日蓮宗の寺院でいただける御首題は、神社や他宗派の寺院の御朱印とは異なる特徴があり、御朱印と同様に伝統的なデザインのものから、装飾が施された個性豊かなデザインのものまで、多種多様な御首題を授与する寺院が増えてきています。御朱印集め好きの人は、御首題帳を携えて、日蓮宗の寺院をお参りして、ぜひ御首題もいただいてみてください。

 

 

ライター:竹内友章
知多半島のお寺が好きで、知多四国霊場を中心にいろいろな霊場を巡礼し、観光やご当地グルメ(特にラーメン)を楽しんでいます。御朱印集めも趣味で、知多半島のお寺の御朱印はもちろん、全国各地の御朱印をもらいに巡り、アート御朱印などは取り寄せたりもしています。

 

 

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