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千葉県柏市にある「柏諏訪神社」は、「柏神社」と共に柏総鎮守として地域に根ざし地元の人々を見守ってきた神社です。地域のおける諏訪信仰の歴史が宿る基本の御朱印のほか、鳥や動物をモチーフにした多種多彩なアート御朱印が授与されています。
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千葉県柏市、JR柏駅から歩いて10分ほどの柏市役所の裏手にある「柏諏訪神社(かしわすわじんじゃ)」は、正式名称は「諏訪神社(すわじんじゃ)」ですが、全国各地にある諏訪神社と区別するために、地名をつけて柏諏訪神社と呼ばれています。
複数の文献に、江戸時代に信濃国(しなののくに、現在の長野県)の諏訪大社(すわたいしゃ)の下社(しもしゃ)から勧請し、「諏訪社(すわしゃ)」として創建されたと記載されています。
全国にある諏訪神社の総本社である諏訪大社は、諏訪湖(すわこ)の湖畔にある4社の神社の総称で、創建は古墳時代までさかのぼります。鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(みなもとのよりとも)や甲斐国(かいのくに、現在の山梨県)の戦国大名・武田信玄(たけだしんげん)らの武家から、武勇の神・勝負の神として、あつい崇敬を受けました。
長く「諏訪神社」を名乗っていましたが、昭和23年(1948年)から「諏訪大社」の名称が使われるようになりました。7年ごとに行われる、モミの大木を山から切り出し、社殿の4隅に曳き建てる神事「御柱祭(おんばしらさい)」が有名です。
※諏訪大社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】長野県「諏訪大社」の四社巡りと「信濃國一之宮」の御朱印4種
柏諏訪神社の創健者は不明ですが、鎌倉時代に広がった「諏訪信仰」のお社を、郷土の安寧・五穀豊穣・子孫繁栄を祈って、地域の人々が村の鎮守さまとして開いたと考えられています。
明治40年(1907年)に近隣の6社を合祀し、現在は同じ柏市内に所在する「柏神社(かしわじんじゃ)」が本務社となり、同社と共に柏市の総鎮護として地域で重要な役割を果たし、厄除け・縁結びなどのご利益を求めるたくさんの参拝者が訪れています。
※柏神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】千葉県「柏神社」のたくさんの神社・御祭神の多種多彩な御朱印


私が柏諏訪神社を参拝した令和8年(2026年)7月には、基本の御朱印をはじめ、多種多彩なアート御朱印が授与されていました。
基本の御朱印は、右上に「奉拝」、右下に「下総柏鎮守」、中央に「諏訪神社」、左上に「参拝日」の文字のスタンプ、中央に「下総柏鎮守諏訪神社」、左下に「柏諏訪神社社務所印」の朱印がおされるデザインで、持参した御朱印帳に記帳いただき、初穂料は500円でした。

柏諏訪神社の御祭神は建御名方命(たけみなかたのみこと)で、国造りの神・大国主命(おおくにぬしのみこと)の子どもとされています。日本最古の史書「古事記(こじき)」では、国譲りに反対して諏訪に移り住んだと記される神です。「諏訪大明神」「お諏訪さま」とも呼ばれ、農耕・狩猟・戦い・水の神であり、蛇神(龍神)の姿にもなるといわれています。
柏諏訪神社では、日常生活で様々な災難に遭うことがないように厄除け・家内安全・交通安全のご神徳がある神として祀られ、信仰をあつめています。御朱印に記されている「下総(しもうさ)」は、現在の千葉県北部地域の旧国名であり、柏諏訪神社が地域の鎮守として重要な役割を果たしてきたことが御朱印の記載内容からもよくわかります。
柏諏訪神社の基本の御朱印は、柏の人々と共に歩んできた諏訪信仰の歴史の重みが込められ、日々の生活を守ってくれるご利益がいただけたように感じました。
柏諏訪神社では、ハシビロコウやふくろうなどの鳥類、カピパラや虎などの動物をモチーフとした多種多彩なアート御朱印が授与されています。宮司さんが動物、特に鳥が好きであることから、鳥・動物シリーズの御朱印が企画されたそうです。
今回私は「ハシビロコウ御朱印」を拝受しました。中央に大きくハシビロコウのイラスト、右に「奉拝 下総 柏鎮守」、その左に「諏訪神社」、一番左上に「参拝年と和風月名」の文字、神社名の文字の下に「諏訪神社」、一番左下に「諏訪神社社務所之印」の朱印が印刷されているデザインで、初穂料は700円でした。

ハシビロコウは、アフリカ大陸東部から中部の湿地帯に生息し、ゆったりとした動きで、餌となる魚が水面に浮かんでくるまで数時間動きを止めることがあるため、「動かない鳥」ともいわれています。日本では5ヶ所の動物園で、12羽が飼育されています。
ハシビロコウの静かに動かない姿が、神社の静謐な雰囲気と重なり、じっと物を見つめる様子は、神様が氏子を「じっと見守る」ことにつながるとして、ハシビロコウ御朱印を企画したとのことです。御朱印の他にも、ハシビロコウをモチーフにした御朱印帳やお守りなどの授与品も頒布されています。
ハシビロコウ御朱印以外にも、ハシビロコウとふくろうのシルエット御朱印も拝受しました。こちらは持参した御朱印帳に記帳していただき、初穂料はそれぞれ500円でした。


ふくろうは、「福来朗」「福籠」「福老」「不苦労」の語呂合わせや、首が良く回ることから「先を見通す」ことができるとされていることから、「金運上昇・商売繁盛」「学業成就」の願いをかなえる縁起の良い鳥だと考えられています。柏諏訪神社では、ふくろうのモチーフがアート御朱印の他にも御朱印帳やお守りなどの授与品にも使われています。
ふくろうのデザインのモデルになったのは、宮司さんが柏諏訪神社の隣接の自宅で飼育しているフクロウの1種・シベリアワシミミズクのベルーハです。私が参拝した際にはベルーハの姿を見ることはできませんでしたが、神社と自宅の境界の塀の上から見ることができることもあるそうです。
私が拝受した以外にも、デザイン性豊かなアート御朱印が多種授与されていて、御朱印巡り好きの人にはたまらないと思います。柏諏訪神社を参拝の際にはどのような御朱印が授与されているかチェックして、お気に入りの1体を見つけてみてください。

柏諏訪神社の境内には、「待道さま(まちどうさま)」という民間信仰のお社があります。
江戸時代中期に現在の千葉県西部の柏市・我孫子市などの利根川流域に安産祈願の女人講(女性同士が集まる信仰の場)である「侍道講(まちどうこう)」が広がりました。妊娠してお腹が大きい嫁と旦那が待ち合わせをしましたが、どこでどう間違えたか別々の場所で待ち続けてしまい、妊娠した嫁は待っている間に産気づき道端で子供を生んで死んでしまったという物語から、「道で待つ」という意味で「待道」といわれるようになったそうです。

柏諏訪神社は、地域における諏訪信仰の拠点として、地元の人の信仰をあつめてきた神社です。御朱印には、地域で重要な役割を果たしてきた歴史や地元の人のあつい信仰心が表わされているように感じました。多種多彩なアート御朱印の中からお気に入りの1体を見つける体験も柏諏訪神社を参拝する際の大きな魅力です。本務社である柏神社も近い距離にあり、芸術性あふれる多種多彩なアート御朱印が授与されていますので、2社をあわせて参拝するのもおすすめです。
ライター:民蔵
埼玉県在住、歴史関係が好きで古銭の収集や神社仏閣・城郭・博物館などの見学をライフワークにしています。寺社を見学するついでにと思って御朱印をいただき始めましたが、御朱印に記載された内容の意味がわかってくるともっと知りたくなりました。御朱印に込められた思いを、現地の空気感も含めてご紹介できればと思っています。
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