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【御朱印情報】「洛陽三十三所観音巡礼」でいただく観音菩薩とご縁を結ぶ御朱印

「洛陽三十三所観音巡礼」は、京都市内にあり観音菩薩を祀り観音信仰があつい33ヶ所の寺院を巡礼するプログラムです。各札所では観音菩薩とご縁を結ぶ特徴的な御朱印をいただくことができ、ひとあじ違った京都観光・御朱印巡りとしてもおすすめです。

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「洛陽三十三所観音巡礼」とは

「洛陽三十三所観音巡礼(らくようさんじゅうさんしょかんのんじゅんれい)」は、平安末期に第77代・後白河天皇(ごしらかわてんのう)が定めたとされる観音巡礼です。それ以前からあった西国三十三所(さいごくさんじゅうさんしょ)の巡礼は札所が近畿圏の広範囲にわたり参拝する難易度が高かったため、その代わりとして定められたといわれています。洛陽とは京都を意味する言葉で、札所(霊場)はすべて京都市内にあります。

 

各札所に祀られていて巡礼する観音とは「観音菩薩(かんのんぼさつ)」のことで、さまざまな姿に変じて人々を救うとされている仏様です。十一面観音(じゅういちめんかんのん)や千手観音(せんじゅかんのん)、如意輪観音(にょいりんかんのん)に聖観音(しょうかんのん)など、三十三の姿に変身することから、西国三十三所をはじめとした三十三所の札所が定められ巡礼する文化が広がったと考えられています。

 

室町時代には、京都市中京区にある「革堂行願寺(こうどうぎょうがんじ)」から始まり、上京区の「北野天満宮(きたのてんまんぐう)」で終わる三十三所巡礼が定着しましたが、京都で応仁の乱(おうにんのらん:応仁元年~文明9年(1467年~1477年)の約11年間に及ぶ内乱)が起こったため一時中断しました。
江戸時代の寛文5年(1665年)に第112代・霊元天皇(れいげんてんのう)の勅令により中興され、中京区の「六角堂頂法寺(ろっかくどうちょうほうじ)」から上京区の「清和院(せいわいん)」までの札所が決められますが、明治維新後の廃仏毀釈で札所の寺院が廃寺となるなどの事情で、再び中断されました。
そして、平成17年(2005年)4月4日、江戸時代の札所をできる限り再現した洛陽三十三所観音巡礼が、百数十年ぶりに復活しました。

 

 

「洛陽三十三所観音巡礼」の札所一覧と満願証

令和8年(2026年)現在の洛陽三十三所観音巡礼の札所は以下の通りです。

 

オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」サイトで、寺院概要を御朱印詳細情報をご紹介している札所に関しては、寺名に記事リンクを設定していますので、そちらもぜひご覧ください。

 

札所番号 寺名 所在区 観音菩薩の種類
1番 六角堂頂法寺(ろっかくどうちょうほうじ) 中京区 如意輪観音
2番 誓願寺(せいがんじ) 中京区 十一面観音
3番 清荒神護浄院(きよしこうじんごじょういん) 上京区 准胝観音
4番 革堂行願寺(こうどうぎょうがんじ) 中京区 千手観音
5番 真如堂新長谷寺(しんにょどうしんはせでら) 左京区 十一面観音
6番 金戒光明寺(こんかいこうみょうじ) 左京区 千手観音
7番 長楽寺(ちょうらくじ) 東山区 准胝観音
8番 大蓮寺(だいれんじ) 左京区 十一面観音
9番 青龍寺(せいりゅうじ) 東山区 聖観音
10番 清水寺善光寺堂(きよみずでらぜんこうじどう) 東山区 如意輪観音
11番 清水寺奥の院(きよみずでらおくのいん) 東山区 三面千手観音
12番 清水寺本堂(きよみずでらほんどう) 東山区 千手観音
13番 清水寺朝倉堂(きよみずでらあさくらどう) 東山区 千手観音
14番 清水寺泰産寺(きよみずでらたいさんじ) 東山区 千手観音
15番 六波羅蜜寺(ろくはらみつじ) 東山区 十一面観音
16番 仲源寺(ちゅうげんじ) 東山区 千手観音
17番 蓮華王院三十三間堂(れんげおういんさんじゅうさんげんどう) 東山区 千手観音
18番 善能寺(ぜんのうじ) 東山区 聖観音
19番 今熊野観音寺(いまくまのかんのんじ) 東山区 十一面観音
20番 泉涌寺(せんにゅうじ) 東山区 楊貴妃観音
21番 法性寺(ほうしょうじ) 東山区 千手観音
22番 城興寺(じょうこうじ) 南区 千手観音
23番 教王護国寺・東寺(きょうおうごこくじ・とうじ) 南区 十一面観音
24番 長圓寺(ちょうえんじ) 下京区 聖観音
25番 法音院(ほうおんいん) 東山区 不空羂索観音
26番 正運寺(しょううんじ) 中京区 十一面観音
27番 因幡堂平等寺(いなばどうびょうどうじ) 下京区 十一面観音
28番 壬生寺中院(みぶでらちゅういん) 中京区 十一面観音
29番 福勝寺(ふくしょうじ) 上京区 聖観音
30番 椿寺地蔵院(つばきでらじぞういん) 北区 十一面観音
31番 東向観音寺(ひがしむきかんのんじ) 上京区 十一面観音
32番 蘆山寺(ろざんじ) 上京区 如意輪観音
33番 清和院(せいわいん) 上京区 聖観音

 

再興の際に廃寺となった札所には新しい寺院が加入したり、御本尊がほかの寺院に遷された場合は遷移先の寺院を新たな札所としたりしているため、「〇番札所」の数字が近い札所でも札所間の距離が離れていることがあります。

 

巡礼の方法に決まったルールはなく、巡礼の順番も期間も決められていません。巡礼の服装といえば白装束を想像される人も多いかと思いますが、それも特に定められておらず、一般的に寺院に参拝する際に失礼がない服装であれば問題ありません。
すべての札所が京都市内にあり、札所番号を気にせずにまわりやすい順番を工夫して公共交通機関を上手く活用し効率よくまわれば4〜5日で満願(まんがん、すべての札所をめぐり終えること)も可能です。もちろん、自身の生活サイクルに合わせて数ヶ月・数年かけてじっくりと巡礼する人もいます。ちなみに私の場合は、思い立ったときに数ヶ所ずつ参拝し、コロナウイルスが蔓延した期間をはさみ満願まで5年ほどかかりました。

 

すべての札所を巡礼し御朱印をいただくと、満願証を拝受することができます。授与料は令和8年(2026年)現在で1,000円です。
満願証を授与しているのは、33札所の中で六角堂頂法寺・誓願寺・清荒神護浄院・金戒光明寺・大蓮寺・青龍寺・清水寺・泉涌寺・教王護国寺・正運寺・壬生寺・福勝寺・地蔵院・東向観音寺・清和院の15ヶ寺のみとなっていますので、ご注意ください。

洛陽三十三所観音霊場_満願証
私は長楽寺で満願となりましたが満願証の授与が行われておらず、後日に金戒光明寺を再度参拝した際にいただきましたので、満願日と満願証授与日が異なってしまいました。

 

 

 

 

「洛陽三十三所観音巡礼」の御朱印

洛陽三十三所観音霊場巡礼でいただく御朱印には、札所に祀られている観音菩薩の名前や安置されているお堂の名称が墨書きされています。
特に多いのが「大悲殿(だいひでん)」という墨書きです。大悲殿とは観音菩薩を祀るお堂を指す言葉です。広大な慈悲(大悲)で衆生を救う観音菩薩がいらっしゃる大きな建物(殿や閣)を意味し、大悲殿または大悲閣などと称します。

 

5番札所・真如堂新長谷寺の場合、正式寺名は真正極楽寺(しんしょうごくらくじ)で本堂に祀られている御本尊は阿弥陀如来ですが、境内にある新長谷寺に十一面観音が祀られています。
御朱印には、中央に「大悲殿」と、右に「奉拝」「参拝日」、左に「新長谷寺」と墨書きされ、朱印は右から「洛陽五番」「十一面観音を表す梵字」「新長谷寺」の文字がおされるデザインです。

真如堂新長谷寺_御朱印
観音菩薩の大きな慈悲を表すかのような力強い「大悲殿」の墨書きが特徴的な真如堂新長谷寺の御朱印です。

 

真如堂新長谷寺は、平安時代の九条家の祖と言われている公卿・藤原山蔭(ふじわらのやまかげ)により創建された寺院です。御本尊の十一面観音は、山蔭があつく信仰していた奈良県・長谷寺(はせでら)の十一面観音を模刻したものだといわれています。
※長谷寺に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】奈良県「長谷寺」の西国三十三所のルーツともいえる御朱印

 

【御朱印情報】奈良県「長谷寺」の四季を通じた「花の御寺」の特別御朱印

 

真如堂新長谷寺_境内
真如堂は紅葉の名所としても知られている寺院で、令和7年(2025年)11月に私が参拝した際には境内の新長谷寺周辺で紅葉の美しい景色を楽しむことができました。

 

観音菩薩を祀っているお堂に通称や特別な名称がある場合は、その名前を墨書きする札所もあります。
4番札所・革堂行願寺は、開基・行円上人(ぎょうえんしょうにん)が自ら彫ったと伝わる千手観音が御本尊で本堂に祀られています。御朱印は、中央に「革堂」の墨書きと十一面観音の梵字の朱印、その他右には「奉拝」「参拝日」の墨書きと「洛陽第四番」の朱印、左に「行願寺」の墨書きと「革堂」の朱印がおされるデザインです。

革堂行願寺_御朱印
「革堂」の墨書きが印象的な革堂行願寺の御朱印です。

 

行願寺は、千年以上の歴史を誇る寺院で行円上人が開基した寺院です。行円上人はもともと狩猟を生業としていましたが、お腹に子がいた母鹿を射抜いたことをたいへん後悔して仏門に入ったそうです。以来、母鹿の供養のために皮衣を身にまとっていたことから「皮聖・革聖(かわひじり)」と呼ばれ、この説話が革堂というお堂の名称の由来となっています。御本尊の千手観音像は、行円上人が自ら刻んだものと伝わっています。

革堂行願寺_革堂
革堂行願寺は古くから町堂として市民に親しまれてきた寺院で、いつ訪れても巡礼の参拝者や近隣の人でにぎわっています。

 

御本尊の観音菩薩の名前が墨書きされた御朱印も多くあります。
中でも私がたいへん美しい御朱印だと思ったのが20番札所・泉涌寺の「楊貴妃観音(ようきひかんのん)」です。流れるような美しい書体で中央に墨書きされた「楊貴妃観音」と泉涌寺寺紋である菊の波紋の朱印は雅やかな雰囲気で、御寺(みてら、皇室の菩提寺)と呼ばれる泉涌寺ならではのデザインだと思います。右には「奉拝」「参拝日」の墨書きと「洛陽二十番」の朱印、左には「泉涌寺 観音堂」の墨書きと「楊貴妃観音堂」の朱印がおされるデザインです。

泉涌寺_御朱印
楊貴妃の美しさを彷彿とさせるような繊細で美しい墨書きが魅力的な泉涌寺の御朱印です。

 

楊貴妃観音像は、8世紀の唐(とう、現在の中国)の第9代・玄宗皇帝(げんそうこうてい)が寵愛した才色兼備の妃・楊貴妃が非業の死をとげた後、冥福を祈りその面影に似せて作らせた聖観音像と伝わっているもので、湛海律師(たんかいりっし)が宋より請来しました。その美しい御影から美人祈願の仏様として多くの女性に親しまれています。

泉涌寺_楊貴妃観音堂
泉涌寺の大門をくぐった左奥にある楊貴妃観音堂は、小規模ながら美しい庭がある素敵なお堂です。

 

6番札所・金戒光明寺の千手観音は「吉備観音(きびかんのん)」と呼ばれており、御朱印にもその名が墨書きされています。右には「奉拝」「参拝日」の墨書きと「洛陽第六番」の朱印、中央には千手観音を表す梵字の朱印、左には「くろ谷金戒光明寺」の墨書きと「白川禅房大本山黒谷印」の朱印がおされるデザインです。

金戒光明寺_御朱印
珍しい吉備観音の墨書きが目を引く金戒光明寺の御朱印です。

 

吉備観音は、奈良時代の遣唐使・吉備真備(きびのまきび)が、唐より帰る途中に船が遭難しそうになり、「南無観世音菩薩(なむかんぜおんぼさつ)」と唱えたところ、無事帰朝でき、その時に持ち帰った香木で行基(ぎょうき、奈良時代の高僧)が刻んだ仏像だったとされ、その名の由来となっています。こちらの観音像は金戒光明寺の御影堂に安置されており、通常拝観や特別公開時に見ることができます。

金戒光明寺_境内
この写真は、秋の特別拝観で上った山門から見た境内で、中央に見えているお堂が吉備観音の安置されている御影堂です。

 

ご紹介した札所の御朱印以外も、それぞれの札所の歴史や観音菩薩の由緒などが表現された美しいものですので、京都市内の風情も楽しみながらじっくりと巡礼して、各札所で御朱印をいただき、観音菩薩とご縁を結ばれてください。

 

 

「洛陽三十三所観音巡礼」の専用納経帖

巡礼に欠かせない御朱印帳も特別決まりはありませんが、各札所には公式の納経帖(のうきょうちょう)も用意されています。御朱印ページには各札所の名称・説明・御詠歌が記載されていて、紺色と金襴和綴じ式の2種類で、私は金襴和綴じ式を選びました。
ちなみに、「納経」とは寺院を参拝する際に写経や読経でお経を納めることを意味し、お経を納めた証としていただく御朱印のことを「納経」、御朱印を記す帳面を「納経帳・納経帖」を呼ぶことがあります。特に四国八十八ヶ所霊場巡礼、西国三十三所巡礼に代表される、決まった寺院を巡礼する際に納経・納経帳という表現が使われることが多いです。
※御朱印帳と納経帳の違いに関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印関連情報】御朱印帳と納経帳の違いとは?

 

洛陽三十三所観音巡礼_納経帖
金襴の生地がとても美しい御朱印帳で、特別感があって巡礼へのモチベーションにもつながりました。
洛陽三十三所観音巡礼_納経帖_説明ページ
見開きで各札所の情報と御詠歌が記載されていて、御朱印は裏ページに記入できる形になっています。
洛陽三十三所観音巡礼_納経帖_御朱印ページ
こちらは27番札所・因幡堂平等寺と28番札所・壬生寺中院の御朱印で、私が壬生寺中院の御朱印をいただいた期間は洛陽三十三所観音霊場巡礼再興15周年にあたり記念の朱印(左上)もおしていただけました。

 

専用の納経帳ですべての札所の御朱印をそろえることができれば、とても達成感がありますし、満願の記念として保管もしやすいので、これから洛陽三十三所観音巡礼を始める人は、購入を検討されるのもおすすめです。

 

 

 

 

洛陽三十三所観音霊場巡礼は、札所の中に清水寺や泉涌寺、教王護国寺(東寺)など有名な寺院もありますが、一般的な京都観光ではあまり訪れない寺院もあり、京都の隠れた魅力を見出す楽しみもある巡礼・御朱印巡りだと思います。また、それぞれの札所で、桜や梅、青もみじに紅葉など季節に応じて異なる美しい景色を見ることもできますので、各札所の最も美しい時期に参拝するなど長期間にわたってじっくりと巡礼するのもおすすめです。知る人ぞ知る京都観光・お寺巡りの新しいプログラムのひとつとして楽しんで、御朱印巡りの醍醐味も味わってみてください。

 

 

「洛陽三十三所観音巡礼」札所マップ

 

 

ライター: iroha
京都市在住で副業ライターとして活動してます。仕事の合間をぬって京歩き・御朱印集めをする中で、ますます京都が好きになっていき、京都検定2級にも合格しました。歴史ある御朱印や可愛くて素敵な御朱印などをたくさん紹介できればと思っています。

 

 

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