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【御朱印情報】高知県「高知大神宮」の「高知のお伊勢さん」のにわとりと「よさこい稲荷神社」のきつねの御朱印

高知県高知市にある「高知大神宮」は、高知県の伊勢信仰の中心的な神社で、「高知のお伊勢さん」と呼ばれて親しまれています。御朱印には主祭神・天照大神の眷属であるにわとりの金印がおされ、境内にある「よさこい稲荷神社」の御朱印には稲荷神の眷属であるきつねの銀印がおされます。

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「高知のお伊勢さん」として親しまれる「高知大神宮」

高知県高知市の中心市街地、高知市の代表的な観光スポット「高知城」や屋台村風商業施設「ひろめ市場」からほど近い場所にある「高知大神宮(こうちだいじんぐう)」は、三重県・伊勢神宮(いせじんぐう)の分霊を祀り、「高知のお伊勢さん」とも呼ばれて親しまれている神社です。

 

明治維新後、政府方針「大教宣布」の発布により全国で神宮崇敬の組織化が進みました。
高知県では明治6年(1873年)に神宮奉斎会高知支部が創立され、神宮崇敬・敬神尊皇の志気が高まり、 明治11年(1878年)に神宮司庁の許可を得て神宮御分霊奉迎神殿の建立が始まりました。翌明治12年(1879年)に伊勢神宮より分霊され神宮高知教会所に鎮座したことが高知大神宮の始まりです。この時に記帳された人名は7万人を超え、街の呉服店からは裃や袴地が全て売り切れたという話が残るほど、街をあげて盛大に伊勢神宮からの分霊を迎えたそうです。
明治15年(1881年)には当時の神宮祭主・久邇宮朝彦親王(くにのみや あさひこしんのう)の参拝もあるなど、高知県における伊勢信仰の中心的神社として崇敬され、今日に至っています。
※伊勢神宮に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

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高知大神宮は、高知市中心市街地の周辺に観光スポットや商店街があるにぎやかなエリアに立地していながら、境内は静かで落ち着いた雰囲気で、伊勢神宮との精神的なつながりを感じさせ、参拝者も静かに心を整えられる空間です。

高知大神宮_金の鳥居
高知大神宮の目印は金の鳥居で、境内に足を踏み入れると木々に覆われた静かな空間が広がっています。
高知大神宮_社殿
地域の伊勢信仰の歴史を感じる社殿の前では、主祭神・天照大神(あまてらすおおみかみ)の像が迎えてくれます。

 

 

主祭神・天照大神の眷属「にわとり」の金印がおされる御朱印

高知大神宮の御朱印は、「神社名印」の朱印が中央におされ、「奉拝 高知市帯屋町鎮座 高知大神宮」の文字のスタンプ、「明き浄き直き正しき心」の文字が入った「にわとり」を描いた金印、「参拝日付」の墨書きが入るデザインで、持参した御朱印帳に直書きしていただき、初穂料は500円でした。

高知大神宮_御朱印
にわとりの金印が一際目を引く高知大神宮の御朱印です。

 

高知大神宮の主祭神は、伊勢神宮に祀られている最高貴神で神々を統べる皇室の祖神でもある天照大神です。天照大神のほかにも複数の配神を祀り、高知大神宮の御神徳は広大無辺ですが、特に「幸せを呼ぶものごとの始まりの神様」「繁栄と幸せの神様」として信仰をあつめていて、新生児の名付、起工式、開店・開業式、婚礼式、厄除、交通安全、先祖祭などが有名です。

 

この御朱印で印象的なのがにわとりを描いた金印です。
日本最古の歴史書「古事記(こじき)」において、天照大神が天岩屋戸に隠れ世界が暗闇に包まれたときに、八百万の神が天照大神を呼び戻そうとした逸話の中で「常世長鳴鳥(とこよのながなきどり)を集へて鳴かしめて…」という場面があることから、常世長鳴鳥の子孫と考えられるにわとりは天照大神の眷属として扱われています。
にわとりの鳴き声は朝日を呼び出すものであり、太陽の象徴とされている天照大神の近くに侍らす神社が多くみられるそうです。

高知大神宮_狛にわとり
高知大神宮の参道では、狛にわとりがお出迎えしてくれました。
高知大神宮_にわとり
高知大神宮の境内にはにわとりの小屋があり、何羽かは境内に放されていて驚きました。

 

にわとりの金印には「明き浄き直き正しき心」という言葉も記されています。これは神道の根本を表す言葉のひとつ「浄明正直(じょうめいしょうちょく)」のことで、私心の無い清らかで澄んだ心を意味しています。
神道において人は本来は浄明正直な神様の心のまま清らかな心を持つと考えられていますが、澄んだ鏡でも放置するとくもってきてしまうように、人も日常生活を送るうちにその心から離れていってしまうもので、もとの浄明正直な心に戻ろうとする心がけが大切だということが説かれています。

 

この御朱印には、天照大神の世の中を照らす大きな御神徳や、神道の根本的な教えが込められていて、身の引き締まるおもいがしました。

 

 

稲荷神の眷属「きつね」の銀印がおされる「よさこい稲荷神社」の御朱印

高知大神宮の境内、参道左手には「よさこい稲荷神社(よさこいいなりじんじゃ)」も鎮座しています。

 

よさこい稲荷神社は、もとは京都・河原町にあった土佐藩主・山内家の屋敷内に祀られ、「土佐稲荷(とさいなり)」と呼ばれ大切に信仰されていました。幕末には、土佐12代藩主・山内豊資(やまうちとよすけ)が外国船来航の際に武運長久を祈願し、土佐15代藩主・山内容堂(やまうちようどう)が国家の安泰と武運を、さらに戊辰戦争の伏見の戦いでは土佐16代藩主・山内豊範(やまうちとよのり)が官軍の勝利を祈願したと伝わっています。これらの祈りはいずれもご利益があったとされ、感謝のしるしとして絵馬や額が奉納され、現在のよさこい稲荷神社に残されています。

 

明治維新後、山内家の京都の屋敷が手放されることになり、明治11年(1878年)に神社が高知市に移され、いくつかの場所に遷座したのち、現在の高知大神宮境内に落ち着きました。
昭和時代に入ると「帯屋町稲荷神社(おびやまちいなりじんじゃ)」と呼ばれ、すぐ近くにある高知県最大の商店街「帯屋町商店街」を見守る神社として親しまれるようになります。戦後に高知の街を元気にしようと商工会議所や商店街の人々がこの神社の集会所で話し合いを重ね、その中から現代では全国的な知名度を誇る高知の名物祭「よさこい祭り」が生まれました。この縁から、よさこい踊り発祥の地に鎮座する神社として、現在は「よさこい稲荷神社」の名で親しまれています。
※全国の稲荷を祀る神社の総本宮である伏見稲荷大社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】京都府「伏見稲荷大社」の3ヶ所の授与所でいただける多種多様な御朱印

 

よさこい稲荷神社_社殿
真っ赤な鳥居と社殿、2頭の狛きつねが目立つよさこい稲荷神社の社殿です。

 

高知大神宮の社務所では、よさこい稲荷神社の御朱印もいただくことができ、「社印」の朱印、「神紋」「高知市帯屋町鎮座 稲荷神社」のスタンプ、「2頭のきつね」の銀印、「参拝日付」の墨書きが入るデザインで、持参した御朱印帳に直書きしていただき、初穂料は500円でした。

よさこい稲荷神社_御朱印
高知大神宮の「にわとり」に対して、「きつね」が描かれるよさこい稲荷神社の御朱印です。

 

御朱印に銀印がおされるきつねは、稲荷神の眷属として知られています。
よさこい稲荷神社では昭和40年(1965年)頃まで、本物の狐が棲み付いていたそうです。高知市内に野生の狐が珍しかったことと、神社の床下に巣を作るという奇妙さから神の使いと思われており、参拝者の中には拝んだりお供えをする人が数多くいたというエピソードが残っています。
稲荷神は、一般的には五穀豊穣のご利益を根本に、商売繁盛・家内安全・産業興隆・交通安全・良縁・病気平癒など、生活全般のあらゆる願いを叶える神とされていますが、よさこい稲荷神社は歴代土佐藩主に武運長久を祈願されていたことや、土佐國出身で三菱財閥の創始者・岩﨑彌太郎(いわさきやたろう)があつく信仰し、複数回の遷座を経て社が発展していったことから立身出世、また、よさこい踊り発祥の地であることから芸能上達などのご利益でも有名です。

 

高知大神宮とよさこい稲荷神社の御朱印をあわせていただけば、あらゆる分野のご利益にあずかれそうで、たいへんありがたい気持ちになりました。

 

私が今回いただいた御朱印は、株式会社四国遍路が制作・販売しているオーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。
本紙は、高知県で伝統的に受け継がれている「土佐和紙」の中でも、現地で栽培・収穫された楮(こうぞ)という植物原料を使い、伝統的な製法で職人さんが1枚1枚手漉きした「土佐手漉和紙」です。あたたかみのあるきなり色で、独特の凹凸感がある楮紙なので、朱印・金印・銀印が上品に映えているように見えます。
高知県で作られた特別な和紙に、高知県で様々なご利益をいただけるとして有名な2社の御朱印をいただき、いつにも増して御朱印に特別感が感じられ、参拝の思い出とともに大切にしていきたい気持ちを強く持ちました。
※千年帳の本紙に関しては、以下リンクで詳しく紹介されていますので、ご参照ください。

 

千年帳とは:本紙

 

高知大神宮_よさこい稲荷神社_御朱印
デザインが似ている高知大神宮とよさこい稲荷神社の御朱印を御朱印帳見開きでセットでいただけば、大きな御利益が期待できそうです。

 

 

 

 

高知大神宮は、高知県の伊勢信仰の中心的神社として広く崇敬され、境内にあるよさこい稲荷神社とともに地域で重要な役割を果たしてきました。高知大神宮とよさこい稲荷神社の御朱印には、古代神話の世界観や信仰の根本に根付く精神性が表現されています。高知市中心市街地を訪れた際にはぜひ参拝して、天照大神と稲荷神とご縁を結ばれてください。

 

※近隣にある高知城に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】高知県「高知城」の土佐藩主・山内家の歴史・功績や建造物の特徴を読み解く御城印

 

※高知県高知市で御朱印が人気の寺社が、以下リンクの記事でまとめて紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】高知県高知市で御朱印が人気の神社・寺院7選

 

 

 

 

ライター:千年帳編集部
オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」の商品詳細情報や魅力、こだわりなどを発信しています。千年帳を携えて寺社を参拝し、実際に拝受した御朱印の情報など、御朱印巡り好きの人のためのお役立ち情報もお届けします。

 

 

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