
- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
山口県宇部市にある「中津瀬神社」は、宇部市中心市街地に立地し、地元では「水神様」と呼ばれて親しまれている神社です。「水神」と大きく墨書きされる珍しい御朱印と、令和7年の干支「巳」にちなんだ可愛らしいアート御朱印をいただきました。
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山口県宇部市にある「中津瀬神社」は、宇部市役所や新天町商店街などがある宇部市市街地に鎮座している神社で、地元では「水神様(すいじんさま)」と呼ばれて親しまれています。
言い伝えによると、中津瀬神社が現在立地している地域は、水害を受けやすい土地柄で、水害による凶作に度々苦しんでいたそうです。
そこで、江戸時代の寛政10年(1798年)に、水害を解決するために、毛利家家老だった福原房純(ふくばらふさずみ)の指揮の元で、新川の掘削されました。新川の誕生によって、農作物が実る豊かな村になったことに感謝し、福原房純が享和元年 (1801年)に創建したのが、中津瀬神社だと伝わっています。明治維新の後には周辺神社との統合や遷座が行われた記録がのこっています。
その後、昭和20年(1945年)の宇部大空襲によって社殿が焼失してしまいましたが、御神体だけはなんとか守り抜き、戦後の復興期に再建、2度の改修を経て、現在に至ります。
綿津見神(わたつみのかみ)、瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)、倉稲魂神(うかのみたまのかみ)の3柱を祭神として祀っていて、特に水神として有名な瀬織津姫神が祀られているのは全国的にみても珍しいことから、「水神様」とも呼ばれています。
※同じ瀬織津姫神を祀る波折神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】福岡県「波折神社」の「瀬織津姫」がキュートにデザインされた御朱印
中津瀬神社では、参道の右手にある社務所で書き置きタイプの御朱印をいただけます。
基本の御朱印は、「奉拝」「水神」「参拝日」の墨書きと、中央に「神社印」の朱印がおされるデザインで、初穂料は300円でした。
中央に大きく書かれた「水神」に、昔から水害や凶作に悩まされてきた宇部の人々の五穀豊穣や減災への願いが込められているように感じます。
神社の御朱印は、中央に墨書きが入る場合は神社名が記されることが一般的なので、神様の名前の墨書きが入る中津瀬神社の御朱印は珍しく希少なデザインといえます。
私が参拝した令和7年(2025年)1月には、干支の「巳」がデザインされたアート御朱印も授与されていました。
「水神」「中津瀬神社」「令和7年乙巳」の墨書きと、下に巳のイラスト、神社の朱印が入るデザインで、初穂料は500円でした。
墨書きの「乙巳(きのとみ)」とは、十干と十二支の組み合わせによる60年周期の干支の中で42番目にあたります。乙巳は、「豊穣」「再生」「知恵」の年とされていて、運勢が高まるといわれています。
水神様として信仰されている中津瀬神社のご利益とも合致していて、縁起の良い御朱印を新年早々にいただけてうれしくなりました。
中津瀬神社の本殿の脇には、地下からの湧水をくみ上げた「水神様の御神水」があります。
湧水の横には、漏斗や柄杓が置かれていて、その場で飲んだり、ペットボトルに詰めて持ち帰ったりでき、水神様の恵みを体感することができます。
本殿前に狛犬ではなく、石造りの一対のライオン像が設置されているのも中津瀬神社の見どころのひとつです。
ライオン像が設置されたのは戦後に再建された時期で、当時新しい狛犬を作るのが難しかったため、かつて真締川(まじめがわ)に架けられていた錦橋に置かれていたライオン像が、中津瀬神社の狛犬代わりに設置されることになったそうです。
戦後の混乱期でも地域の人々が中津瀬神社を大切にしていたことがわかる貴重な史跡です。
宇部市中心市街地にある中津瀬神社は、地元で「水神様」と呼ばれて親しまれている神社で、そのご利益を象徴する水神様の御神水は、地元の人はもちろん観光客にも注目されています。「水神」と墨書きされる御朱印は、神社の特徴を端的に表す、神社の御朱印としては珍しいデザインで、折に触れて特別御朱印も授与されていますので、参拝の際にはぜひ御朱印をいただいてみてください。
ライター:neko
学芸員の資格を持つWebライター。九州を中心に全国の寺社仏閣に出掛け、御朱印を集めるのが趣味です。今までにいただいた御朱印は、御朱印帳5冊ほどになりました。
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