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【御朱印情報】神奈川県「成田山横浜別院延命院」の成田山信仰の歴史が凝縮された「不動明王」の御朱印

神奈川県横浜市西区にある「成田山横浜別院延命院」は、明治時代より成田山新勝寺の横浜別院として信仰をあつめてきた真言宗智山派の寺院です。真言密教信仰の真髄や、成田山信仰の歴史が凝縮された御本尊「不動明王」の御朱印をいただくことができます。

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横浜の成田山信仰の拠点「成田山横浜別院延命院」

神奈川県横浜市西区にある「成田山横浜別院延命院(なりたさんよこはまべついんえんめいいん)」は、真言宗智山派に属する寺院で、千葉県成田市にある大本山成田山新勝寺(だいほんざんなりたさんしんしょうじ)の横浜別院として明治3年(1870年)に創建されました。地元では「野毛山不動尊(のげやまふどうそん)」や「横浜成田山(よこはまなりたさん)」と呼ばれ親しまれています。

 

その歴史は、成田山を信仰する人々が横浜に移住したことに始まり、明治10年(1877年)に成田山から御本尊・不動明王を迎え、現在の延命院としての姿が整いました。成田山別院は、全国に8ヶ所(東京、川越、札幌、函館、横浜、大阪、名古屋、福井)あり、成田山横浜別院延命院はその1つです。
※名古屋別院の犬山成田山に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】愛知県「犬山成田山」の交通安全・厄除け祈願の不動明王の御朱印

 

本堂に祀られている不動明王は、徳川家の秘蔵仏といわれ、厄除けや開運、商売繁盛などのご利益を求めて多くの参拝者が訪れています。特に、毎月1日・15日・28日の縁日には、護摩祈祷が行われ、参拝者が護摩の火を通じて願いを込める姿が見られます。

成田山横浜別院延命院_本堂
成田山横浜別院延命院の本堂は、鮮やかな朱色の外観と美しい青銅色の屋根が特徴です。

 

境内は高台に立地しており、横浜の中心市街地の街並みやランドマークタワーを一望できる絶好のビュースポットでもあります。都市の喧騒から離れ、静寂の中で心を落ち着けることができるこの場所は、訪れる人々にとって癒しの空間となっています。
また、隣接する伊勢山皇大神宮(いせやまこうたいじんぐう)と合わせて参拝することで、神仏両方のご利益を受けることができるといわれており、両寺社を参拝する人も多いです。
※伊勢山皇大神宮に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

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成田山横浜別院延命院_境内
成田山横浜別院延命院の境内からはみなとみらいの高層ビル群を一望でき、歴史ある寺院と現代都市の風景の調和も楽しむことができます。

 

 

真言密教・成田山信仰の真髄が凝縮された「不動明王」の御朱印

成田山横浜別院延命院の御朱印は、中央に御本尊の「不動明王」、左に「奉拝」「成田山」、右に「参拝日付」「延命院」の墨書きと、「関東不動霊場第三番」「不動明王梵字(カーン)」「不動恵童子」「寺印」の4種の朱印で構成されるデザインです。

成田山横浜別院延命院_御朱印
密教の教えと成田山の歴史が凝縮されている成田山横浜別院延命院の御朱印です。

 

「成田山」は、千葉県成田市にある大本山成田山新勝寺の山号です。成田山新勝寺は平安時代から不動明王の霊場として広く信仰をあつめてきた歴史があります。
御朱印の中央に力強く墨書きされている成田山横浜別院延命院の御本尊でもある「不動明王」は、真言密教で特に重要視される守護仏です。名前の通り「動じることのない明王」として、揺るぎない慈悲の象徴となっています。大日如来の化身とされ、怒りの表情で表現されることが多いものの、その姿には衆生を救おうとする慈愛の心が込められています。あらゆる障害や煩悩を断ち切り、人々を正しい道へと導く熱心な仏様として、古くから信仰されてきました。中央の朱印も不動明王を表す梵字(カーン)がデザインされていて、この朱印は成田山新勝寺の御朱印にも同じデザインのものが使われています。
寺号の「延命院」も成田山新勝寺の境内に存在していた同名の小寺院(塔頭寺院)から受け継いだもので、本山との関係の深さを示しています。「命を延ばす」という意味の寺号にも、厄難を払い、生命力を高める功徳への願いが込められていて、健康と長寿を祈願する寺院として親しまれてきた歴史を知ることができます。

 

右上におされている「関東不動霊場第三番」の朱印は、成田山横浜別院延命院が昭和62年(1987年)に開創された関東三十六不動尊霊場の第3番札所であることを示しています。関東三十六不動尊霊場は、神奈川県・東京都・埼玉県・千葉県にある36ヶ所の不動明王を祀る寺院を巡る霊場巡礼のことです。本山の成田山新勝寺が第36番札所で結願寺院となっていて、霊場巡礼をすることにより関東における不動明王信仰を体感することができます。
朱印の形は、不動明王が煩悩を切り裂き、魔を退治する象徴として右手にもっている「倶利伽羅剣(くりからけん)」が象られていて、この朱印にも不動明王信仰が象徴的に表されています。

 

あわせて、左上の「不動恵童子(ふどうえどうじ)」の朱印は、不動明王の眷属(従者)の一人の童子を表し、「動じない恵み」の名の通り、智慧や福徳を授けてくれる尊いお使いとして信仰されています。不動尊霊場巡礼においては、不動明王の複数の眷属童子を各札所にそれぞれ割り当てていくのが通例となっています。

 

成田山横浜別院延命院の御朱印には、真言密教・不動明王信仰の真髄や、大本山成田山新勝寺との関係性などの歴史が凝縮されています。

 

 

 

 

七福神が一所にそろう「野毛の七福神」

成田山横浜別院延命院を訪れた際には、本堂の左手の「野毛の七福神」にもぜひお参りください。
恵比寿天、大黒天、毘沙門天、弁財天、布袋尊、福禄寿、寿老人の石像が一列に並んでいて、それぞれが商売繁盛、財運招福、学業成就、健康長寿などの御神徳があるとされています。一ヶ所で七福神すべてをお参りできる場所は珍しく、手軽な福巡りの場として親しまれています。

成田山横浜別院延命院_野毛の七福神
真言宗の開祖である弘法大師(こうぼうだいし)を先頭に、精緻な造作の七福神の石像が並び、身近な存在として地域の人々に愛されています。

 

 

成田山横浜別院延命院は、明治時代から横浜の地に根付いた真言宗・不動明王信仰の拠点として多くの人々に親しまれています。本尊の不動明王が放つ厳かな威厳と、都会の喧騒を見下ろす静寂な空間が、訪れる人々の心を癒します。御朱印は、不動明王などの墨書きと4種の朱印によって密教の教えと成田山の歴史を伝えています。厄除け・開運を願う参拝者はもちろん、横浜地域の歴史や文化に触れたい観光客にもおすすめのスポットです。

 

 

 

 

ライター:小林光
幼い頃から寺社巡りが好きで、寺社を参拝したときにいただく御朱印は日本の歴史や文化そして人々の想いが詰まった大切な宝物だと思っています。各地の歴史や文化に触れることをライフワークにしています。

 

 

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