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【御朱印情報】大阪府「住吉大社」の千年帳にいただいた「摂津国一之宮」の達筆な御朱印

大阪府大阪市住吉区にある「住吉大社」は、全国の住吉神社の総本社として広く信仰をあつめる神社です。特別な御朱印帳「千年帳」にいただいた「摂陽第弌之宮」の朱印がおされ「摂津国一之宮」としての格式の高さを感じる達筆な御朱印と、話題になっている時期限定授与の刺繍御朱印をご紹介します。

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全国の住吉神社の総本社「住吉神社」

大阪府大阪市住吉区にある「住吉大社(すみよしたいしゃ)」は、全国に約2,300社あるとされる住吉神社の総本社としてあつい信仰をあつめ、大阪府民からは「すみよっさん」の愛称で親しまれている神社です。その創建は、社伝によれば仲哀天皇9年(西暦211年)とされ、実に1800年以上の歴史を誇ります。

住吉大社_入口
住吉大社は、南海電鉄・住吉大社駅、阪神電鉄・住吉鳥居前駅からすぐの立地で、公共交通機関でのアクセスが良いです。

 

奈良時代に成立した日本最古の歴史書「日本書紀」「古事記」によれば、第14代仲哀天皇の后である神功皇后(じんぐうこうごう)が新羅(しらぎ、古代の朝鮮王国)へ遠征する際、住吉大神の神託を受け、その加護によって無事に勝利を収めました。その帰途、再び神託があり、住吉大神を祀ったのが現在の住吉大社の始まりとされています。古くから朝廷の崇敬もあつく、遣隋使や遣唐使の派遣時には航海の安全を祈願するために必ず奉幣が行われました。また、源氏物語をはじめとする古典文学にもたびたび登場することからも、古代から全国に名が知れ渡る大社であったことがわかります。

 

住吉大社では、以下の四柱の神様がそれぞれの本宮に祀られています。
● 第一本宮:底筒男命(そこつつのおのみこと)
● 第二本宮:中筒男命(なかつつのおのみこと)
● 第三本宮:上筒男命(うわつつのおのみこと)
● 第四本宮:息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)
底筒男命、中筒男命、上筒男命の三柱の神様は、日本神話で伊邪那岐命(いざなぎのみこと)が黄泉国から戻り、日向の橘の小戸の阿波岐原(あわぎはら)で禊祓(みそぎはらえ)をされた際に、海中から生まれた神々です。総称して「住吉大神」または「住吉三神」と呼ばれ、穢れを祓い清める「祓の神」としての性格を強く持っています。
息長足姫命(おきながたらしひめのみこと)は、神功皇后のことです。住吉大神の神託を受けて新羅遠征を成功させ、住吉大神を祀り住吉大社を開創したことから、併せて祀られています。

 

また、この四柱の神様が祀られている本殿は、古代の建築様式を伝える特徴的な建築物で国宝に指定されている貴重な文化財でもあります。この四本宮の配置は独特で、第一本宮から第三本宮までは縦一列に、第四本宮は第三本宮の横に並んで建っており、船団が隊列を組んで大海原を進んでいく様子を表しているともいわれています。

 

住吉大社は、商売繁盛、縁結び、家内安全、恋愛成就など、様々なご利益があるといわれ、現代においても広く信仰され、参拝に訪れる人が絶えません。
毎年7月31日・8月1日の2日間には、奈良時代に起源がある、例大祭を中心とした祭礼(夏越祓神事・神輿渡御祭・荒和大祓神事)である「住吉祭(すみよしまつり)」が開催され、街全体がたいへん盛り上がります。住吉祭は、同じく大阪市内で開催される生國魂神社(いくくにたまじんじゃ)の生國魂祭(いくたままつり)、大阪天満宮(おおさかてんまんぐう)の天神祭(てんじんまつり)と並び、大阪三大夏祭りのひとつとして夏の大阪の風物詩になっています。
※大阪天満宮に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】大阪府「大阪天満宮」の菅原道真ゆかりの「梅鉢紋」が目を引く御朱印と「天神祭」

 

住吉大社_鳥居
住吉大社の鳥居前では、記念撮影をする人の姿がたくさん見られました。
住吉大社_本殿
住吉大社の本殿の独特な建築様式は「住吉造(すみよしづくり)」とも呼ばれています。

 

 

「摂陽第弌之宮」の朱印がおされる「摂津国一之宮」の御朱印

住吉大社の御朱印は、第三本宮近くの御守授与所でいただくことができ、通常の御朱印を初穂料は500円で御朱印帳に直書きしていただきました。
右上には「摂陽第弌之宮」の朱印がおされ、右下には「奉拝」の墨書き、中央には「住吉大社」の朱印と墨書き、左側は「参拝日」が墨書きされる、シンプルで伝統的なデザインです。

住吉大社_御朱印
とても美しい書体で書き入れていただいた住吉大社の御朱印です。

 

右上の朱印には篆書体で「摂陽第弌之宮」と記載されています。
「摂陽(せつよう)」とは、古代の国名である摂津国(せっつのくに、現在の大阪府北西部と兵庫県南東部にあたる地域の旧国名)の中でも、太陽がのぼる方角すなわち東南方向を意味し、現在の大阪府地域を意味しています。「弌」は漢数字の「一」の旧字体で、「摂陽第弌之宮」は、摂陽の地域にある神社でもっとも格式が高い一之宮であることを表しています。

 

住吉大社は、平安時代の長暦3年(1039年)頃に朝廷が特に重要だと考えていた二十二社の一社に位置づけられたという記録がのこっています。国に戦争や疫病が流行したり、地震や台風などの自然災害が起きたりすると、朝廷はこれら二十二社の神様に助けを求めました。そのために、普段とは違う特別な儀式として、お金や絹織物などのお供え物(これを「奉幣(ほうへい)」といいます)を捧げて、国が平和になるように祈ったとされています。
朝廷にも公式に認められた由緒正しき歴史と高い格式を有する神社として、鎌倉時代に入った正応4年(1291年)頃には摂津国内で一之宮として認識されていたようです。

 

今回いただいた御朱印は、私が御朱印巡りで使っている特別な御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。千年帳の本紙は、楮(こうぞ)という伝統的な和紙原料を使って職人さんが一枚一枚手漉きした「土佐手漉和紙」です。
土佐手漉和紙の特に楮紙に書かかれる墨書きは、毛筆ならではの墨のにじみやかすれが特に美しく表現されるように感じていて、今回いただいた住吉大社の御朱印も、達筆であることがより強調される仕上がりになっているように思います。土佐手漉和紙は、1000年もつともいわれる保存性が高さが特徴なので、何年経過しても参拝した思い出が色あせることなく美しくのこることもうれしい点です。
※千年帳の本紙に関して、以下リンクをご参照ください。

 

千年帳とは:本紙

 

 

時期限定で授与される刺繍御朱印

住吉大社では、通常の御朱印の他に時期限定の刺繍御朱印も授与されています。その時期に開催される神事に関連するものや、季節の風物詩などが刺繍で表現されるアート御朱印で、私が参拝した令和7年(2025年)5月の限定刺繍御朱印は、卯之葉神事の神兎と卯之葉玉串が刺繍でデザインされた御朱印でした。

 

 

この他にも、月に一度の「初辰日(はったつび)」にだけ、境内社である種貸社(たねかししゃ)・楠珺社(なんくんしゃ)・浅澤社(あさざわしゃ)・大歳社(おおとししゃ)の4社それぞれでいただける御朱印や、年に一度の例祭日のみにいただける御朱印など、限定の御朱印が複数種類授与されています。御朱印巡り好きの人は、限定の御朱印が授与される御縁日・例祭日にあわせて参拝して、御朱印をいただくのもおすすめです。

 

 

 

 

 

渡るだけでお祓いになる「反橋」と聖地「五所御前」

住吉大社の象徴的な建造物といえば、本殿に通じる「反橋(太鼓橋)」で、美しい姿のみならず、渡るだけでお祓いになるといわれている聖なる橋でもあります。

住吉大社_反橋
反橋は、最大傾斜が約48度もあり、実際に渡ると見た目以上にスリルがありました。
住吉大社_反橋_全景
反橋は水面に写る姿が美しいことでも知られていて、絶好のフォトスポットです。

 

また、住吉大社の境内の第一本宮の南側に「五所御前(ごしょごぜん)」と呼ばれる場所があり、ここは住吉大神が最初に鎮座された伝わる聖地です。この場所の玉砂利の中から「五」「大」「力」と書かれた石をそれぞれ探し出し、お守りにすると体力・智力・財力・福力・寿(寿命力)の五つの力を授かるといわれていて、たくさんの参拝者が訪れているので、住吉大社を参拝の際にはぜひ立ち寄ってみてください。

 

 

全国約2300社の住吉神社の総本社で摂陽(摂津国)一之宮である住吉大社は、1800年以上の歴史を持ち、多岐にわたるご利益で長く信仰されています。いただける御朱印からも、神社の深い由緒と格式の高さが伝わってきます。大阪有数の大社で観光地でもあるので、大阪を訪れた際にはぜひ立ち寄って、広大な境内をじっくり散策して、明日への活力をみなぎらせてみてください。

 

※全国の一の宮に関して、以下リンクの記事でまとめて紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】全国の有名な「一の宮」でいただける御朱印情報まとめ

 

 

 

 

ライター:洋介0522
旅行添乗員の経験があるWebライター兼ディレクター。20代の時に仕事で四国八十八ヶ所のツアーに3回添乗したことで御朱印に興味をもちました。現在はワーケーションしながら全国各地の神社を巡り、御朱印をいただくのを趣味の一つにしています。御朱印帳は現在6冊目で、お気に入りの御朱印帳は京都・建仁寺のものです。

 

 

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