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【御朱印情報】群馬県「世良田東照宮」の「徳川氏発祥の地」の御朱印

群馬県大田市にある「世良田東照宮」は、徳川家康を神として祀る東照宮の中でも「三大東照宮」とされた由緒正しき神社です。「徳川氏発祥の地」として江戸時代に徳川将軍家から重要視された歴史を感じる特別な御朱印をいただけます。

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三大東照宮ともされた徳川家ゆかりの「世良田東照宮」

徳川家康を「東照大権現」として祀る東照宮といえば、栃木県「日光東照宮(にっこうとうしょうぐう)」や静岡県「久能山東照宮(くのうざんとうしょうぐう)」が有名ですが、現在では全国に100社以上あります。その中でも、群馬県大田市にある「世良田東照宮(せらだとうしょうぐう)」は三大東照宮とされていたこともある由緒正しき神社です。
※日光東照宮に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】栃木県「日光東照宮」の本宮と奥宮でいただける御朱印

 

元旦には午前0時に花火が打ち上げられ、初詣の多くの参拝者でにぎわいます。本殿には平和の象徴である「巣籠りの鷹」が彫刻されており、家内守護のご利益を求めて毎年長い列ができています。
「開運八番矢」の授与や「除魔神事」「葵まつり」など様々な神事、徳川家康にちなんだ行事が年間を通して実施されており、行事の際は臨時駐車場が設けられるほど多くの人が訪れます。「開運八番矢」とは元旦、先着8名に立身出世のご利益のある矢が授与される、天下を治めた徳川家康にちなんだ行事で、前日の午前中から並ぶ人もいるそうです。ちなみに矢の授与には守るべき掟がありますので、授与を目指して並ぶ場合は事前に内容をよくご確認ください。

世良田東照宮_境内
行事のない日の境内は、静かで整然としていました。

 

創建時、世良田東照宮の入口である御黒門は特別な日以外は閉じられ、左右には80mにも及ぶ白壁の塀がありました。正月、4月の祭典日のみ門が開かれ、拝殿下まで参拝をすることができたそうです。この御黒門は別名「縁結びの門」とも呼ばれていて、この門の溝の無い敷居をまたいで参拝すると、良縁が成就するといわれていることに由来するそうです。

世良田東照宮_御黒門
江戸時代は、この御黒門から中へは特別な日しか入ることができませんでした。

 

世良田東照宮へ訪れる際は自家用車が便利です。専用駐車場のほかに、隣接する太田市歴史公園駐車場も利用でき、約50台分のスペースがあるので、駐車には困らないでしょう。公共交通機関を利用する場合は、東武鉄道伊勢崎線世良田駅が最寄駅ですが、駅から徒歩の場合は20分ほどかかります。駅に太田市観光協会が運営している無料レンタサイクルがありますので、利用を検討してみるとよいと思います。

 

世良田東照宮は歴史があり、見どころも多い神社ですが、行事のとき以外は混雑することはあまりなく、ゆったりと見学できる穴場スポットです。複数の重要文化財や宝物館もあるので、しっかり時間をとってじっくりと拝観するのがおすすめです。
近隣には公園や「新田荘(にったのしょう)歴史資料館」などの施設もありますので、周辺を周遊してみるとより楽しめるでしょう。

世良田東照宮_新田荘歴史資料館
隣接する新田荘歴史資料館には、NHK大河ドラマ「太平記」で使用された鎧などが展示されていました。

 

 

徳川将軍家に重要視された徳川氏発祥の地

世良田東照宮は、江戸時代初期の寛永21年(1644年)に3代将軍徳川家光の命により、天海僧正が住職をしていた長楽寺の境内に創建されました。長楽寺には徳川氏の遠縁にあたる世良田義季(せらだよしすえ)の墓があり、徳川家康が関東に入って以降、重要視していました。この義季は清和源氏の血筋の武人で、この開拓をする際に徳川(または得川)義季を名乗り、これが徳川氏発祥とされています。

 

世良田東照宮創建の際、2代将軍家忠が造った日光東照宮の奥社の多宝塔、唐門、拝殿が移築されており、それらは現在は国の重要文化財に指定されています。拝殿は江戸城や名古屋城も手掛けた江戸時代初期の大工・中井大和守正清の最後の作ともいわれており、当時の建築の特色をよく表しています。
また、境内の建造物の多くの彩画は、江戸幕府御用絵師で、二条城の障壁画制作などで知られる狩野派を若くして率いていた巨匠・狩野探幽(かのうたんゆう)が手掛けています。
建造物や装飾にも非常に力を入れていたことからも、世良田東照宮が徳川家にとって重要であったことがうかがえます。

世良田東照宮_拝殿
日光東照宮奥社拝殿として造営され、世良田東照宮に移築さた拝殿。

 

創建後は歴代徳川将軍から信仰され、15回ほど行われた社殿の修復が江戸幕府の財政で賄われるなどし、当時の世良田の地域はとても栄えていたといいます。「お江戸みたけりゃ 世良田にござれ 世良田七宿七小路 お江戸勝りの長楽寺 池に反り橋 下り松」なんて唄も流行したとか。
江戸時代は限られた日以外は門が閉ざされ、門前での参拝しか許されなかった聖地でもあるので、現代では自由に参拝できるようになったありがたみを感じながら、立派な建造物や装飾を堪能したいものです。

 

 

 

 

徳川氏発祥の地の特別な御朱印

世良田東照宮の御朱印は、もちろん徳川家にまつわるデザインで、入口の御黒門を入って右に行ったところにある授与所でいただくことができ、初穂料は300円でした(神社内に入るのに拝観料300円が別途かかります)。
右上には徳川家の家紋である三つ葉葵が押印され、その下には「徳川氏発祥の地」の印が押されます。他の東照宮の御朱印にも三つ葉葵の印が押されることは多いですが、「徳川氏発祥の地」は世良田東照宮でしかいただけない特別なものです。

世良田東照宮_御朱印_徳川氏発祥の地
「徳川氏発祥の地」の印は唯一無二で特別感があります。

 

現在は基本の御朱印の他にも松と鷹の絵が描かれた御朱印や、徳川氏発祥の地と箔押しされた御朱印など、いろいろな種類の御朱印が授与されているようです。
また、オリジナルの御朱印帳も頒布されており、三つ葉葵の家紋と唐草風二葉葵が金箔押しされたかっこいいデザインで、たいへん人気があり、過去には品切れとなったこともあるそうです。2023年のNHK大河ドラマで徳川家康が主人公になり、人気に拍車がかかり、世良田東照宮の参拝者も増えているようですので、オリジナル御朱印帳を購入したい場合は、事前に在庫状況を確認しておいた方がよいでしょう。

 

 

世良田東照宮は、徳川氏発祥の地とされ、江戸時代には徳川将軍家にとても重要視された聖地ですが、現在では知る人ぞ知る神社で、歴史好きにとってはある意味穴場スポットかもしれません。徳川家にまつわる歴史浪漫を体感し、参拝記念に特別感のある徳川氏発祥の地の御朱印をぜひいただいてみてください。

 

 

 

 

ペンネーム:いーまみ
武士の漢気に魅了されたWebライター。趣味の史跡巡りで歴史を感じながら、御朱印をいただいています。日本史にゆかりのある神社仏閣の御朱印とそれにまつわる歴史を学ぶのが好きです。

 

 

 

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