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【御朱印情報】四国の一の宮巡りで一緒に参拝したい神社仏閣と御朱印

四国4県それぞれにある、地域で一番格式が高いとされる一の宮を巡る際に、ゆかりが深い神社仏閣の参拝もおすすめです。「上一宮大粟神社」「一宮神社」「鳴無神社」「別宮大山祇神社」「南光坊」と御朱印をご紹介します。

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四国4県の一の宮に関連する神社仏閣

四国4県それぞれに、地域で一番格式が高いとされる「一の宮」が存在し、香川県「田村神社」、徳島県「大麻比古神社」、高知県「土佐神社」、愛媛県「大山祇神社」がそれにあたります。全国の一の宮を巡拝する「諸国一の宮巡り」をされている人も少なくなく、四国においてもそれぞれの一の宮は参拝者が多く訪れます。
※四国の一の宮巡りに関しては、以下リンクの記事で詳しくご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印関連情報】四国の一の宮巡りと拝受できる御朱印をご紹介

 

長い歴史の中で一の宮も変遷があり、現在一の宮とされている神社以外にも、かつて一の宮であったと伝わる神社や、それに関連する神社仏閣がありますので、一の宮を巡られる人には一の宮とゆかりの深い神社仏閣の参拝もおすすめです。本記事では、四国の一の宮巡りに関連する神社仏閣と拝受できる御朱印をご紹介します。

 

 

 

徳島県神山町「上一宮大粟神社」

徳島県神山町に鎮座する「上一宮大粟(かみいちのみやおおあわ)神社は、大宜都比売命(オオゲツヒメノミコト)を主祭神とする神社です。古事記でも阿波国(現在の徳島県)の神として記載されており、オオゲツヒメを主祭神とする神社は徳島県以外にはほとんどなく珍しいです。
正確な創建年は不明ですが、現在の徳島県の一の宮である大麻比古(おおあさひこ)神社よりもさらに古い時代に阿波国一の宮だったといわれています。

上一宮大粟神社_本殿
木々に囲まれた上一宮大粟神社の本殿に、太陽の光が差し込み、神々しい雰囲気でした。

 

上一宮大粟神社があるのは四方を山に囲まれた場所で、神社がある「大粟山(おおあわやま)」はオオゲツヒメが降臨したといわれる聖地で、苔むした参道は神秘的な雰囲気でした。昔の神社は大粟山の山頂にありましたが、参拝に不便なため中腹に移されたといわれています。頂上は「天辺丸(てんぺんまる)」と呼ばれ、現在も小さな祠が祀られています。

上一宮大粟神社_参道
杉の大木に囲まれ、自然石の石段が連なる苔むした参道が神秘的です。

 

上一宮大粟神社の御朱印は、オオゲツヒメの使いといわれる黄金の狐をイメージした「きつねさま」が入ったもののほか、デザインは複数あります。境内に祀られる粟神社など摂社末社や、周辺に祀られているオオゲツヒメゆかりの神社の御朱印もいただけます。
上一宮大粟神社は神職常駐の神社ではなく、書置きの御朱印の用意はないので、御朱印をいただきたい場合は、毎月第1土曜・日曜に開催される月次祭やお正月などの神職さんが神社にいらっしゃる際に参拝する必要があり、希少な御朱印です。

上一宮大粟神社_イラスト御朱印
イラストレーターがデザインしたかわいいモチーフが入った御朱印があります。
上一宮大粟神社_御朱印
上一宮大粟神社のほか、摂社末社の御朱印もいただけます。

 

 

 

徳島県徳島市「一宮神社」

徳島県徳島市に鎮座する「一宮(いちのみや)神社」は、その名のとおりかつて阿波国の一の宮として信仰されていました。先述した上一宮大粟神社は山深い地域にあり参拝に不便であるため、平安時代後期に国府の近くに分祠が作られました。上一宮に対して「下一宮」ともいわれます。
一宮神社がある地域はかつて阿波国の中心で、徳島藩主の蜂須賀氏も徳島城を築城する前は一宮城を居城としていました。
すぐ隣には四国八十八ヶ所霊場13番札所大日寺があります。明治の神仏分離以前は一宮神社が札所となっており、御本尊の十一面観音も一宮神社に安置されていました。

一宮神社_鳥居_本殿
一宮神社の鳥居と本殿は荘厳な雰囲気で、右に見える瓦屋根のお堂が13番札所大日寺です。

 

一宮神社の御朱印は、墨書きと朱印のみのシンプルなデザインで、印は「一宮神社之印」「阿波国一宮一宮神社参拝記念」の2種類です。
ご不在の場合は書置きのご用意があり、社務所玄関にて拝受できます。

一宮神社_御朱印
一宮神社の御朱印は、墨書きと朱印のみの伝統的なものです。

 

 

 

高知県須崎市「鳴無神社」

高知県須崎市に鎮座する「鳴無(おとなし)神社」は、海に向かって建つ鳥居が印象的で「土佐の宮島」と呼ばれています。縁結びのパワースポットといわれ、SNS映えする風景もあいまって若い女性に人気の神社です。

鳴無神社_参道
鳴無神社の海に向かって伸びる参道が印象的です。

 

御祭神は「一言主大神(ヒトコトヌシノオオカミ)」です。続日本書紀によると、奈良の葛城山に鎮座していたヒトコトヌシは天皇と猟をめぐって争ったことにより、土佐に流されたとされています。土佐では最初に「賀茂之地」に宮を建てましたが、後に別の場所に移ることを考えました。大きな岩を投げて落ちた場所を遷座地とすると決め、岩が落ちたのが現在の高知県の一の宮である土佐神社で、鳴無神社は同じ御祭神を祀る土佐神社の元宮とも考えられています。

 

土佐神社にある「礫石(つぶていし)」はヒトコトヌシが投げた岩といわれています。礫石は土佐神社周辺では採れない質の岩石であり、土佐神社は大きな川や海の近くではない立地であることから自然に流れてきたとは考えにくく、人為的に運ばれたものと考えられます。

土佐神社_礫石
土佐神社の礫石は畳2畳分くらいの大きさがあります。

 

こちらの神社は、神職常駐ではないため、普段は御朱印をいただくことができません。毎月1日と15日、土日祝日のみ御朱印対応をされているそうなので、御朱印をいただきたい場合はタイミングを合わせて参拝しましょう。

 

 


 

 

愛媛県今治市「別宮大山祇神社」

愛媛県今治市に鎮座する「別宮大山祇(べっくおおやまづみ)神社」は、「別宮」と付くように伊予国(現在の愛媛県)の一の宮である大山祇(おおやまづみ)神社とゆかりが深い神社です。
大山祇神社本宮は今治市と広島県尾道市の間の瀬戸内海に浮かぶ離島「大三島(おおみしま)」にあるため、昔は船がないと渡れませんでした。悪天候などで参拝できない場合もあるため、祭祀がおろそかになることを危惧した文武天皇の勅願により、大宝3年(703年)に四国本土に別宮が勧請され、それが現在の別宮大山祇神社です。
落雷や戦火で何度も社殿が焼失していますが、現在の社殿は天正3年(1575年)に再建された当時のもので、愛媛県の有形文化財に指定されています。

別宮大山祇神社_本殿
別宮大山祇神社の本殿は、歴史を感じる檜皮葺の屋根が印象的です。

 

別宮大山祇神社の御朱印は、力強い書体で「別宮大山祇神社」「日本総鎮守」「三嶋地御前」と書かれています。印は御神紋の「隅切折敷縮三文字(すみきりおしきちぢみさんもんじ)」を挟んで「御璽(ぎょじ)」とあるものと、「別宮大山祇神社」の2種類です。
私が参拝したときは書き手の方が不在だったので、書置きの御朱印をいただきました。

別宮大山祇神社_御朱印
別宮大山祇神社の御朱印は、墨書きと朱印のみのシンプルなものですが、力強さが際立ちます。

 

別宮大山祇神社は新四国曼荼羅霊場40番札所でもあるので、納経もいただけます。文字は「奉拝」「大山積大神」「別宮」、朱印は神社の御朱印と同じものがおされています。
写真は曼荼羅霊場のバインダー形式の書置きの納経ですが、御朱印帳に直書きもしていただけます。

別宮大山祇神社_御朱印_新四国曼荼羅霊場
別宮大山祇神社は新四国曼荼羅霊場の40番札所でもあります。

 

 

 

愛媛県今治市「南光坊」

別宮大山祇神社のすぐ隣には、四国八十八ヶ所霊場55番札所「南光坊(なんこうぼう)」があります。名称に「坊」がつくのは四国八十八ヶ所霊場で唯一で、山号は別宮山(べっくさん)です。こちらはもともとは大三島にあり、大山祇神社本宮の法楽所のひとつでした。「法楽(ほうらく)」とは神仏に読経や奏楽を奉納することで、四国巡錫中の弘法大師空海も法楽をあげたといわれています。
鎌倉時代初期の正治年間(1199年〜1201年)に別宮大山祇神社の別当寺として南光坊ほか8坊が四国本土に移されました。このような歴史的経緯から、四国八十八ヵ所霊場巡礼においても、現在の札所は南光坊ですが、別宮大山祇神社と両方参拝することがよいとされています。

南光坊_楼門
南光坊の大きな楼門には四天王像が安置されています。

 

御本尊は四国八十八ヶ所霊場で唯一の「大通智勝(だいつうちしょう)如来」で、別宮大山祇神社に祀られる大山積大神の本地仏として信仰されています。
南光坊の御朱印は、文字は「奉納」「大通智勝仏」「南光坊」、印は「第五十五番」と「別宮山南光坊」、中央は火炎宝珠に梵字の「バン」の3種類です。別宮大山祇神社が四国八十八ヶ所霊場の札所だった時代の納経も南光坊で行われていて、当時は「日本總鎮守 大山積大明神 別當南光坊」というものでした。
御朱印は書き手の方によって雰囲気が変わり、書かれた時代によっても違いがあるので、古い時代のものと見比べるのも面白いですよ。

南光坊_御朱印
四国八十八ヵ所霊場らしい伝統的な納経です。

 

 

 

四国の一の宮にゆかりが深い5つの神社仏閣をご紹介しました。一の宮には時代の変遷があり、歴史的経緯を知る上で重要な史跡が現代にのこっていますので、四国一の宮巡りの際には足をのばしてぜひご参拝ください。
それぞれ個性的な御朱印をいただくことができるので、御朱印の拝受もお忘れなく。

 

 

ライター:kanakana
神社仏閣・御朱印ブロガー。徳島県を中心に四国や淡路島で神社仏閣巡りを楽しむ御朱印ガールで、年間300体以上の御朱印を拝受しています。御朱印を通じて神社仏閣の魅力をご紹介します。

 

 

 

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