- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
山口県下関市にある「功山寺」は、鎌倉時代創建の寺院で、戦国武将の大内氏や毛利氏、幕末の志士などのゆかりのスポットです。国宝・仏殿や幕末の七卿落ちにちなんだ長い歴史を感じる御朱印をいただくことができます。
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戦国武将・毛利家の城下町として栄えた山口県下関市の長府にある「功山寺(こうざんじ)」は、曹洞宗の寺院です。
功山寺の創建は鎌倉時代の嘉暦2年(1327年)とされていて、「長福寺」として誕生しました。
正慶2年(1333年)に後醍醐天皇(ごだいごてんのう)の勅願寺となり、足利家当主でのちに室町幕府を開く足利尊氏(あしかがたかうじ)から寺領を寄進されたそうです。
室町時代に入って、地域の有力大名であった大内氏の庇護を受け栄えましたが、戦国時代に入り中国地方全域に勢力を広めていった毛利元就(もうりもとなり)に攻められた大内義長(おおうちよしなが)が、功山寺で自刃したことによって、 荒廃しました。
江戸時代の慶長7年(1602年)に、長府藩の初代藩主となった毛利秀元(もうりひでもと)によって、「笑山寺」として再興されています。
その後、毛利秀元が亡くなった慶安3年(1650年)に、現在の「功山寺」へと名前が変更されました。
功山寺の境内には、初代の毛利秀元をはじめとする歴代藩主の墓所が置かれていて、長府毛利家の菩提寺の一つとして知られています。
江戸時代の長州藩の中心地であった長府にある功山寺は、長州藩士ゆかりの地でもあり、高杉晋作(たかすぎしんさく)が明治維新への旗揚げをした寺院としても有名です。幕府に従う長州藩に対して、元治元年(1865年)1月に高杉晋作がわずか80名の同士とともに長州藩に反旗を翻した「挙兵の地」が功山寺なのです。
功山寺の御朱印は、本堂の右手にある売店で御朱印帳に直書きしていただき、志納料は300円でした。
山号の「金山」と「奉拝」「参拝日」「功山寺」の墨書きに加えて、右上に「参拝記念」、中央に「七卿遺蹤」、左下に寺院の朱印がおされるデザインです。
中央に大きく書かれた力強い「大悲殿(だいひでん)」の「大悲」とは、観音菩薩を指す言葉であり、衆生の苦しみを救おうとする菩薩や仏の広い慈悲の心のことをいいます。「大悲殿」とは、観音菩薩が安置されている建物のことを意味していて、功山寺では御本尊・千手観音菩薩が祀られている「仏殿」をさします。
功山寺の仏殿は、檜皮葺きの屋根や入母屋造、一重裳階など、鎌倉時代に宋(中国)から禅宗とともに伝わった「禅宗様(ぜんしゅうよう)建築」の特徴を受け継いでいて、元応2年(1320年)建築の日本最古の禅宗様建築物と考えられ、国宝に指定されている歴史的価値が非常に高いものです。
中央の朱印の「七卿遺蹤(しちきょういしょう)」とは、幕末の政変によって京都を追われた三条実美・三条西季知・東久世通禧・壬生基修・四条隆謌・錦小路頼徳・沢宣嘉の7人の公卿(七卿)の、痕跡や残された跡のこと(遺蹤)を意味しています。
功山寺は、京都から落ちのびた七卿のうちの三条実美をはじめとする五卿が2ヶ月ほど潜居した地であり、現在でも書院には「七卿潜居の間」が残っています。
売店で拝観料を払って受付を済ませると、書院や庭園を見学できます。
七卿潜居の間や四季折々の木々と花に囲まれた池泉鑑賞式庭園 、山口県出身の安倍晋三元首相が揮毫した扁額など、貴重なものを間近でじっくりと鑑賞できました。
※同じ七卿落ちゆかりの大歳神社について、以下リンクの記事でご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。
【御朱印情報】山口県「大歳神社」の辰年にちなんだアーティステックな御朱印
豊かな自然に囲まれた功山寺は、桜や紅葉の名所としても人気のスポットです。
例年の3月中旬から4月中旬頃には、ソメイヨシノやしだれ桜、八重桜などの桜が見頃を迎えます。
紅葉の見頃となる例年の11月下旬から12月上旬頃には、華やかな雰囲気へと一変します。山門から参道にかけての紅葉が特に美しく、境内の至るところで、落ち着いた色合いの建物に色鮮やかな紅葉が花を添えます。
桜や紅葉などの木々が、国宝の仏殿と織り成す季節限定の美景は見逃せません。
山口県下関市のかつて城下町として栄えた長府にある功山寺は、鎌倉時代に創建された曹洞宗の寺院で、幕末の志士や七卿ゆかりの歴史スポットとして知られています。国宝の仏殿や七卿潜居の間、桜や紅葉などの見どころがたくさんありますので、長府観光の際にはぜひ功山寺を訪れて、長い歴史が反映されたデザインの御朱印をいただいてみてください。
ライター:neko
学芸員の資格を持つWebライター。九州を中心に全国の寺社仏閣に出掛け、御朱印を集めるのが趣味です。今までにいただいた御朱印は、御朱印帳5冊ほどになりました。
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