
- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
神奈川県鎌倉市にある「長谷寺」は、四季折々に美しい花々が咲く「花の寺」として知られる古刹です。境内の豊かな自然を表現した季節ごとの特別な御朱印に込められた深い意味や背景にある物語をご紹介します。
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神奈川県鎌倉市にある「長谷寺(はせでら)」は、奈良時代の天平8年(736年)に聖武天皇(しょうむてんのう)の勅願所と定められ創建されたと伝わり、寺社の数がとても多い鎌倉市の中でも有数の古刹として知られています。
その歴史は、奈良県の長谷寺(はせでら)で造られた二体の観音像に由来します。
※奈良県の長谷寺に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】奈良県「長谷寺」の四季を通じた「花の御寺」の特別御朱印
【御朱印情報】奈良県「長谷寺」の西国三十三所のルーツともいえる御朱印
一体は奈良に安置され、もう一体は海中に奉じられた後、相模湾を経て鎌倉にもたらされたという伝説があります。この観音像は、現在は高さ9.18mを誇る荘厳な十一面観音菩薩立像として本堂(観音堂)に祀られています。現在の奈良県の長谷寺の本尊と同一の霊木から彫られた一木二体の仏であるともいわれていて、その優美な姿で訪れる人々を魅了する日本最大級の木像仏像です。
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境内は池を中心に美しい庭園が広がっており、四季折々の花々が訪れる人の目を楽しませてくれます。
弁天堂(弁天窟)や経蔵(輪蔵)をはじめとする多くの堂宇が点在し、歴史と文化の重みを感じさせる空間が広がっています。特に、一年を通して草花が絶えることのない「花の寺」として知られ、梅雨の時期には約40種2500株にも及ぶアジサイが斜面を彩り、秋には紅葉が境内を鮮やかに染め上げます。これらの自然美は、訪れる人々に心の安らぎを与えてくれます。
山腹に位置する見晴台からは、鎌倉の街並みと由比ヶ浜、そしてその先に広がる雄大な相模湾を一望でき、その眺望は鎌倉八景の一つに数えられるほどの絶景です。この場所からは、鎌倉の歴史と自然が織りなす美しい風景を堪能することができます。
長谷寺には鎌倉時代の文永元年(1264年)に鋳造された国の重要文化財にしてされている梵鐘をはじめ、数多くの貴重な寺宝が所蔵されています。これらの寺宝は、境内の観音ミュージアムで一般公開されており、十一面観音懸仏など、仏教美術の粋を間近に見ることができます。
長谷寺は、その豊かな歴史、美しい自然、そして貴重な文化財を通じて、訪れる人々に深い感動と心の安らぎを与えてくれる場所として、多くの人に愛されています。
長谷寺では、境内の豊かな自然を表現した季節ごとの特別な御朱印が授与され、それぞれに深い意味が込められています。
春は、生命が芽吹き新しい始まりを迎える季節です。
2月から「梅」の御朱印が授与されます。寒さの中でも可憐に咲く梅は、忍耐と希望の象徴であり、春の訪れを告げる花でもあります。梅の花が繊細な刺繍で施されたこの御朱印は、冬を乗り越えた先に広がる明るい未来を表現しています。
3月からは「桜」の御朱印が登場します。日本を代表する花である桜は、儚くも美しい人生の象徴とされ、仏教においては無常観を示すものとされています。この御朱印には、満開の桜の下で和み地蔵が微笑む姿が描かれ、春の喜びとともに、今この瞬間を大切に生きることの尊さが込められています。
私がこの御朱印をいただいた令和4年(2022年)は、本尊・十一面観音菩薩像の造立1300年記念の年とされ、記念印もおされていてより特別感がありました。
長谷寺は桜だけでなく、多くの花が咲き誇ります。例えば、藤や牡丹の花も見どころの一つです。これらの花は、平安時代から貴族文化の中で愛されてきたものであり、その優雅な姿が季節限定御朱印のデザインにも反映されています。春の御朱印を手にすることで、古くから続く花の文化や、その儚さを感じることができるでしょう。
夏は、境内に咲く蓮の花が涼やかな空気に包まれます。
7月から授与される「蓮」の御朱印は、雨露をまとった蓮の葉や花をモチーフにしています。光の角度によって水滴のように見える特別な加工が施されています。
仏教において蓮は、泥の中から清らかな花を咲かせることから、俗世に生きながらも清らかな心を保つことの大切さを教えています。長谷寺の蓮の御朱印は、この仏教的な教えを体現し、煩悩に揺れながらも清らかな心を目指す参拝者の想いを後押しするものです。
右上の「四萬六阡日」の印は、毎年8月10日が「四萬六阡日大功徳日(しまんろくせんにちだいくどくび)」とされ、この日に観音様をお参りすると4万6千日分参拝したのと同じ功徳があるといわれていることを意味しています。
また、夏は「青もみじ」や「風鈴祭り」など、涼を感じる行事が多く行われる季節です。
青もみじの鮮やかな緑や、境内を鮮やかに彩る風鈴が、御朱印のデザインに取り入れられることがあります。こうした日本の夏の風情を御朱印から感じることがができます。
夏の夜には「夜間特別拝観」も開催されることがあり、昼間とは異なる幻想的な雰囲気の中で参拝することができます。ライトアップされた境内とともに、夜に映える御朱印を手にするのも、特別な体験となるでしょう。
秋は、境内が紅葉に包まれ情緒あふれる風景が広がります。
この時期には、鮮やかな「紅葉」がデザインされた御朱印が人気です。 散りゆく紅葉を愛でる和み地蔵の姿が描かれたものがあります。
日本の文化において秋は「無常」を感じる季節です。紅葉はその象徴であり、移り変わる時間の流れや、人生の儚さを思い起こさせます。紅葉の御朱印には、そうした無常観とともに、今を大切に生きることの大切さが込められています。
紅葉の見頃には、多くの観光客も訪れ境内がたいへんにぎわいます。特に夕暮れ時には、赤や黄色に染まる木々とともに、幻想的な風景が広がります。この美しい景色とともに御朱印を手にすれば、秋の長谷寺の魅力をより深く味わうことができると思います。
秋の長谷寺は、菊やススキなどでも美しく彩られます。特に菊は日本の伝統文化において格別の意味を持ち高く尊ばれている花のひとつです。菊の御紋として国章や旭日大綬章のような勲章の意匠にも用いられるなど、日本の精神性や格式を象徴する花です。秋の特別御朱印には菊をあしらったものもあり、この時季ならではの風情を感じさせます。季節ごとの花の変化を楽しみながら、秋の長谷寺を訪れることは趣深い体験となることでしょう。
冬は、新しい年を迎える節目の季節です。
この時期には、松の不変の強さ、竹のしなやかさ、梅の耐寒性を象徴し、古来より吉祥のシンボルとされている「松竹梅」の御朱印が授与されます。松竹梅の御朱印は、幸福や繁栄、健康を願う意味が込められ、新たな一年の始まりに、力強く生きるための祈りを込めて授かる人も多いことでしょう。
冬の長谷寺では、静寂の中に凛とした美しさが際立ちます。雪景色に包まれた境内や、年末年始の厳かな雰囲気が、冬の御朱印に反映されることもあります。寒さの中で心を清め、新たな一年に向けた願いを込めるには、最適な御朱印です。
また、長谷寺では「除夜の鐘」や「初詣」といった行事も行われます。特に年末年始にかけては、多くの参拝者が訪れ新たな年の幸せを願います。御朱印とともに、長谷寺の静かな冬の雰囲気を楽しむのも、一年の締めくくりや始まりとしてふさわしい体験となるでしょう。
長谷寺は、一年を通して草花が絶えることのない「花の寺」として知られ、たくさんの観光客も訪れる鎌倉の人気スポットです。季節限定で授与される御朱印は、四季折々の自然と仏教の教えを融合させた深い意味を持つもので、手にすることで長谷寺とのつながりをより深く感じることができるでしょう。特別御朱印は数量限定の場合もありますので、拝受を希望される場合は事前に公式サイトで最新情報を確認することをおすすめします。
御朱印を通じて四季の移ろいを感じながら仏教の教えに触れる。長谷寺を訪れる際には、ぜひ季節ごとの御朱印をいただいて、その背景にある物語に思いを馳せてみてください。
ライター:小林光
幼い頃から寺社巡りが好きで、寺社を参拝したときにいただく御朱印は日本の歴史や文化そして人々の想いが詰まった大切な宝物だと思っています。各地の歴史や文化に触れることをライフワークにしています。
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