
- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
兵庫県淡路市にある「伊勢久留麻神社」は、淡路国三ノ宮として古くから信仰をあつめる神社で、淡路島で格式が高い神社のひとつです。近くの松帆神社でいただける伝統的でシンプルなデザインの御朱印は、その長い歴史と高い格式を物語ります。
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兵庫県淡路島の北東部の淡路市にある「伊勢久留麻神社(いせくるまじんじゃ)」は、少なくとも1400年以上の歴史があると考えられていて、淡路島で格式が高い神社のひとつです。
正確な創建年は不明ですが、敏達天皇(びだつてんのう、在位572年〜585年)の時代に、伊勢国庵芸郡(いせのくにあんきぐん、現在の三重県鈴鹿市)にある久留真神社(くるまじんじゃ)から相殿神(あいどのしん、神社の社殿に主祭神とともに祀られている神)として祀られていた漢織姫命(アヤハトリヒメノミコト)を勧請したと伝わっています。漢織姫命が合祀される前からこの地で祀られていた神社があったはずなので、少なくとも1400年以上前に創建されたと考えられる歴史があります。
伊勢久留麻神社の御祭神は大日孁貴尊(オオヒルメノムチノミコト)で、伊勢神宮に祀られている天照大御神(アマテラスオオミカミ)の別称です。「日」という字は太陽神を表し、「貴」は貴い(とうとい)という意味があります。八百万というほどたくさんいる日本の神々のなかでも、「貴」という字を持つ神は大国主神(オオクニヌシノカミ)の別名である大貴己命(オオナムチノミコト)などほんの一握りだけなので、特別な神様であることがわかります。
※伊勢神宮に関しては、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
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久留真神社から勧請された漢織姫命は、伊勢久留麻神社でも相殿神として祀られています。久留真神社の社伝によると、漢織姫命は雄略天皇(ゆうりゃくてんのう、在位456年〜479年)の時代に呉(ご、現在の中国)からやって来て、伊勢国に紡績や衣縫の技術を伝えた漢織姫命の一族の功績を讃え、久留真神社に相殿として合祀したとされています。
淡路島に伊勢国から紡績技術が伝わった際に、漢織姫命が紡績・衣縫の神として分祀されました。伊勢国の久留真神社から御祭神をお迎えしたことから、「伊勢久留麻神社」という社名がつけられたと考えられています。
幹線道路沿いに参道の入り口があり、真っ白な鳥居が建っています。鳥居の先は海までまっすぐに参道が伸びていて、伊勢国から淡路島へ紡績技術が伝わったときにこの地に上陸したという歴史を感じました。古代は海岸線が今とは違い、神社のすぐそばまで海だったといわれています。
伊勢久留麻神社では、朱印と墨書きのみのシンプルで伝統的なデザインの御朱印がいただけます。
中央には大きく「淡路三ノ宮式内社伊勢久留麻神社」の印がおされ、墨書きは右側に「奉拝」、左側に参拝した日付が書かれています。現在は御朱印のデザインがリニューアルされ、中央の印の上下に社紋の「十六菊紋」と「左三つ巴紋」印がおされるようになりました。
印にある「淡路三ノ宮(あわじさんのみや)」とは、平安時代初期の延長5年(927年)にまとめられた全国の神社一覧「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」に記載されている順番を表しています。
淡路国に記載されている神社13社のうち、大社が2社、小社が11社という構成で、大社は淡路国一之宮である「伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)」と淡路国二之宮である「大和大國魂神社(やまとおおくにたまじんじゃ)」の2社です。伊勢久留麻神社は小社11座の一番最初に記載されていることから、一之宮、二之宮に次いで格式の高い三之宮であるとされています。
「式内社(しきないしゃ)」は延喜式神名帳に記載されている神社の呼称です。式内社は全国に3132座あり、延喜式神名帳に記載があることが社格の一種として神社の格式の高さを表しています。
※淡路国一之宮である伊弉諾神宮について、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】兵庫県淡路島「伊弉諾神宮」の「国産み神話」ゆかりの御神印
伊勢久留麻神社には神職が常駐していないため、御朱印をいただくためには1kmほど離れた松帆神社(まつほじんじゃ)の社務所へ行く必要があります。松帆神社でも所蔵する名刀「菊一文字」の鍔がデザインされた御朱印や、社殿前に祀られている龍の子供「贔屓(ひいき)」の像をモチーフにした御朱印をいただくことができるので、ぜひあわせて参拝してください。
※松帆神社について、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】兵庫県「松帆神社」の楠木正成ゆかりの名刀・菊一文字の御朱印
松帆神社が所蔵する名刀「菊一文字」は鎌倉時代から南北朝時代にかけて活躍した武将・楠木正成(くすのきまさしげ)の遺品ではないかと考えられています。伊勢久留麻神社にも楠木正成が参拝したときに馬をつないだという伝説がのこる「駒留松」があります。松の前に「史蹟 第三代駒留松」とあるので当時の松とは違うようですが、松の周りはしっかりと囲われていて、神社に伝わる話として大切に受け継がれているのがわかります。
※楠木正成を祀る湊川神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】兵庫県「湊川神社」の楠木正成の忠義が表現された御朱印
伊勢久留麻神社は、伊勢国から紡績・衣縫の技術が淡路島に伝わった際にこの地に上陸し、伊勢の久留真神社から漢織姫命が勧請され、紡績・衣縫の神として祀られた、1400年以上の歴史があると考えられる古社です。淡路国三之宮として信仰される由緒ある神社なので、御朱印も伝統的でシンプルなデザインです。淡路島を訪れた際はぜひ参拝して、近くの松帆神社で御朱印もいただいてください。
ライター:kanakana
神社仏閣・御朱印ブロガー。徳島県を中心に四国や淡路島で神社仏閣巡りを楽しむ御朱印ガールで、年間300体以上の御朱印を拝受しています。御朱印を通じて神社仏閣の魅力をご紹介します。
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徳島県板野町にある「金泉寺」は、四国八十八ヶ所霊場の3番札所として知られていますが、阿波西国三十三観音霊場の23番札所、阿波北嶺薬師霊場の9番札所と、複数の霊場巡礼の札所で、それぞれ異なるデザインの御朱印を拝受できます。
オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」の表紙のひとつである讃岐のり染「竹雀」の図案は、厄除けと富や繁栄、生命力と成長を意味するたいへん縁起の良いもので、ベースの紫色は仏教で高貴な色とされ、魔除けの意味もあります。
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