- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
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埼玉県さいたま市緑区にある「氷川女體神社」は、「武蔵国一宮」として地域の信仰において重要な役割を果たしてきた神社です。御祭神の女神・奇稲田姫尊と見沼に住むとされる竜神の強大な御神徳が込められた御朱印が授与されています。
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埼玉県さいたま市緑区、江戸時代に干拓された広大な「見沼(みぬま)」を一望できる大地の突端「三室(みむろ)」にある「氷川女體神社(ひかわにょたいじんじゃ)」は、武蔵国(むさしのくに、現在の東京都、埼玉県、神奈川県の大部分)の一宮として広く信仰をあつめる神社です。
創建は、古墳時代の第10代・崇神天皇(すじんてんのう)の頃と伝わっています。
中世以降は、特に武士の崇敬をあつめ、鎌倉幕府第3代執権・北条泰時(ほうじょうやすとき)が奉納した太刀、戦国時代に現在の神奈川県にある小田原城を本拠とした北条氏の朱印状、江戸幕府歴代将軍の朱印状などが社宝として現存しており、「武蔵野の正倉院(むさしののしょうそういん)」と呼ばれるほどです。
現在の社殿は、徳川幕府第4代将軍・徳川家綱(とくがわいえつな)が、当時の忍城(おしじょう、現在の埼玉県行田市)の城主・阿部忠秋(あべただあき)に命じて、寛文7年(1667年)に再建されたものです。
江戸時代末期に刊行された、絵入りの名所案内「江戸名所図会(えどめいしょずえ)」にも「三室村(みむろむら)元簸河神社(もとひかわのしんしゃ)」として紹介されています。
主祭神は稲田の神である奇稲田姫尊(くしいなだひめのみこと)です。安産・子孫繁栄にご利益があるとされる三穂津姫尊(みほつひめのみこと)、国造りの神として知られる大国主神(おおくにぬしのかみ、大己貴尊(おおなむちのみこと)とも)も配祀されています。
奇稲田姫尊は、日本神話においてヤマタノオロチから須佐之男命(すさのおのみこと)によって助けられ夫婦となった女神です。生まれた子どもが、配祀されている大己貴尊で、その妻が三穂津姫尊です。
主祭神が女神であり、その家族である神を配祀していることから、縁結び、恋愛成就、夫婦円満、安産、子孫繁栄などの強大なご利益を授かることができる神社として有名です。


氷川女體神社では、私が参拝した令和8年(2026年)5月には3種類の書置きタイプの御朱印が授与されていました。ただし、ひとり1種のみの授与に限定されていて、理由を神職さんにお聞きしたところ、過去に御朱印の転売があったそうで、このような対応になっているとのことでした。
私がいただいた御朱印は、右に「氷川女體神社」、左に「参拝日」の墨書き、中央上部に「武蔵一宮」、中央下部に「奉拝」の朱印と、竜神のスタンプがおされるデザインで、初穂料は500円でした。

「武蔵一宮」とは、氷川女體神社が武蔵国の一宮として、広く長く崇敬をあつめていることを表しています。
古代の日本では、全国が60余りの「国(くに)」にわけられ、その国を代表する神社が「一宮」とされていました。武蔵国の一宮は、氷川女體神社と現在の埼玉県さいたま市大宮区にある「氷川神社(ひかわじんじゃ)」の2社が定めれました。氷川女體神社には奇稲田姫尊が祀られ、氷川神社にはその夫である須佐之男命が祀られていることから、氷川女體神社と氷川神社は夫婦社として地域で重要な役割を果たしてきました。さらに、現在の埼玉県さいたま市見沼区にある「中山神社(なかやまじんじゃ、旧名:中氷川神社(なかひかわじんじゃ))」には息子である大己貴尊が祀られ、「簸王子社(ひおうじしゃ)」とも呼ばれ、関係が深い「氷川三社(ひかわさんしゃ)」として深く信仰されました。
氷川三社の立地はほぼ一直線上に並び、一説には古代の太陽信仰とも関係していると考えられていて、古くから「武蔵一宮詣」として3社を巡拝する文化も受け継がれています。
「竜神」は、氷川女體神社のすぐ近くにある「見沼」の主とされ、御祭神の守護神として崇められています。
氷川女體神社では、神輿を乗せた船が沼の最も深い所まで行き、竜神を祭祀する「御船祭(みふねまつり)」が古代から行われてきました。江戸時代に見沼が埋め立てられると、氷川女體神社の前に祭祀場を造営し、「磐船祭(いわふねまつり)」と名を変えて続けられました。現在も毎年5月4日に「祇園磐船竜神祭(ぎおんいわふねりゅうじんさい)」が行われ、伝統が受け継がれています。
氷川神社の境内にある神池も昔は見沼の一部であったと考えられていて、竜神が住むといわれ、信仰の対象になっています。

氷川女體神社の御朱印は、古墳時代から続く長い歴史と、武蔵一宮として地域で重要な役割を果たしてきた重み、稲田の神や竜神を崇敬し五穀豊穣を願う地域の人々の思いが込められているように感じました。
※氷川神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】埼玉県「氷川神社」の「武蔵一宮」の格式と「氷川信仰」の神話が凝縮された御朱印
氷川女體神社限定の授与品として話題になっているのが「巫女人形(みこにんぎょう)」です。
巫女は女神に仕える少女で、願いを神様に伝え願い事を叶えてくれる象徴として巫女人形が授与されています。他の人にはわからない、明るく目線があう場所に巫女人形を置き、願い事を一つ決め、巫女人形と目線が会うたびに「願い事を言い、願い事が叶ったら綺麗な着物を着せて大神様の元に連れていきます。」とお祈りし、そして願い事がかなったら、紙や布で作った衣装を着せて、神社に奉納するのが習わしだそうです。


氷川女體神社の御朱印3種のうち1種類は、巫女人形のスタンプがおされるデザインでしたので、巫女人形に願い事をする人は、巫女人形の御朱印もセットで拝受するのもおすすめです。
氷川女體神社は、竜神が住む見沼を見守りながら、武蔵国一宮として武士をはじめ地域の人々の信仰を一心にあつめてきた古社です。御朱印には女神と竜神の強力な御加護が込められているように感じました。石段を登り境内に足を一歩踏み入れると江戸時代と変わらぬ光景が広がり、現代の喧騒から切り離され厳かで静謐な空気を感じることができます。心静かに参拝・御朱印拝受すれば、心をリセットして決意を新たにできることでしょう。
※全国の一の宮に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】全国の有名な「一の宮」でいただける御朱印情報まとめ
ライター:民蔵
埼玉県在住、歴史関係が好きで古銭の収集や神社仏閣・城郭・博物館などの見学をライフワークにしています。寺社を見学するついでにと思って御朱印をいただき始めましたが、御朱印に記載された内容の意味がわかってくるともっと知りたくなりました。御朱印に込められた思いを、現地の空気感も含めてご紹介できればと思っています。
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