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【御朱印情報】高知県「竹林寺」の智慧の仏「文殊菩薩」とご縁を結ぶ御朱印

高知県高知市にある「竹林寺」は、四国八十八ヶ所霊場31番札所として知られる高知県屈指の参拝者数を誇る寺院です。智慧の仏である御本尊「文殊菩薩」とご縁を結ぶことができる御朱印のほか、その年や季節に応じて限定デザインの御朱印が授与されています。

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たくさんの重要文化財を所蔵する名刹「竹林寺」

高知県高知市の東部、中心市街地を見渡すことができる五台山(ごだいさん)にある「竹林寺(ちくりんじ)」は、四国八十八ヶ所霊場31番札所として知られる真言宗智山派の寺院です。

 

奈良時代の神亀元年(724年)に、当時の第45代・聖武天皇(しょうむてんのう)が唐の五台山で文殊菩薩に拝する夢を見て、僧・行基(ぎょうき)に五台山に似た山を捜すように命じたところ、この地が霊地であると感得し栴檀の木に文殊菩薩像を刻み、山上に堂宇を建立して安置して開創したと伝わっています。その後、平安時代初期の大同年間(806~810年)に、のちに真言宗を開創する弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)が滞在、瑜伽行法を修法し、荒廃した堂塔を修復したといわれています。

 

古くから霊験あらたかな修行の地として信仰され、平安時代以降は土佐國(とさのくに、現在の高知県)における仏教文化の中心的寺院として発展し、歴代の領主や武将の庇護を受けて寺勢を保ってきました。中世には学問や修行の場としても重視され、多くの僧侶が集い、地域社会に大きな影響を与えました。
明治時代の廃仏毀釈や台風など、戦乱や災害による衰退を経験しながらも、その都度再興され、長い歴史を今日まで伝えています。

 

境内には、江戸時代前期の建立で国の重要文化財に指定されている本堂をはじめ、山門、五重塔、書院などが整然と配置され、歴史ある伽藍の雰囲気を現代にも伝えています。また、鎌倉時代末期から室町時代初期にかけての臨済宗の禅僧で作庭家・漢詩人・歌人としても活躍した夢窓疎石(むそうそせき)の作と伝わる庭園は、自然の地形を巧みに取り入れた池泉観賞式庭園で、国の名勝に指定されています。
新緑や紅葉の季節の境内の景観が特に美しく、多くの参拝者や観光客を惹きつけています。

 

竹林寺は、高知市中心市街地に近い立地にありながら、豊かな自然に囲まれた静寂の空間を保っています。四国八十八ヶ所霊場の札所としてたくさんのお遍路さんを迎えると同時に、高知の歴史と文化を現代に伝える存在として、信仰と景観の両面から高い価値を持つ寺院です。

竹林寺_本堂
柿葺(こけらぶき)の屋根が特徴の本堂は荘厳な佇まいで、御本尊・文殊菩薩を祀ることから「文殊堂(もんじゅどう)」とも呼ばれています。
竹林寺_庭園
国の重要文化財に指定されている書院から、木々や苔の緑と複雑な石組が美しい庭園を観賞ることができます。
竹林寺_参道石段
歴史情緒あふれる境内には日々お遍路さんが参拝に訪れています。

 

 

智慧の仏である御本尊「文殊菩薩」とご縁を結ぶ御朱印

竹林寺では、境内東側下段にある納経所で、複数種類の御朱印が授与されています。

 

基本の御朱印は、「四国第三十一番」「文殊菩薩のマンの梵字」「竹林密寺」の朱印に、「奉納」「文殊菩薩のマンの梵字と文殊大士」「五台山」の墨書きが書き入れられるデザインで、持参した御朱印帳に直書きしていただき、志納料は500円でした。
四国八十八ヶ所霊場巡礼のような特定の寺院を巡拝するときに、参拝した証として御朱印を拝受することを、参拝時にお経を納めることから「納経(のうきょう)」と呼び、御朱印を拝受する場所は「納経所」と表記され、霊場巡礼専用の御朱印帳は「納経帳(のうきょうちょう)」と名付けられていて、この御朱印が四国八十八ヶ所霊場31番札所の納経にあたります。
※四国八十八ヶ所霊場1番札所の霊山寺に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】四国八十八ヶ所霊場1番札所「霊山寺」のお遍路スタートの御朱印

 

竹林寺_御朱印
シャープな書体ではらいやはねに勢いを感じる竹林寺の基本の御朱印です。

 

「文殊大士」とは、文殊菩薩が座禅を組み修行僧の姿で表される際の呼び名です。
竹林寺の御本尊は文殊菩薩で、「三人寄れば文殊の智恵」のことわざでも知られる智慧を司る仏とされ、学業成就を願う学生の参拝が多いことでも有名です。竹林寺の文殊菩薩は、京都・切戸(きれと)の文殊、奈良・安倍(あべ)の文殊とともに、「日本三文殊」のひとつにも数えられる名だたる仏さまでもあります。
※安倍文殊院に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】奈良県「安倍文殊院」の「日本三文殊」の文殊菩薩と陰陽師・安倍晴明ゆかりの御朱印

 

竹林寺の本堂(文殊堂)に祀られている文殊菩薩像は、内陣の厨子の中に安置されていて、50年に1度の御開帳の秘仏で、直近では令和5年(2023年)に竹林寺開創1300年を記念して特別御開帳されました。
クスの一木造、彫眼の彩色像で、小像でありながら頭部が大きく、太づくりの体躯、厚みのある膝組みの姿で、古式の獅子の上に蓮華座をのせ、その上に結跏趺坐(けつかふざ)する形態です。善財童子(ぜんざいどうじ)、優填王(うでんおう)、仏陀波利三蔵(ぶっだはりさんぞう)、最勝老人(さいしょうのうじん)の侍者像4躯とともに行基の作と伝わっていて、現存する文殊五尊像の中で最古の作例としてたいへん貴重なものです。
四国八十八ヶ所霊場の札所で納経した際には、上の写真にも写っている御本尊の「御影(おみえ、おすがた)」も拝受することができ、御朱印とあわせて文殊菩薩と強いご縁をいただけた気持ちになりました。

 

私が今回いただいた御朱印は、株式会社四国遍路が制作・販売しているオーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。
本紙は、高知県で伝統的に受け継がれている「土佐和紙」の中でも、現地で栽培・収穫された楮(こうぞ)という植物原料を使い、伝統的な製法で職人さんが1枚1枚手漉きした「土佐手漉和紙」です。納経所の係の人が丁寧に書き入れてくださった墨書きは、はらいやはね、横線に絶妙なかすれが出ていて勢いを感じる仕上がりで、墨の染み込みがよく独特の凹凸感がある楮紙だからこそできる表現になっていると思います。納経所の係の人が「朱印の朱の色が他の一般的な御朱印帳に比べてとても映えているように見えます」とおっしゃっていて、あたたかみのあるきなり色の楮紙ならではの特徴が朱印を鮮やかに見せてくれる効果も実感しました。
高知県で作られた特別な和紙に、高知県を代表する寺院の御朱印をいただき、いつにも増して御朱印に特別感が感じられ、参拝の思い出とともに大切にしていきたい気持ちを強く持ちました。
※千年帳の本紙に関しては、以下リンクで詳しく紹介されていますので、ご参照ください。

 

千年帳とは:本紙

 

 

その年や季節に応じて授与される限定デザインの御朱印

竹林寺では、基本の御朱印のほかに、その年や季節にあわせた限定御朱印も授与されています。
私が参拝した令和7年(2025年)11月には、令和7年限定の御朱印と、秋季限定の御朱印が授与されていたので、拝受しました。

 

令和7年限定の御朱印は、竹林寺境内の様子が描かれた台紙に、「日に新た 日々に新た」の墨書きが書き入れられるデザインで、志納料は800円でした。

竹林寺_御朱印_令和7年限定
竹林寺のほのぼのとした境内の様子が伝わるイラストにありがたいお言葉が記された令和7年限定の御朱印です。

 

「日に新た 日々に新た」という言葉は、古代中国の湯王(とうおう)が毎朝用いる洗面台に「日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり」と刻んで、なまけたりおこたったりしないように自らを戒めていたということに由来するそうです。令和7年は巳年で、蛇が脱皮を重ねて成長していくように、昨日より今日、今日より明日をさらに新しくよりよくしていくように心がけることで、実りの多い人生がやってくるという想いが込められています。

 

秋季限定の御朱印は、境内の紅葉の様子が描かれた台紙に、「秋麗満山(しゅうれいまんざん)」の墨書きが書き入れられるデザインで、志納料は800円でした。

竹林寺_御朱印_秋季限定
真っ赤な紅葉に染まる参道と五重塔・本堂が描かれた鮮やかなデザインの秋季限定御朱印です。

 

竹林寺は紅葉の名所としても知られていて、毎年11月中旬から12月上旬にかけて、境内が紅葉で鮮やかに染まり、数々の歴史的建造物と紅葉のコンビネーションを楽しむことができます。墨書きの「秋麗満山」は、空が晴れわたり穏やかで心地よい秋の日和に、紅葉で境内が満たされていることが表されていて、この御朱印から竹林寺ならではの景観を想起することができます。
※竹林寺の紅葉の様子は、四国遍路情報サイト「四国遍路」の以下リンクの記事でも詳細に紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【31番札所竹林寺】紅葉の名所の魅力・見どころ・見頃を徹底紹介

 

竹林寺では、年や季節にあわせて限定の御朱印が授与されていますので、参拝の際にはどのような御朱印が授与されているかチェックして、一期一会の御朱印をぜひ拝受してみてください。

竹林寺_紅葉_五重塔
昭和55年(1980年)に伝統的な工法で復興再建された高知県内唯一の五重塔と紅葉のコントラストは、竹林寺の秋季のハイライトです。

 

 

 

 

竹林寺は、豊かな自然環境の長く深い信仰の歴史を現代に受け継ぐ、高知県を代表する寺院です。伝統的な建築物が立ち並び、四季折々で美しい姿を見せてくれる境内をじっくりと散策し、智慧の仏である御本尊・文殊菩薩とご縁を結ぶことができる御朱印や、その年や季節に応じて授与されている特別感のある限定御朱印をぜひ拝受してみてください。

 

※近隣にある高知県護国神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】高知県「高知県護国神社」の明治維新由来の「菊花紋」の朱印がおされる御朱印

 

※竹林寺に関して、四国遍路情報サイト「四国遍路」の以下リンクの記事でも詳細に紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【31番札所竹林寺】「よさこい節」の舞台で文殊の知恵は授かれたのだろうか

 

【31番札所竹林寺】杮葺の屋根が美しい本堂と本式塔建築で再建された五重塔

 

※高知県高知市で御朱印が人気の寺社が、以下リンクの記事でまとめて紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】高知県高知市で御朱印が人気の神社・寺院7選

 

 

 

 

ライター:千年帳編集部
オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」の商品詳細情報や魅力、こだわりなどを発信しています。千年帳を携えて寺社を参拝し、実際に拝受した御朱印の情報など、御朱印巡り好きの人のためのお役立ち情報もお届けします。

 

 

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