四国の職人が心に響く手仕事で仕上げる
オーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」

「千年帳」オンラインショップ
facebook twitter instagram TicTok YouTube

【御朱印情報】福井県「福井神社」の幕末四賢候のひとり「松平慶永」の志と「恐竜」の物語が詰まった御朱印

福井県福井市にある「福井神社」は、モダンなコンクリート造りが特徴の神社です。幕末の福井藩の発展に貢献した幕末四四賢候のひとり「松平慶永」の志と福井の名物にもなっている「恐竜」の物語が詰まった御朱印のほか、季節や祭事、地域の特産品などいろいろなイラストが描かれる御朱印が授与されています。

スポンサーリンク



 

 

モダンなコンクリート造りが特徴の「福井神社」

福井県福井市、JR福井駅から徒歩10分ほどの福井市中心市街地、福井城跡に建つ福井県庁のほど近くにある「福井神社(ふくいじんじゃ)」は、昭和18年(1943年)に創建された比較的新しい神社です。

 

福井神社の特徴は、鳥居から本殿まで全てが、モダニズム建築家として大きな功績をのこした五十嵐直雄(いがらしただお)の設計によるコンクリート建築の珍しい造りであることです。
福井神社の創建時は一般的な総檜造りの社殿でしたが、創建後間も無くの昭和20年(1945年)に福井空襲に巻き込まれてしまい社殿が焼失してしまいます。さらに再建途中の昭和23年(1948年)に福井地震による最大震度6の被害に遭い、再建が完了したのが昭和32年(1957年)と10年以上の年月がかかってしまいました。
再建する際、五十嵐直雄は鉄やガラス、コンクリートを用いて機能美を追求したモダニズム建築という合理的な建築様式を採用しましたが、これは度重なる悲劇を教訓に災害に耐えうる神社を目指したことと、福井市の復興のシンボルとしての意図があったそうです。
福井神社の拝殿および二の大鳥居は人が最も美しいと感じる黄金比である縦5:横8の比率で建てられていて、社務所側から二の大鳥居を見ると、鳥居の間の空間にちょうど拝殿がすっぽりと入っているように見えます。建築物をコンクリートや直線で建築するモダニズム建築の手法が斬新であることのみならず、神社全体がより美しく感じるように緻密に設計されているのです。
福井神社の特徴的な建造物は、近代建築の保護を目的とする国際学術組織の日本支部である「DOCOMOMO Japan」のモダン・ムーブメントの建築に令和4年(2022年)に選定されました。

福井神社_境内
コンクリート造りの珍しさだけではなく、境内全体のバランスにぜひ着目してみてください。

 

 

「松平慶永」の志と「恐竜」の物語が詰まった御朱印

福井神社では、一の鳥居を通った先の駐車場すぐの所にある社務所で、9時から17時が受付時間で、複数種類の御朱印が授与されています。私が今回参拝した際には、社務所は無人でしたが置いてあったベルを鳴らすと担当者さんがすぐに出てきてくださり、御朱印をいただきたい旨を伝えると快く対応していただけました。

 

今回私がいただいた御朱印は、この御朱印を目当てに日本全国から参拝者が訪れるというほど人気になっている「福井恐竜シリーズ」の御朱印で、見開きサイズで初穂料は800円でした。
右側のページの上には「奉拝」、中央に「福井神社」、左下に「参拝日」の墨書き、中央に「神社印」、その右上には「旧別格官幣社」、左上には「三つ葉葵」が朱印がおされ、左側のページには「福井県特産 フクイラプトル」のイラストが描かれるデザインです。

福井神社_御朱印_フクイラプトル
「フクイラプトル」が大迫力で疾走する様子が印象的な福井神社の福井恐竜シリーズ御朱印です。

 

旧別格官幣社とは、明治時代から昭和時代の戦前までの近代社格制度において、国家に特別の功績がある人物を祀る神社に与えられた格付けのことで、福井神社が越前福井藩16代藩主・松平慶永(まつだいらよしなが、松平春嶽(しゅんがく)の名でも知られる)を御祭神として祀るために創建され、日本全国で最後の別格官幣社であることを示しています。また、三つ葉葵は徳川家の家紋ですが、松平家は徳川家と非常に深い縁があったため、同じ家紋を使うことが許されていました。
御祭神である松平慶永は、11歳で松平家の養子になりその後の幕末期に越前福井藩16代藩主になった人物で、非常に優れた名君とされています。破綻しかけていた藩の財政を立て直し、身分に関係なく優れた人を積極的に家臣に抜擢しました。また、藩校(はんこう、各藩が藩士の子供を教育するための学校)の創設や、儒学者・横井小楠(よこいしょうなん)を政治顧問として招き、のちの新政府のモデルとなった政策を取り入れ教育・産業を近代化させていきました。それらの功績から、伊達宗城(だてむねなり)、山内豊信(やまうちとよしげ、山内容堂(やまうちようどう)の名でも知られる)、島津斉彬(しまづなりあきら)と並び、四賢候のひとりにもあげられています。

 

御朱印に描かれているフクイラプトルは、今から1億4000年前の白亜紀の日本に生息していたとされる大きなかぎ爪が特徴の全長4.2mの肉食恐竜です。福井県で発見されたことからその名がつけられ、日本で初めて全身骨格が復元された恐竜でもあり、日本における恐竜研究においてとても重要な恐竜です。
日本で発見された恐竜化石のうち約8割が福井県で見つかっていて、世界三大恐竜博物館の一つに数えられる福井県立恐竜博物館もあるなど、福井県は恐竜王国として有名で、多くの恐竜ファンが福井県を訪れています。

 

福井神社のフクイラプトルが描かれた御朱印は、現在の福井県の基礎を築いた松平慶永の功績と、地域の貴重な歴史的資源である恐竜にまつわる物語が表されたものであるといえるでしょう。
参拝の証としてはもちろん、福井県を訪れた記念として拝受するのにもおすすめの御朱印です。

 

福井神社では、福井恐竜シリーズの御朱印以外にも、季節や祭事、地域の特産品などいろいろなイラストが描かれる御朱印が授与されていますので、参拝の際にはどのような御朱印が授与されているかチェックして、お気に入りの1体を見つけてみてください。

 

 

この投稿をInstagramで見る

 

福井神社(@fukuizinja)がシェアした投稿

 

 

 

 

戦災・震災からの復興のシンボル「イチョウ」「社号標」

福井神社の境内には、福井市が戦災・震災を経て復興を果たしたシンボルともいえる大きな存在がふたつあります。

 

ひとつめは、一の鳥居をくぐってすぐ左手にある大きなイチョウの木です。
この木は福井空襲によって焼かれてしまい枯死したかのように思われる程の被害を受けました。しかしその後、奇跡的に新芽を出し元の姿を取り戻し、福井市の天然記念物に指定されました。

 

ふたつめは、大きなイチョウの木の横にある社号標です。
これは、福井神社創建当時からあるものですが、元々は今と違う参道に置かれていました。しかし、福井地震によって2mほど離れたお堀の中に倒落・埋没してしまいその後行方不明になっていました。ところが30年以上たったある日、内濠の浚渫(しゅんせつ、堀の底に溜まった土やヘドロを掘り起こして掃除する作業)を行っていた際にそのままの姿で発見されます。無事に引き揚げられ、福井神社創建40年式年祭を機に現在の場所に設置されたそうです。

福井神社_イチョウ_社号標
福井神社のイチョウの木と社号標は、戦災・震災があった福井市の復興のシンボルになりました。

 

昭和時代に戦災や震災で壊滅的な被害を受けながら、市民が不屈の精神で立ち上がり復興を果たした福井市では、市民憲章が「不死鳥のねがい」と名付けられたり、市のロゴや通り名に「不死鳥」の意匠が使われるなどしています。
福井神社も大きな被害を受けながら、市民とともに歩み復興を果たした歴史があり、現代においても福井市民の心の拠り所・復興のシンボルとして親しまれています。

 

 

松平慶永の忠臣を祀る「恒道神社」

福井神社の境内には、御祭神である松平慶永の銅像が安置されていて、その近くには慶永に仕え幕末の福井藩の発展に貢献した「鈴木主税(すずきちから)」「中根雪江(なかねせっこう)」「橋本左内(はしもとさない)」が祀られている摂社の「恒道神社(こうどうじんじゃ)」があります。
「恒道」とは常に変わらない正しい道という意味であり、平安時代初期に編纂された歴史書「続日本記(しょくにほんぎ)」にある「忠を以って君に事うるは臣子の恒道也(誠実さをもって主君に仕えることは臣下が守るべき正しい道である)」から名前が付けられたそうで、福井藩に貢献した志士を顕彰しています。
福井神社には、幕末から昭和時代にかけての福井市の歴史が凝縮されていますので、ぜひじっくりと拝観してみてください。

福井神社_恒道神社
福井藩の幕末の歴史を紐解けば、福井神社での参拝がより特別なものになると思います。

 

 

福井神社は、緻密に設計されたスタイリッシュな社殿が特徴で、一般的な神社とは一線を画す近代的な造りに、初めて訪れる人はきっと驚かされるはずです。その姿は単に斬新ということだけでなく、戦争や大地震という大きな困難を乗り越えて生まれ変わった「不死鳥福井」の象徴でもあります。幕末に福井藩を発展させた松平慶永の志や、太古の昔の恐竜の物語が詰まった御朱印を拝受して、福井が歩んできた歴史を体感してみてください。

 

 

 

 

ライター:Apis.8
週末になると御朱印帳を携えて旅に出る旅好きライター。御朱印の美しい墨書きや印のデザインに魅了され、気づけば全国の寺社を巡るのが習慣になりました。読者さんが「今度の休みに行ってみよう」と思えるような、旅のワクワクが伝わる記事を書きたいと思っています。

 

 

スポンサーリンク



都道府県別御朱印情報を探す

御朱印情報マップ

関連記事

千年帳バナー 千年帳バナー