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【御朱印情報】大阪府「難波神社」の「菖蒲」の印が印象的な御朱印

大阪府大阪市中央区にある「難波神社」は、1600年以上の長い歴史があると伝わり、「あやめ祭」や「氷室祭」などの神事が有名です。神社にゆかりが深い「菖蒲」の印が印象的な御朱印をいただくことができます。

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摂津国の総社「難波神社」

大阪府大阪市中央区にある「難波神社(なんばじんじゃ)」は、1600年以上の歴史があるといわれる古社です。
5世紀前半の406年、反正天皇(はんぜいてんのう)の時代に創建された伝わり、当初は現在の場所ではなく大阪府松原市に鎮座していたと伝わっています。大和王権が河内国(かわちのくに、現在の大阪府南部エリア)に初めて置いた宮である「丹比柴籬宮(たじしばがきのみや)」を開いたときに、反正天皇の父である仁徳天皇(にんとくてんのう)を御祭神とし、宮の中に祀ったとされています。
平安時代の天慶6年(943年)に朱雀天皇(すざくてんのう)の勅命によって丹比柴籬宮から大阪市の上本町へ遷座し、戦国時代の慶長2年(1597年)に大阪城築城のために、豊臣秀吉の命により現在地に遷座しています。

 

遷座当時の難波神社は敷地が6万坪もある広大な神社で、住吉大社の2倍ほどの大きさがあったといわれていますが、江戸時代になるとほとんどが没収されてしまったそうです。明治時代には府社(ふしゃ)となり、摂津国の総社(そうじゃ、特定の地域内の神社の祭神を集めて祀った神社)として古くから信仰されています。

難波神社_社殿
難波神社の社殿は第二次世界大戦の空襲によって焼失し、昭和49年(1974年)に再建されました。

 

 

「菖蒲」の印が印象的な御朱印

難波神社では、神社にゆかりが深い「菖蒲」の印が入った御朱印をいただくことができます。
神紋の「抱き菖蒲」と「難波神社」の印と、「奉拝」、「難波神社」、参拝した日付が墨書きされる伝統的なデザインです。社殿の隣に大きな社務所があり、神職さんがたくさんいらっしゃるので、御朱印を担当される神職さんによって文字の印象が異なるのも特徴です。

難波神社_御朱印
難波神社の御朱印は菖蒲の印が印象的で、伝統的なデザインのアクセントになっています。

 

難波神社は、神前に菖蒲をお供えする「菖蒲神事(しょうぶしんじ)」、通称「あやめ祭」が有名です。巫女による「あやめ刈り」という菖蒲を刈り取る所作が特徴的な神楽が奉納され、一般の参拝者も自由に見学ができます。
この神事は難波神社が上本町から現在地に遷座したとき、ひとりの老女が堀江に咲く花菖蒲を旧暦の5月5日に毎年奉納したという故事が由来となっています。堀江は難波神社から1kmほど南西の場所にあり、現在は若者が集まるおしゃれな街ですが江戸時代には木津川や長堀川に囲まれた湿地帯で、花菖蒲などが咲く自然豊かな場所でした。
神事に使われる菖蒲は神社の境内で育てられているため、神事の時期には社殿前に白や青、紫の涼しげな花が咲き誇ります。

難波神社_菖蒲
神事に使われる菖蒲の花は境内で育てられ、「あやめ祭」の時期には美しい花も楽しめます。

 

難波神社の御朱印は基本的には直書きしていただけますが、お正月や祭礼時など、繁忙期は書き置きとなる場合があります。その場合、菖蒲の印ではなくお正月には干支の絵馬だったり、夏祭り時期にはお神輿だったりと別の意匠となることもあるようです。

 

また、通常の御朱印のほかに見開きサイズの書き置きで「氷室祭渡御絵巻」の御朱印もいただけます。
氷室祭は難波神社で毎年7月20日に宵宮、21日に本宮が行われる夏祭りです。神様に氷をお供えする神事で、仁徳天皇の兄が大和のつげ(現在の奈良県都祁村)で狩りの途中に野原で氷室(ひむろ、天然の氷を貯蔵する場所)を見つけて氷を献上したところ天皇が大変喜ばれたため、以降この氷室の技術を広めたという故事に因んでいます。
難波神社の氷室祭りでは製氷会社から氷が奉納され、夕方に参拝者にかちわり氷として無料で振る舞われ、この氷を食べると夏負けしないといわれています。

 

 

 

 

楠の御神木と複数の摂社末社

現在の難波神社の境内は、大阪の主要な幹線道路である「御堂筋」沿いにあるためややコンパクトですが、歴史ある神社なのでさまざまな見どころがあります。

 

境内でひときわ目立つ樹齢400年以上になる楠の御神木は、幹回り3.2m、樹高12mもある大木で、大阪市指定保存樹第一号です。こちらは現在地に遷座したときからある木で、大阪市内中心部では最古の楠といわれています。
空襲によって社殿が焼け落ちたときも無事だったため、力をわけていただこうとこの木に触れる参拝者が後を絶ちません。

難波神社_楠
コンパクトな境内いっぱいに枝を伸ばす楠の御神木から力を授かれると人気です。

 

境内にはさまざまな摂社末社もお祀りされています。
「金刀比羅神社(ことひらじんじゃ)」はもともとは堀江にあった御旅所に祀られていたもので、「こんぴらさん」で知られる香川県の金刀比羅宮から勧請されました。
「博労稲荷神社(ばくろういなりじんじゃ)」は商売繁盛の神として船馬の商人から信仰されていて、江戸時代には仁徳天皇を祀る神社としてではなく、境内に博労稲荷神社があることのほうが有名で「稲荷社」と呼ばれていたそうです。
「十四柱相殿神社(じゅうよんばしらあいどのじんじゃ)」はその名のとおり14柱の神々が祀られています。お宮は左・中・右と3つにわかれていて、左側には豊臣秀吉、菅原道真、楠木正成、徳川家康、中央には天照皇大神、豊受姫大神、応神天皇、右側には猿田彦大神、水波能女大神、春日四柱大神、迦具土大神が祀られ、総合運や諸願成就の御利益がいただけるとされています。

 

コンパクトな境内でそれほど時間がかからずに散策できますので、本殿参拝後には、楠の御神木や摂社末社もぜひお参りください。

 

 

難波神社は、1600年以上の歴史があるとされる古社で、「あやめ祭」や「氷室祭」などさまざまな神事で大阪市民に親しまれています。神社を象徴する菖蒲の印が入った伝統的なデザインの御朱印がいただけるので、大阪市内で御朱印集めをするときはぜひ参拝してみてくださいね。

 

 

 

 

ライター:kanakana
神社仏閣・御朱印ブロガー。徳島県を中心に四国や淡路島で神社仏閣巡りを楽しむ御朱印ガールで、年間300体以上の御朱印を拝受しています。御朱印を通じて神社仏閣の魅力をご紹介します。

 

 

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