- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
大阪府大阪市天王寺区にある「生國魂神社」は、大阪の歴史と共に歩んできた古社で、大阪三大夏祭りの一つ「生國魂祭」が開催されることでも有名です。「難波大社」と記される歴史の重みを感じる力強い御朱印のほか、季節や祭事に合わせた期間限定の御朱印が授与されています。
スポンサーリンク
大阪府大阪市天王寺区、大阪市中心市街地の南部の中心地である難波エリアの東側の谷町地域にある「生國魂神社(いくくにたまじんじゃ)」は、地元の人々から「いくたまさん」の愛称で親しまれている神社です。創建は神武天皇の東征時期まで遡り、日本列島そのものを神格化した生島大神(いくしまのおおかみ)と足島大神(たるしまのおおかみ)を主祭神として祀り、大阪最古の神社とされています。
かつては現在は大阪城がある地域に鎮座していましたが、戦国時代の天正11年(1583年)の豊臣秀吉(とよとみひでよし)による大坂城築替の際、現在の地へ遷座されました。国土の守護神として歴代の朝廷や武家から篤い崇敬を受け、現在も「難波大社(なにわのおおやしろ/なにわたいしゃ)」という尊称を持つ、大阪を代表する格式高い神社として知られています。
※同じ時期に遷座された坐摩神社、現在の大阪城に鎮座する大阪城豊國神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】大阪府「坐摩神社」の白鷺がデザインされた摂津国一宮の御朱印
【御朱印情報】大阪府「大阪城豊國神社」の豊臣秀吉ゆかりの出世開運の多種多様な御朱印
市街地にありながら、広い範囲から崇敬されてきた長い歴史を物語るような大規模な境内を有していて、境内社も複数あり、いろいろな御利益があるといわれていますが、特に縁結び、縁切り、良縁成熟、女性守護の御利益が有名です。


生國魂神社では、社殿近くにある社務所で、複数種類の御朱印が授与されています。
基本の御朱印は、中央に「難波大社生國魂神社」の朱印がおされ、「奉拝」「生國魂神社」「参拝日」の墨書きが入る伝統的でシンプルなデザインで、持参した御朱印帳に直書きしていただき、初穂料は500円でした。

生國魂神社の御朱印は非常にシンプルなデザインですが、一つひとつの文字や印には深い歴史的背景が刻まれています。
朱印にある「難波大社」の印は、生國魂神社が古くから大阪(難波)の地を代表する大社であった証です。平安時代に編纂された官社一覧「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」においては名神大社に列せられ、古い時代から日本屈指の社であったことがわかります。
7世紀に第36代・孝徳天皇(こうとくてんのう)が、現在の大阪市がある場所に難波宮(なにわのみや)を造営する際の記録に生國魂神社と考えられる社の記述があり、当時の都や天皇・朝廷ともつながり、地域で重要な役割を果たした長い歴史を有しています。
この御朱印は私が御朱印巡りで使っている特別な御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。千年帳の本紙は、楮(こうぞ)という伝統的な和紙原料を使って職人さんが一枚一枚手漉きした「土佐手漉和紙」です。
土佐手漉和紙の特に楮紙に書かれる墨書きは、毛筆ならではの墨のにじみやかすれが絶妙に表現され、とても味のある字に仕上がるように感じます。千年帳は本紙も製本手法も高い保存性が確保できるように作られているため、何年経過しても墨書きや朱印の美しさを参拝の思い出とともに留めておくことができます。参拝から長い時間を経過してから見返して楽しむのも千年帳の魅力のひとつだと思っています。
千年帳に書き入れられた生國魂神社の御朱印は、その長い歴史を体現するかのような、質実剛健で気品あふれる佇まいに仕上がっているように感じました。
生國魂神社では基本の御朱印のほかにも、期間限定の御朱印も授与されています。
毎年恒例となっているのが干支にちなんだデザインの御朱印で、私が参拝した令和7年(2025年)は干支の巳(蛇)のイラストが描かれた特別な朱印がおされるもので、初穂料は500円でした。

干支御朱印は、毎年1月の初詣の期間限定で授与されるのが通例なのですが、令和7年は通年で拝受可能になっているようでした。
そのほかにも限定の御朱印が授与されることがあるので、生國魂神社に参拝の際にはどのような御朱印が授与されているか、社務所でチェックしてみてください。
生國魂神社では、年間を通して様々な祭事が行われていますが、その中でももっとも有名で盛大なのが毎年7月11日・12日に執り行われる「生國魂祭(いくたままつり)」です。
天神祭(てんじんまつり、大阪天満宮)、住吉祭(すみよしまつり、住吉大社)と並び、大阪三大夏祭りの一つに数えられる生國魂祭は、三大夏祭りの中で最も早い時期に開催されることから「夏祭りの魁」と呼ばれ、祭りが始まると大阪の街は本格的な夏モードへと切り替わります。
生國魂祭の最大の見どころは、約500人もの奉仕者が行列をなす「陸渡御(りくとぎょ)」です。鳳凰の飾りが特徴のみこし「御鳳輦(ごほうれん)」を中心に、色鮮やかな衣装を纏った人の行列が谷町の街を練り歩く姿は、優雅さと力強さに満ちています。
また、境内で披露される「獅子舞」や、太鼓を激しく揺らしながら打ち鳴らす「枕太鼓」は、大阪らしい活気と熱気に溢れています。特に枕太鼓の力強い響きは、大地を揺るがし、土地に宿る生命力を呼び覚ますかのような迫力があり、見る者を圧倒すると名高いです。
生國魂祭など、大きな神事に合わせて限定御朱印が用意されることもありますので、祭事の際に生國魂神社を参拝した際にも、御朱印は要チェックです。神事の熱気をそのまま閉じ込めたような特別な御朱印を拝受すれば、日々の生活に活力を与えてくれることでしょう。
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
生國魂神社の広大な境内には、12の摂末社が鎮座しています。それぞれの社には異なる神様が祀られていて、特定の悩みや願い事がある参拝者にとって欠かせないスポットになっています。
特に豊臣秀吉の側室・淀殿(よどどの)ゆかりの神社として知られる「鴫野神社(しぎのじんじゃ)」は、女性から絶大な支持を集めています。心願成就や縁結びの御利益はもちろん、特に「悪縁切り」の力が強いとされ、新たな人生の門出のタイミングで参拝する人々が後を絶ちません。

他にも芸事上達と商売繁盛の神々を祀った浄瑠璃神社(じょうるりじんじゃ)、建築の神様を祀り家を建てる際や不動産業界の人からあつい信仰をあつめている家造祖神社(やつくりみおやじんじゃ)などが鎮座しています。
これらの摂末社を巡ることで、生國魂神社の多様な御神徳を体感することができます。生國魂神社を参拝し御朱印を拝受したあと、境内の杜を歩きながら、それぞれの神様に手を合わせる時間は、心の平穏を取り戻す貴重なひとときとなるでしょう。
生國魂神社は、大阪最古の神社とされる由緒正しき歴史を背景に、大阪の地を力強く守護し続けてきた神社です。基本の御朱印は伝統的なデザインで、長い歴史を体感し参拝した証として格別の価値を持つでしょう。大阪三大夏祭りの魁である生國魂祭の活気や、多様な御利益をいただくことができる摂末社など、訪れるたびに新たな発見がある神社だと思います。
ライター:洋介0522
旅行添乗員の経験があるWebライター兼ディレクター。20代の時に仕事で四国八十八ヶ所のツアーに3回添乗したことで御朱印に興味をもちました。現在はワーケーションしながら全国各地の神社を巡り、御朱印をいただくのを趣味の一つにしています。御朱印帳は現在6冊目で、お気に入りの御朱印帳は京都・建仁寺のものです。
スポンサーリンク
大分県中津市にある「雲八幡宮」は、神功皇后ゆかりの「雲の社」を受け継ぐ長い歴史がある古社です。神社名の由来にもなった神話にちなんだ「雲」が素敵にデザインされた御朱印が、参拝の証として評判になっています。
京都府京都市東山区にある「知恩院」は、浄土宗の宗祖「法然上人」が後半生を過ごした地に建てられた浄土宗総本山の寺院です。法然上人ゆかりのいろいろな仏様や御詠歌の御朱印のほか、行事などにあわせて多種多彩な限定御朱印も授与されています。
奈良県明日香村にある「飛鳥寺」は、飛鳥時代創建の長い歴史があり、日本の仏教の礎となった寺院として知られています。日本最古の仏像といわれる「飛鳥大仏」と記される御朱印のほか、飛鳥寺で仏教を学んだとされる聖徳太子とご縁を結ぶ御朱印などをいただくことができます。
山口県長門市にある長門湯本温泉「恩湯」は、山口県内の温泉の中で最も古い歴史があるといわれています。室町時代の開湯伝説ゆかりの大寧寺と住吉神社の御朱印をあわせていただくことができる御朱印紙が販売されています。