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【御朱印情報】大阪府「坐摩神社」の白鷺がデザインされた摂津国一宮の御朱印

大阪府大阪市にある「坐摩神社」は、1000年以上の歴史があるとされ、摂津国一宮として古くから信仰されている神社です。ゆかりのある白鷺がデザインされた御朱印や、境内社「陶器神社」の御朱印をいただくことができます。

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摂津国一宮として長い歴史を誇る「坐摩神社」

大阪府大阪市中央区にある「坐摩神社(いかすりじんじゃ)」の創建は、4世紀後半頃に神功皇后(じんぐうこうごう)が朝鮮半島に出兵した「三韓征伐(さんかんせいばつ)」から帰還したとき、淀川の河口に「坐摩神(イカスリノカミ)」を祀ったことが始まりといわれています。坐摩神とは、生井神(イクイノカミ)、福井神(サクイノカミ)、綱長井神(ツナガイノカミ)、波比祇神(ハキノカミ)、阿須波神(アスハノカミ)の5柱の総称で、神武天皇が宮中に祀ったことが起源だとされています。

 

「いかすり」という珍しい神社名の語源には諸説ありますが、居住地を守ることという意味の「居所知(いかしり)」が転じたものといわれています。

 

もともと坐摩神社があったのは現在地ではなく、「渡辺津(わたなべのつ)」や「窪津」「大江」などと呼ばれた場所で、現在の「八軒家」周辺と考えられています。渡辺津には酒呑童子の鬼退治伝説で知られる平安時代後期の源氏の武士「渡辺綱(わたなべのつな)」も住んでいて、ここが渡辺姓発祥の地といわれています。
現在地には戦国時代の天正10年(1582年)に大坂城築城のために遷座していますが、そのときに地名も一緒に移ったため、住所は現在も「大阪市中央区久太郎町4丁目渡辺」となっています。

 

地元では「ざま神社」や「ざまさん」と呼ばれて親しまれ、住居守護・旅行安全の神として信仰されています。また、神功皇后が坐摩神に安産祈願をし、無事に応神天皇が生まれたことから安産の神としても信仰されていて、近代では明治天皇がお生まれになるときにも宮中から安産祈願を依頼されています。

坐摩神社_社殿
現在地は大阪市の中心部で、神社周辺はオフィスビルなどに囲まれています。

 

 

大阪市中心市街地にある珍しい三ツ鳥居

現在の坐摩神社は、オフィスビルなどが立ち並ぶ大阪市中心市街地にあるため、ややコンパクトな神社ですが、境内は都会のオアシスといったすがすがしい雰囲気です。

 

坐摩神社の見どころのひとつが、境内入り口にある「三ツ鳥居(みつとりい)・三輪鳥居」です。明神鳥居の両脇に小さな鳥居がある構造で、全国的にもこの鳥居がある神社は少なく、とても珍しいものです。
※三ツ鳥居がある神社で有名な奈良県の大神神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】「日本最古の神社」とされる奈良県「大神神社」の水墨画の御朱印

 

坐摩神社_三ツ鳥居
坐摩神社の三ツ鳥居はとても珍しいものなので必見です。

 

坐摩神をお祀りする御本殿以外にも稲荷神社や繊維神社、大国主神社、陶器神社などたくさんの摂社・末社もあり、社殿の脇に回廊が備えられて小さなお宮が並んでいますので、ぜひあわせてお参りしてください。

 

 

ゆかりの白鷺がデザインされた御朱印

坐摩神社では朱印と墨書きのみの伝統的な御朱印がいただけます。

 

右上には御神紋の「鷺丸(さぎまる)」の印が押されます。こちらは坐摩神社で古くから使用されている紋で、神功皇后が坐摩神を奉斎する地に白鷺の群が集まる場所を選んだという由緒に由来しています。その他、「摂津国一宮」「坐摩神社」の印が押され、墨書きは「奉拝」「坐摩神社」と日付です。

坐摩神社_御朱印
鷺丸の朱印が目立つ伝統的なデザインの御朱印です。

 

「摂津国(せっつのくに)」は現在の大阪府北部・中部と兵庫県の南東部を含むエリアです。住吉大社も摂津国一宮として知られていますが、坐摩神社は平安時代初期にまとめられた全国の神社一覧「延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)」にも「攝津國西成郡の唯一の大社」として記載があり、古くから大阪で信仰されています。

 

また、書置きのみですが見開きサイズの御朱印もいただけます。
坐摩神の使いである白鷺が向かい合った美しいデザインは、実際に御本殿の扉の飾り金具に描かれてるものです。真ん中には皇室を表す菊の金箔押しがあり、神武天皇が皇居を守護するために坐摩神を祀ったという御神徳を表しています。

 

 

 

 

 

境内社「陶器神社」の御朱印

境内にある「陶器神社」の御朱印も坐摩神社社務所で書いていただけます。

 

陶器神社は「火防陶器神社(ひぶせとうきじんじゃ)」とも呼ばれ、坐摩神社周辺の陶器問屋の守護神として祀られています。創建当初は大阪市西区にありましたが、明治時代の終わり頃に坐摩神社の境内に遷座しました。
陶器問屋の守護神のため、拝殿前には珍しい有田焼の灯籠が奉納されていて、由緒書きや扁額まで陶器でできているのが特徴です。拝殿内の格子天井にも全国の陶芸家から奉納された美しい額皿がはめこまれているそうですが、参拝時は扉が閉まっていたため見えませんでした。

坐摩神社_陶器神社
陶器の灯籠や扁額が珍しい陶器神社の社殿です。

 

陶器神社の御祭神は大陶祇神(オオスエツミノカミ)と迦具突智神(カグツチノカミ)の2柱です。大陶祇神は京都の下鴨神社に祀られている賀茂建角身命(カモタケツヌミノミコト)と同じ神で、迦具突智神は陶器作りに欠かせない火の神様です。

 

陶器神社の御朱印も坐摩神社のものと同じく、朱印と墨書きのみの伝統的なスタイルです。印は陶器神社の扉にもある社紋の「三つ巴」、瓢箪に「火防陶器神社」、鳩に「火防陶器神社」、墨書きは「奉拝」「陶器神社」と日付です。

坐摩神社_陶器神社_御朱印
陶器神社の御朱印はシンプルながら瓢箪や鳩の印がかわいらしいデザインです。

 

 

摂津国一宮のひとつ坐摩神社は神功皇后の時代に創建され、1000年以上の歴史があると伝わる神社です。オフィスビルに囲まれたロケーションは都会のオアシスといった雰囲気で、珍しい三ツ鳥居など見どころもたくさんあります。直書きと書置きを合わせて3種類の御朱印がいただけるので、大阪市で御朱印巡りをする際はぜひ参拝してみてください。

 

 

 

 

ライター:kanakana
神社仏閣・御朱印ブロガー。徳島県を中心に四国や淡路島で神社仏閣巡りを楽しむ御朱印ガールで、年間300体以上の御朱印を拝受しています。御朱印を通じて神社仏閣の魅力をご紹介します。

 

 

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