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【御朱印情報】福岡県「香椎宮」の御本殿創建千三百年記念特別御朱印

福岡県福岡市にある「香椎宮」は、1800年以上もの長い歴史を有する古社で、九州に2社しかない勅祭社の一つです。令和6年(2024年)は御本殿創建から1300年の記念の年にあたり、全国で唯一の建築様式である香椎造りの本殿がデザインされた特別な御朱印をいただくことができます。

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数少ない勅祭社の夫婦の宮「香椎宮」

福岡県福岡市東区にある「香椎宮(かしいぐう)」の歴史は、今から1800年ほど前の西暦200年頃にまで遡ります。
「熊襲(くまそ)の反乱」を鎮めるために、第14代の仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)は、神功皇后(じんぐうこうごう)とともに香椎の地に滞在していたところ、途中で仲哀天皇は崩御してしまい、神功皇后が仲哀天皇の御霊をこの地に祀ったのが香椎宮の起源だといわれています。その後、香椎宮は仲哀天皇と神功皇后の御霊を祀る「廟(びょう)」となり、古くから「香椎廟」や「樫日廟」と呼ばれていました。

 

夫婦の神さまが御祭神である香椎宮は「夫婦の宮」としても親しまれていて、夫婦円満のご利益にあずかりたい参拝者が訪れることでも有名です。

 

起源から時代を経て、奈良時代の724年に本殿が建立されたと伝わっています。
現在の本殿は、江戸時代の享和元年(1801年)に福岡藩10代藩主だった黒田長順(くろだながより)によって再建されています。

 

※同じ福岡県内にある黒田家と関係が深い春日神社について、以下リンクの記事でご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください

 

【御朱印情報】福岡県「春日神社」の戦国武将・黒田家にちなんだ御朱印

 

香椎宮_本殿
香椎宮の現在の本殿の内部は、色鮮やかな朱塗りの柱が目を引きます。

 

記紀神話にも登場するほどの古代の天皇と妃を祀る香椎宮は、古くから皇室との関わりが深く、天皇が例祭などに勅使を派遣する、全国でも16社、九州にわずか2社しかない勅祭社の一つでもあります。
10年に1度、天皇からの勅使が遣わされて、「臨時奉幣祭(勅祭)」の神事が開催されています。前回の勅祭は平成27年(2015年)に実施されていて、次回は令和7年(2025年)に行われる予定です。

 

香椎宮の西側には、およそ1kmにわたって楠の並木が続く「勅使道(ちょくしどう)」があります。勅使道は、古くは「神の道」とも称されていた道であり、現在は勅使参向や神幸式などの特別な神事の際に使用されています。

 

※九州で2社の勅祭社の一つである宇佐神宮について、以下リンクの記事でご紹介していますので、ぜひこちらもご覧ください。

 

【御朱印情報】八幡総本宮の大分県「宇佐神宮」の歴史を体感できる御朱印

 

 

御本殿創建1300年記念特別御朱印

私が香椎宮に参拝に訪れた令和6年(2024年)8月には、香椎宮御本殿創建1300年の記念御朱印が授与されていて、この御朱印をいただきました。

御本殿創建1300年の記念御朱印は、鮮やかな水色の台紙に、「奉拝」「香椎宮」「参拝日」の字と、「香椎宮印」「十六葉八重表菊」 の朱印、中央に本殿のイラストがデザインされています。令和6年(2024年)が本殿創建1300年の記念年にあたり、「御本殿創建千三百年」と御朱印に記載されているのが特徴です。

香椎宮_創建1300年記念御朱印
きらびやかなデザインが特別感がある香椎宮御本殿創建1300年記念の御朱印です。

 

香椎宮の神紋である「十六葉八重表菊」は、菊紋の一種であり、菊の花弁を16枚の重ね八重咲きに描いた家紋です。天皇家の紋としても知られており、香椎宮と天皇家のつながりの深さを象徴しています。

香椎宮_楼門_菊紋
楼門の扉に彫られた菊紋も目立っていました。

 

記念御朱印に描かれている朱塗りの色鮮やかな現在の本殿は、入母屋造りと切妻造りが融合した国内唯一の建築様式「香椎造り」を受け継いでいます。複雑な屋根の形式や地上から浮いている左右の階段などが特徴です。
近代的な建築様式を取り入れた本殿の稀少さを象徴するように、大正14年(1925年)には国の重要文化財にも指定されています。

香椎宮_本殿_外観
保存や修復の工事を重ねながら、200年以上の歴史を刻む香椎宮の現在の貴重な本殿です。

 

 

 

 

国家鎮護の象徴「綾杉」と武内宿禰を祀る「武内神社」

香椎宮参拝時に、ぜひご覧いただきたいおすすめスポットが「綾杉(あやすぎ)」と境内社「武内神社(たけうちじんじゃ)」です。

 

綾杉は、杉の葉が交互に生える様子が綾模様に似ていることから名前が付けられた御神木です。
三韓征伐から帰還した神功皇后が、剣・鉾・杖といった三種の宝を埋めた地とも伝わっていて、鎧の袖に挿していた杉枝を鎮護祈願で植えたとのエピソードも残っています。綾杉は、現在でも国家鎮護の象徴として崇められていて、古来より杉葉が宮中に献上されているそうです。

香椎宮_綾杉
現在でも青々とした葉が生い茂る立派な綾杉です。

 

武内神社は、仲哀天皇と神功皇后に仕えたとされる伝説上の重臣・武内宿禰(たけのうちのすくね)を祀っていて、境内には武内宿禰像も建っています。優秀な家臣であった武内宿禰にあやかり、健康長寿・病気平癒・知恵向上・学業成就の御神徳があるとされ、たくさんの人が参拝に訪れています。

香椎宮_武内宿禰像
武内宿禰像には、仲哀天皇と神功皇后の子で後に応神天皇となる赤ん坊が抱かれていました。

 

 

香椎宮は、夫婦の神さまを祀ることから「夫婦の宮」として信仰を集める古社であり、九州で数少ない勅祭社としても有名です。近隣には筥崎宮や住吉神社などたくさんの参拝者と訪れる神社があり、神社巡りや御朱印巡りを楽しむ人に人気のエリアになっています。
イラストなどが描かれた記念御朱印や特別御朱印が授与されていることがありますので、参拝時にはチェックしてみてください。

 

※近隣にある筥崎宮に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】福岡県「筥崎宮」のフォトジェニックな限定クリア御朱印

 

 

 

 

ライター:neko
学芸員の資格を持つWebライター。九州を中心に全国の寺社仏閣に出掛け、御朱印を集めるのが趣味です。今までにいただいた御朱印は、御朱印帳5冊ほどになりました。

 

 

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