- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
福岡県太宰府市にある「坂本八幡宮」は、元号「令和」ゆかりの地として一躍有名になりました。令和の典拠となった句「初春令月 気淑風和」が記載された坂本八幡宮の御朱印も、近年大きな注目を集めています。
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福岡県太宰府市の坂本地区にある「坂本八幡宮(さかもとはちまんぐう)」の創建は、伝承によると室町時代の天文・弘治年間(1532年~1558年)とされています。元々、坂本地区には「善正寺」と呼ばれる天台宗の寺院があり、九州の天台宗寺院の多くは八幡神を祀っていたことから、善正寺の境内にも八幡神社があったと考えられています。その後、善正寺は廃れたものの、八幡神社だけが村の鎮守として復興されたのが、現在の坂本八幡宮のルーツだとされています。
坂本八幡宮は、源氏の守り神である応神天皇をご祭神として祀っていて、勝運上昇や家運隆昌、子孫繁栄などのご利益があるといわれています。
坂本八幡宮が現在建っている場所は、軍事・外交を主任務とし、九州地方の内政も担当した古代の行政機関「大宰府(だざいふ)」の長官である「大宰帥(だざいのそち)」を務めていた「大伴旅人(おおとものたびと)」の邸宅跡地との説があります。大伴旅人は政治家として活躍したと同時に、古代の歌集「万葉集(まんようしゅう)」に多数の和歌が選出されている優秀な歌人でもありました。
大伴旅人の邸宅では、奈良時代の天平2年(730年)正月13日に、山上億良(やまのうえの おくら)など32人の役人を招いて、「梅花」をテーマとした歌を一人一首詠む宴会「梅花の宴(ばいかのえん)」を開催したという記録がのこっています。
大伴旅人の邸宅跡地については諸説あり、推測の域を出ていませんが、現代の坂本八幡宮の周辺にあったと考えられています。
境内には、旅人の和歌が刻まれた石碑や「がらんさま」と呼ばれる巨大な石などの見どころがあり、坂本地区の産土神として、古くから地元民の信仰をあつめている神社です。
坂本八幡宮から歩いて約1分の場所には西の都と称された往時の面影を残す「大宰府政庁跡」や、大宰府跡の調査で発見された遺構と遺物を保存や展示している「大宰府展示館」があり、梅花の宴の様子を表現したジオラマも設置されています。大宰府政庁跡には、大伴旅人が詠んだ万葉の句碑も建っていますので、こちらも見逃せません。
坂本八幡宮の御朱印の最大の特徴は「初春令月 気淑風和 梅花之宴 催大宰師」という句が記載されていることです。
これは、梅花の宴で詠まれた句で、万葉集に「梅花の歌三十二首」として納められていて、冒頭の「初春令月 気淑風和(しょしゅんのれいげつにして きよくかぜやわらぎ)」は、その序文として大伴旅人が書いたとされています。続く「梅花之宴 催大宰師」の部分は、大宰師の職に就いていた大伴旅人が梅花の宴を催したことを表しています。
この句は、元号の「令和」の典拠となったことで一躍有名になりました。「何事をするのも良い月・めでたい月」という意味を持つ令月の「令」と、「おだやか・なごやか」を意味する風和らぎの「和」を掛け合わせた言葉です。
新元号が発表されて以降、坂本八幡宮は令和ゆかりの地として知られるようになり、参拝客数が急増しました。
御朱印の梅の印が象徴しているように、坂本八幡宮は梅の名所としても知られていて、見ごろを迎える毎年2月から3月頃は、境内がより華やかな雰囲気になります。この時期は、可憐な梅の花を目当てに訪れる人も多く、かつて坂本の地で行われていた梅花の宴に思いをはせながら、梅の花を愛でるのも坂本八幡宮参拝の楽しみのひとつです。
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かつて大宰府がおかれた坂本八幡宮の周辺は、菅原道真を祀る全国の天満宮の総本宮「太宰府天満宮」をはじめ、長い歴史を有する寺社や名跡が点在しており、福岡県の観光名所のひとつになっています。太宰府ならではの歴史浪漫を感じられる観光をぜひ楽しんでください。
元号「令和」ゆかりの神社として、今や大宰府観光の定番スポットの仲間入りを果たした坂本八幡宮では、参拝の記念に令和の典拠となった句が記載された御朱印の拝受がおすすめです。
※同じ太宰府市の近隣にある太宰府天満宮と竈門神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印関連情報】福岡県「太宰府天満宮」の「菅原道真」ゆかりの御朱印
ライター:neko
学芸員の資格を持つWebライター。九州を中心に全国の寺社仏閣に出掛け、御朱印を集めるのが趣味です。今までにいただいた御朱印は、御朱印帳5冊ほどになりました。
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