
- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
神奈川県箱根町にある「箱根神社」と「九頭龍神社」は、奈良時代創建の長い歴史をもつ神社で、日本有数の観光地である箱根エリアの中でも人気の観光スポットのひとつになっています。余計な装飾のない朱と墨が映える伝統的なデザインの御朱印は、格式の高さを感じます。
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神奈川県箱根町の芦ノ湖畔に鎮座する「箱根神社(はこねじんじゃ)」と「九頭龍神社(くずりゅうじんじゃ)」は、古来より関東地方の信仰と文化を支えてきた由緒ある神社です。
箱根神社は、奈良時代の天平宝字元年(757年)に、高僧・万巻上人(まんがんしょうにん)によって創建されたと伝わっています。神仏習合の思想と山岳信仰を背景に、箱根大神(はこねおおかみ)を主祭神として祀り、古くから関東の総鎮守として崇敬を集めています。特に鎌倉幕府初代将軍・源頼朝(みなもとのよりとも)が戦勝祈願を行ったことで知られ、武将たちの信仰をあつめる神社として発展しました。
箱根大神とは、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)、木花咲耶姫命(このはなさくやひめのみこと)、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)の三柱の神々を総称した名称です。これらの神々は日本神話に登場し、瓊瓊杵尊と木花咲耶姫命の間に生まれた彦火火出見尊は、海幸彦(うみさちひこ)・山幸彦(やまさちひこ)の神話で知られています。
箱根大神は、開運厄除、心願成就、交通安全、勝運守護など、さまざまな御神徳を持つ神として信仰されています 。
九頭龍神社は、箱根神社の摂社であり芦ノ湖の守護神である九頭龍大神(くずりゅうおおかみ)を祀っています。伝説によれば、かつて芦ノ湖に棲む毒龍が人々を苦しめていた際、万巻上人が祈祷を行い、龍を改心させて湖の守護神としたとされています。
「九頭龍神社本宮(くずりゅうじんじゃほんぐう)」は、箱根神社から北に約3.5kmの芦ノ湖畔の森の中にあります。毎月13日には「月次祭(つきなみさい)」が執り行われ、縁結びや金運、商売繁盛を願う多くの参拝者が訪れます。
また、箱根神社の境内に「九頭龍神社新宮(くずりゅうじんじゃしんぐう)」が設けられていて、箱根大神と九頭龍大神を一緒にお参りできるようになっています。
箱根神社と九頭龍神社は独立した神社でありながら、信仰上は一体とされ、両社を合わせて参拝する「両社参り」が一般的です。地元の守護神としてはもちろん、日本国内でも有数の歴史スポット・温泉地として知られる箱根を訪れる大勢の国内外から観光客の参拝もあり、人々の願いを受け止めています。
箱根神社と九頭龍神社の御朱印は、箱根神社境内にあるお札所で両社ともに拝受できます。
共通の様式で、上部に「社名」の朱印、下部に「奉拝」「参拝日付」が記されます。墨書の内容・書体は同一で、朱印の社名のみが異なるデザインで、初穂料はそれぞれ300円でした。
一般的な神社の御朱印は、中央に社名が墨書きされることが多いですが、箱根神社・九頭龍神社の御朱印は、社名を朱印で示し、墨書きは奉拝と参拝日付のみの形式です。これは、伊勢神宮(いせじんぐう)など格式高い神社に見られる形式で、「神聖な社名を人の手で記すことを避ける」という神への敬意の表れと考えられています。
余計な要素や装飾を省き、鮮やかな朱印と漆黒の墨書きのシンプルなコントラストが生み出す美しさには、流行に左右されない普遍的な価値があるように感じます。箱根神社と九頭龍神社の御朱印は、華美な装飾よりも余白と簡素さの中に神聖さと芸術性を見出す、日本の伝統的な美意識を現代に伝える貴重な例といえるでしょう。
※伊勢神宮に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】三重県「伊勢神宮」の内宮と外宮でいただける伝統的な御朱印
【御朱印情報】三重県「伊勢神宮」の別宮5社でいただける伝統的な御朱印
箱根神社近くの芦ノ湖畔に佇む「平和の鳥居」は、箱根・芦ノ湖を象徴する朱塗りの水中鳥居です。歴史的背景と美しい景観から、多くの参拝者や観光客を魅了しています。
平和の鳥居は、昭和27年(1952年)に現在の上皇陛下の立太子礼と前年のサンフランシスコ講和条約による日本の独立を記念して建立されました。昭和39年(1964年)には、箱根大神御鎮座1200年と東京オリンピック開催を奉祝し、講和条約の全権特命大使だった吉田茂元首相の真筆による「平和」の扁額が湖に向かって掲げられ、現代にも続く平和の鳥居の名称で親しまれるようになりました。
森に囲まれ湖面に映える朱色の鳥居は、朱と青と緑のコントラストがとても美しいです。芦ノ湖上を航行する遊覧船や観光船からは、陸上からは見ることのできない平和の扁額を正面から眺めることができ、特別な体験として人気があります。
近年はSNS映えスポットとしても有名になっていて、特に早朝には静寂の中で幻想的な風景を撮影できるため、写真愛好家も多く訪れます。週末や祝日は撮影待ちの列ができることもあるため、美しい鳥居の姿を写真に収めたい場合は、時間に余裕をもった計画をされるのがおすすめです。
歴史と自然美が調和した平和の鳥居は、箱根観光の必見スポットのひとつですので、箱根神社・九頭龍神社参拝の際にはぜひ訪れてみてください。
箱根神社と九頭龍神社は、奈良時代から続く歴史と芦ノ湖の自然が調和した神聖な神社です。
御朱印は格式高いシンプルで伝統的な様式で、朱と墨のコントラストが日本の伝統美を映し出しています。自然と神話が織りなす神秘的な空間で両社参りをして、古代からの歴史と信仰に触れ、箱根大神と九頭龍大神の御神徳を感じることは、思い出深いものとなるでしょう。両社の御朱印をいただくことは、あなたの御朱印帳に新たな彩りを添えるはずです。
ライター:小林光
幼い頃から寺社巡りが好きで、寺社を参拝したときにいただく御朱印は日本の歴史や文化そして人々の想いが詰まった大切な宝物だと思っています。各地の歴史や文化に触れることをライフワークにしています。
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