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【御朱印情報】三重県「多度大社」の「馬」との関わりの深さを感じる御朱印

三重県桑名市にある「多度大社」は「伊勢国二の宮」とされ、伊勢神宮との関係が深い古社です。「馬」に関わる伝説や神事で知られ、馬が表現された、伝統的な直書き御朱印や芸術的な限定アート御朱印をいただくことができます。

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「伊勢国二の宮」である「多度大社」

三重県の北部、桑名市多度町にある「多度大社(たどたいしゃ)」は、「伊勢国二の宮」とされ、古くからたくさんの人から信仰をあつめてきた神社です。
※「伊勢国一の宮」である椿大神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】三重県「椿大神社」の夫婦神「猿田彦大神」「天鈿女命」の御朱印

 

社伝によれば、第21代・雄略天皇の御代(457~479年)に社殿が造営され、奈良時代の天平宝字7年(763年)に僧・万願禅師によって多度大社のルーツである神宮寺が創建されたと伝わっています。その後、平安時代の延喜式神名帳では「名神大社」に選ばれ隆盛を極めます。
しかし、戦国時代の元亀2年(1571年)に織田信長の兵火により建物は焼失し、復興は江戸時代に入ってからで、桑名藩からの莫大な寄進があったという記録がのこっています。大正時代には、格式の高い「大社」に昇格し、「多度大社」と呼ばれるようになりました。

 

標高403mの多度山の麓に約3万坪(東京ドーム約2個分)の広大な境内を有し、豊かな自然に囲まれ爽やかな空気を感じる神社です。

多度大社_参道鳥居
多度山の麓の境内に向かう参道にある巨大な鳥居は迫力があります。

 

 

御祭神「天津彦根命」と伊勢神宮との関係

多度大社の御祭神は「天津彦根命(アマツネヒコノミコト)」です。
日本神話の天照大神(アマテラスオオミカミ)と素戔嗚尊(スサノオノミコト)の誓約の際に、天照大神の玉から生まれた五柱の男神のうちの一柱です。天津彦根命は多くの氏族の祖とされ、風の神や雨乞いの神として崇敬されています。神話の時代、天津彦根命が海を渡って日本に渡来した際に、港町であった多度の地に初めて上陸したことからこの地に祀られていると伝わっています。
農業や漁業、産業開発、祈雨、風・水・火除け、金属工業の守護などにご利益があるといわれ、日本の風土に根付いた神として古代から広く信仰されてきました。

多度大社_本宮
天津彦根命が祀られている多度大社の本宮は、神秘的な雰囲気に包まれています。

 

同じ伊勢国にあり、日本でもっとも有名な神社である「伊勢神宮」に祀られている天照大神と、天津彦根命が親子関係にあたることから、多度大社は伊勢神宮との関係が深い神社としても、多くの参拝者が訪れています。

 

江戸時代に一般大衆が伊勢神宮を参拝する旅「お伊勢参り」が流行した際には、美濃国(現在の岐阜県南部)から伊勢国へ向かう際の伊勢国の入口、また、現在の愛知県名古屋市熱田区の熱田神宮周辺の「宮宿」から海路で伊勢国に入る「七里の渡し」の到着地点として、現在の三重県桑名市の「桑名宿」が重要拠点でした。
※熱田神宮に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】愛知県「熱田神宮」の草薙の剣の力を感じる伝統的な御神印

 

美濃国から伊勢国に向かう「美濃路ルート」で、東海道の脇街道であり多度大社へと続く「多度道(多度街道)」が桑名宿と結ばれていて、たいへんアクセスが良かったことから、伊勢神宮参拝とあわせて多度大社にも参拝することが一般的になり「北の伊勢神宮(北伊勢大神宮)」とも呼ばれました。当時の民謡で「お伊勢参らばお多度もかけよ、お多度かけねば片参り」と歌われるほどでした。
※伊勢神宮に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

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※伊勢音頭の一節に同じく登場する多賀大社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】滋賀県「多賀大社」の延命長寿のご利益が表現された御朱印

 

多度大社_神楽殿
森に囲まれた広大な境内に、多くの参拝者が伊勢神宮とあわせて訪れます。

 

 

「馬」が表現された伝統的な御朱印

多度大社では、伝統的なデザインの御朱印を御朱印帳に直書きでいただくことができます。

 

「奉拝」「神社名」「神社印」「参拝日」「馬印」のシンプルなデザインで、長い歴史や社格を感じさせます。

多度大社_御朱印
右下にある「馬印」から、多度大社が馬との結び付きが深いことがわかります。

 

古来より馬は、神様が乗って降臨する聖なる生き物とされ、馬の行動は神意の現れといわれてきました。
多度大社が鎮座する多度山には、1500年程前から神聖な白馬がすんでいて、多度の人々の願いを神に届け、幸せを運んでくるという「白馬伝説」があります。

 

また、5月4・5日に開催される「多度祭」で、急な坂の先の高さ約1.7mの土壁を馬が乗り越えた回数でその年の農作物の作柄などを占う「上げ馬神事」が古くから行われています。駆け上がった馬に触れることでご利益があるともされ、たくさんの参拝者が訪れる多度大社の伝統行事です。

多度大社_上げ馬神事
境内には上げ馬神事で使われる急勾配のコースが設けられています。

 

この御朱印は、私がオーダーメイドの注文をしたオーダーメイド納経帳・御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。
本紙は、職人さんが1枚1枚手漉きした高品質の土佐手漉和紙の「楮紙(こうぞし)」という、和紙らしい表面感があり、あたたかみのある白色が特徴のもので、巫女さんが一文字ずつ時間かけて丁寧に書き入れてくださいました。墨書きのはらい部分のかすれが絶妙で、伝統的な楮紙ならではの美しい御朱印に仕上がっていると思います。
※千年帳の本紙に関しては、以下リンクで詳しく紹介されていますので、ご参照ください。

 

千年帳とは:本紙

 

 

 

 

伝説や境内が芸術的に表現されたアート御朱印

多度大社では、直書きの伝統的な御朱印以外にも、切り絵御朱印やアート御朱印も授与されています。

 

私は今回、切り絵御朱印をいただきました。
神聖なる多度山と白馬、本宮などの境内の様子が繊細に表現されています。カラフルな見た目が可愛らしく、多度大社の魅力がつまった御朱印に私は一目惚れして、大切に保管しています。この御朱印を見返すと、多度大社での神聖な参拝や、境内で感じた清々しさが思い出されます。

多度大社_御朱印_切り絵
芸術性の高い御朱印は参拝の記念になります。

 

多度大社の切り絵御朱印やアート御朱印は、季節や祭事にあわせていろいろな種類のものが限定で授与されていますので、参拝時にどのような御朱印が授与されているか、ぜひチェックしてみてください。

 

 

多度大社名物「かりんとう饅頭」

多度大社には多くの参拝者が訪れることから、周辺にお土産屋さんなどがたくさんあり、門前散策も楽しみのひとつです。

 

その中でも多度大社参拝の名物として注目されているのが「かりんとう饅頭」です。
皮はサクサク食感と、中の甘さ控えめのこしあんの組み合わせが人気で、遠方からわざわざ買いに来るお客さんも多いようで、私もそのうちのひとりです。できたてホヤホヤの温かい饅頭を1個から購入できるので、お土産だけでなく、その場で食べ歩きも楽しいです。
その他にも歴史あるお店がたくさんあるので、昔からの風習や人情に触れてみてください。

多度大社_丸繁_かりんとう饅頭
かりんとう饅頭が人気の和菓子店「丸繁」は、創業150年をこえる老舗です。
多度大社_丸繁_かりんとう饅頭_1個
サクサク食感と甘い香りにハマりました。

 

 

多度大社は、伊勢神宮との関係が深く、伊勢神宮とあわせて訪れる参拝者で昔からにぎわっています。古くからの習わしに基づいた伝統的なデザインの御朱印は、丁寧に直書きしていただけ、他にも芸術性の高い御朱印が期間限定でいろいろな種類授与されていますので、参拝の記念にぜひいただいてみてください。

 

※伊勢神宮と関係が深く、内宮・外宮とあわせて参拝する人が多い「猿田彦神社」に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】三重県「猿田彦神社」の「啓行(みちひらき)」の御朱印

 

 

 

 

ライター:竹内友章
知多半島のお寺が好きで、知多四国霊場を中心にいろいろな霊場を巡礼し、観光やご当地グルメ(特にラーメン)を楽しんでいます。御朱印集めも趣味で、知多半島のお寺の御朱印はもちろん、全国各地の御朱印をもらいに巡り、アート御朱印などは取り寄せたりもしています。

 

 

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