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【御朱印情報】大阪府「安居神社」の戦国武将・真田幸村ゆかりの御朱印

大阪府大阪市天王寺区にある「安居神社」は、四天王寺と同時期に創建されたといわれる古社です。有名な戦国武将・真田幸村が討ち取られた場所としても知られ、真田家の家紋「六文銭」の印が入った伝統的な御朱印をいただくことができます。

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四天王寺近くの古社「安居神社」

大阪府大阪市天王寺区にある「安居神社(やすいじんじゃ)」の正確な創建年は不明ですが、近隣にある推古天皇元年(593年)創建の四天王寺(してんのうじ)と同時期といわれ、1000年以上の歴史があると考えられるとても古い神社です。

御祭神は少彦名命(スクナヒコナノミコト)と菅原道真(すがわらのみちざね)の2柱です。少彦名命は日本の国作り神話に出てくる小さな神様で、医薬や農業などの御利益がいただけると信仰されています。
創建当時は少彦名命だけが祀られていたといわれ、菅原道真が祀られるようになったのは平安時代の天慶5年(942年)からです。昌泰4年(901年)に菅原道真が太宰府に左遷されたとき、途中でさまざまな場所に立ち寄った伝説が残っていますが、河内国(かわちのくに、現在の大阪府南部)の道明寺にいた伯母の覚寿尼(かくじゅに)のところも訪ねています。そのときに安居神社で休息をとった縁から菅原道真の死後に村人が祀ったとされています。
菅原道真が祀られていることから、「安居天満宮(やすいてんまんぐう)」「安居天神(やすいてんじん)」などとも呼ばれることがあります。

 

神社名の「安居」についても、菅原道真が休息をとったことからそう呼ばれるようになったといわれますが、四天王寺の僧侶が雨季の間に外出を控えて寺で修行に専念する「夏安居(げあんご)」をこの地で行ったことを由来とする説もあります。

安居神社_社殿
安居神社の現在の社殿は戦後に復興されたもので、重厚な瓦屋根が印象的です。

 

 

戦国武将・真田幸村ゆかりの御朱印

安居神社では、朱印と墨書きの伝統的なデザインの御朱印を直書きしていただけます。社殿西側の社務所にて、初穂料300円でいただきました。
印は中央上に社紋である梅鉢、中央下に「安居神社」、左上に「天神山」に戦国武将の真田家の家紋である六文銭(ろくもんせん)、墨書きは右上に「奉拝」、右下に参拝した日付、中央に「安居天満宮」、左に「真田幸村公討死の地」と書かれます。

安居神社_御朱印
豪快な文字が特徴的な安居神社の御朱印には「真田幸村公討死の地」と書かれるので、戦国武将や歴史が好きな人におすすめです。

 

「真田幸村公討死の地」と御朱印に記載されているのは、安居神社が戦国武将・真田幸村(さなだゆきむら)が戦死した場所であるからです。

 

江戸時代初期の元和元年(1615年)の大坂夏の陣の際、豊臣方が劣勢のなか真田幸村は徳川軍を孤立させる作戦を立て、徳川家康(とくがわいえやす)の首を狙って茶臼山から出陣しました。徳川家康に切腹を覚悟させるほど追い込みましたが増援に阻まれ、退却の途中に安居神社で馬を降り、休んでいるところを追手に見つかって討ち取られたといわれています。

 

朱印の六文銭は真田家の家紋として有名ですが、正確には「六連銭(ろくれんせん・むつれんせん)」や「六文連銭(ろくもんれんせん)」といい、これは仏教に由来する言葉です。六文銭は仏教の考え方「六道輪廻(ろくどうりんね)」に基づき、魂が生まれ変わる6つの世界を守護する六地蔵(ろくじぞう、それぞれの世界にいる6体の地蔵菩薩)へのお供えの意味があります。そのため、「六道銭(ろくどうせん)」ともいい、このお金は三途の川の渡し賃として棺に入れる風習があります。
家紋に用いるのは「いつ死んでも構わない」という覚悟で戦場へ向かう意味があるほか、武士は仏教では禁忌とされる殺生を行うため、死後の救済を求めているともいわれています。

 

六文銭の下に記載されている「天神山」は、菅原道真(天神)を祀る安居神社が上町台地の小高い場所にあることが由来の、古くからのこの地域の地名で、上方落語の演目にもあるほど地域で親しまれている場所に神社があることを示しています。

安居神社_真田幸村討死跡之碑
境内には「真田幸村討死跡之碑」があり、真田家の家紋が入った日本酒「六文銭」や水などが供えられていました。

 

 

 

 

真田幸村が力尽きた「さなだ松」

境内には他にも真田幸村にまつわるものとして「さなだ松」という松の木があり、この木の前で真田幸村が力尽きたといわれています。当時の松は戦災で焼失したため、現在の松は2代目です。
「真田幸村討死跡之碑」の近くには真田幸村の銅像もあります。腰をおろしてくつろいでいるような姿のこの銅像は平成21年(2009年)に奉納されたもので、座っている戦国武将の像は珍しいものだそうです。

安居神社_真田幸村像
境内にある真田幸村の銅像は、優しい表情で腰をおろしてくつろいでいる姿が印象的でした。

 

安居神社と同じ大阪市天王寺区にある堀越神社(ほりこしじんじゃ)には、大坂夏の陣で真田幸村に切腹寸前まで追い詰められた徳川家康を救ったという狐の伝説が残る「茶臼山稲荷神社(ちゃうすやまいなりじんじゃ)」があり、大坂夏の陣ゆかりの地として知られていますので、戦国の歴史好きの人はぜひあわせて参拝してみてください。
※堀越神社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】大阪府「堀越神社」の長い歴史を感じる「浪華茶臼山」の御朱印

 

 

安居神社は、聖徳太子が創建した四天王寺と同時期に創建されたといわれる歴史ある神社で、有名な戦国武将・真田幸村が討死した場所として知られています。御朱印に「真田幸村討死之地」と書かれるので、戦国武将や歴史が好きな人はぜひ参拝して御朱印を授かってみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

ライター:kanakana
神社仏閣・御朱印ブロガー。徳島県を中心に四国や淡路島で神社仏閣巡りを楽しむ御朱印ガールで、年間300体以上の御朱印を拝受しています。御朱印を通じて神社仏閣の魅力をご紹介します。

 

 

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