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【御朱印情報】愛知県「名古屋東照宮」の徳川家康・尾張徳川家とご縁を結ぶ見開きの珍しい形状の御朱印

愛知県名古屋市にある「名古屋東照宮」は、尾張藩初代藩主・徳川義直が父・徳川家康を祀るために創建した神社です。徳川家を象徴する「三葉葵紋」の朱印がおされる御朱印と、尾張徳川家の守り神「福神社」の御朱印が、見開きの珍しい形状で授与される基本の御朱印のほか、複数種類の限定御朱印も授与されています。

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尾張藩初代藩主・徳川義直が父・徳川家康を祀った「名古屋東照宮」

愛知県名古屋市中区にある「名古屋東照宮(なごやとうしょうぐう)」は、江戸時代初期の元和5年(1619年)に尾張藩初代藩主・徳川義直(とくがわよしなお)が父・徳川家康(とくがわいえやす)の三回忌に際に、名古屋城三の丸に創建し、家康の神像を祀ったのが始まりとされています。

 

名古屋城は、江戸幕府を開いた徳川家康が、尾張地域の新たな支配拠点として慶長14年(1609年)に9男の徳川義直の居城として建造したものです。以降、明治維新まで徳川御三家の筆頭とされる尾張徳川家17代の居城として、地域にとって重要な役割を果たしました。
大天守に上げられた金鯱(きんしゃち)がシンボルで、「日本一守りが強く・美しく・頑丈な構造・格式が高い」と評され、大阪府・大阪城、熊本県・熊本城と並び「日本三名城」のひとつにも数えられました。
※大坂城と関係が深い大阪城豊國神社、熊本城と関係が深い加藤神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】大阪府「大阪城豊國神社」の豊臣秀吉ゆかりの出世開運の多種多様な御朱印

 

【御朱印情報】熊本県「加藤神社」の加藤清正への尊敬の念を感じる御朱印

 

名古屋東照宮_城内図
名古屋東照宮創建当時の周辺略図をみると、名古屋城天守のすぐ側の三の丸に立地していたことがわかります。

 

徳川義直は、父・徳川家康への畏敬と国家鎮護の願いを込めて、尾張藩の中心である名古屋城内に家康を祀る東照宮を建立しました。これは単なる供養ではなく、藩の権威と正統性を確立する政治的・宗教的な強い意図があったとも考えられています。創建当時は「三之丸東照宮」と呼ばれ、3,600坪の広大な敷地に、極彩色の豪華な社殿が建造され、当時日本全国にいくつか建造された東照宮の中で最も豪華であったと伝わっています。

 

しかし、明治8年(1875年)に名古屋城内に名古屋鎮台(なごやちんだい)が置かれることになり、旧藩の学校「明倫道(めいりんどう)」の跡地である現在地に移築されました。
昭和20年(1945年)の名古屋大空襲によって社殿など全て焼失し、昭和28年(1953年)に尾張徳川家菩提寺である建中寺(けんちゅうじ)より、徳川義直の正室・春姫(高原院)を祀る御霊屋(みたまや)を移築し、本殿として再興されました。
※春姫ゆかりの万正寺に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】愛知県「万松寺」の「織田家」「尾張徳川家」ゆかりの多種多様な御朱印

 

名古屋東照宮_名古屋城略図
名古屋東照宮は元あった三の丸から現在は少し南に移転しています。

 

本殿、唐門、透塀が、昭和35年(1960年)に愛知県の有形文化財に、平成4年(1992年)には名古屋市都市景観重要建築物等指定物件に指定され、都市開発が進む名古屋市中心部の中では特に貴重な文化財として大切に受け継がれています。

名古屋東照宮_本殿
尾張徳川家の歴史を感じることができる貴重な建造物を今でも見ることができます。

 

 

徳川家の象徴「三葉葵紋」と尾張徳川家の守り神「福神社」の見開き御朱印

名古屋東照宮の御朱印は、境内にある東照宮会館の授与所でいただくことができます。

 

基本の御朱印は、名古屋東照宮と境内にある末社「福神社(ふくじんじゃ)」の御朱印を含めた見開き仕様になっており、右上から「三葉葵紋」「令和7年」「名古屋東照宮」「名古屋鎮座社東照宮参拝記念」「東照宮末社福神社」「ヘビ年印」「福神社印」の朱印に、真ん中に「奉拝」、左に「参拝日」が墨書きされるデザインで、持参した御朱印帳に丁寧に直書きしていただけました。

名古屋東照宮_御朱印
中央に奉拝と墨書きされる見開きタイプの珍しい形状の名古屋東照宮の御朱印で、左上の干支の印は年によって変わります。

 

名古屋東照宮の御祭神は「東照大権現」です。東照大権現とは、徳川家康を神格化した呼び名で、徳川家康が戦国時代に活躍し江戸幕府を開いた偉大な功績にあやかって、出世開運、厄除け、勝負運、学業成績、健康長寿と幅広いご利益がある神様として信仰されています。
御朱印に朱印がおされる「三葉葵の紋」は、徳川家の家紋であり、家康を表すシンボルでもあります。特に尾張徳川家は、徳川家の血筋を絶やさないために創設された分家である徳川御三家の筆頭であり、徳川将軍家に並ぶ絶対的権威を象徴する意味もあります。

 

御朱印の左ページに朱印がおされる摂社の福神社は、徳川家康があつく信仰した恵比寿様と大黒様が祀られていて、名古屋東照宮創建時には相殿に祀られていたと伝わっています。
現在も受け継がれている御神体は、徳川家康の側近として江戸幕府初期の朝廷政策・宗教政策に深く関与したとされる高僧・天海(てんかい)が特別に彫刻し、徳川義直に尾張藩の守護神とするように託したものだといわれています。腰に刀を二本差し、両手に玉を抱える姿は非常に珍しく、厄を払い福を招くという強い武徳と慈悲があるとされています。

 

この見開きタイプの御朱印は、徳川家康・尾張徳川家と、家康があつく信仰した恵比須様・大黒様と、同時にご縁を結ぶことができるたいへんありがたいものです。

 

この御朱印は、私がオーダーメイドの注文をした御朱印帳「千年帳」に書いていただきました。本紙は、職人さんが1枚1枚手漉きした高品質の土佐手漉和紙の中でも「楮紙(こうぞし)」という、和紙らしい表面感があり、あたたかみのある白色が特徴のものを選択しています。
御神体の分身である朱印が土佐手漉和紙にしっかりと染み込み、美しくなじんで、おしてからすでに何年も経過しているかのような味がでているように感じます。このようなあたたかみのある御朱印に仕上がるのは、土佐手漉和紙ならではの魅力だと思います。
※千年帳の本紙に関しては、以下リンクをご参照ください。

 

千年帳とは:本紙

 

 

 

 

名古屋祭を彷彿とさせる「からくり山車絵桧皮御神印」

私が参拝した令和7年(2025年)7月21日には、基本の御朱印のほかにも複数種類の期間限定の御朱印も授与されていて、その中から桧皮御神印「名古屋祭からくり山車絵 一ノ山車 橋弁慶車(はしべんけいしゃ)」をいただき、初穂料は600円でした。
この御神印は、明治時代に描かれた名古屋東照宮山車曳き圖版画(だしびきずばんが)を元に描かれたデザインになっており、中央には名古屋東照宮の豪華な金印がおされ、桧の薄皮を使った専用紙に描かれています。

名古屋東照宮_御朱印_山車限定
昔の版画が珍しい台紙に鮮やかに描かれた特別感のある御朱印です。

 

徳川家康の命日・4月17日にあわせて、16日に舞楽を奉納し、17日に山車を引く祭礼「名古屋祭(なごやまつり)」が、名古屋東照宮が創建された当初から行われていました。この御朱印に描かれている、五条大橋での弁慶と牛若丸の対決をからくりで表現した橋弁慶車が先車(せんしゃ)として最初に登場するからくり山車が特に人気で、江戸時代の最盛期には、約7,000人の行列が街を練り歩いたそうです。
しかし、昭和20年(1945年)の戦火により、9輌あった山車がすべて焼失し、山車行列は中止終了してしまいましたが、現在も雅楽・舞楽を中心にした「東照宮祭(とうしょうぐうまつり)」として受け継がれ、那古野神社(なごやじんじゃ)の「天王祭(てんのうまつり)」、若宮八幡社(わかみやはちまんしゃ)の「若宮祭(わかみやまつり)」と並ぶ「名古屋三大祭」の一つとして親しまれています。
※那古野神社と若宮八幡社に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】愛知県「那古野神社」の「名古屋城」ゆかりの伝統的なデザインの御朱印

 

【御朱印情報】愛知県「若宮八幡社」の千年帳にいただいた「名古屋総鎮守」の伝統的な御朱印

 

名古屋祭からくり山車絵の御神印は第1~6弾のシリーズになっていて、当時のいろいろな種類のからくり山車の姿を現代に伝える貴重な企画でもあります。

 

名古屋東照宮では、他にもいろいろな種類の御朱印が授与されていますので、参拝の際にはどのような御朱印が授与されているかぜひチェックしてみてください。

 

 

 

名古屋東照宮は、尾張徳川家が江戸幕府初代将軍・徳川家康を祀るために創建した、のちの名古屋の発展にとって特別な意味をもつ神社です。御朱印を拝受して、その功績から様々なご利益があるとされる東照大権現として神格化されている家康と尊いご縁を結べば、尾張徳川家の歴史を感じた思い出が心に深く刻まれることでしょう。

 

※徳川家康が祀られている東照宮のうち特に有名な日本三大東照宮に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印情報】「日本三大東照宮」でいただける御朱印

 

 

 

 

ライター:竹内友章
知多半島のお寺が好きで、知多四国霊場を中心にいろいろな霊場を巡礼し、観光やご当地グルメ(特にラーメン)を楽しんでいます。御朱印集めも趣味で、知多半島のお寺の御朱印はもちろん、全国各地の御朱印をもらいに巡り、アート御朱印などは取り寄せたりもしています。

 

 

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