- 【御朱印帳】土佐手漉和紙「朝光」 小判 38ページ 楮紙 白米×淡黄蘗
- ¥11,880
山口県防府市にある「周防国分寺(すおうこくぶんじ)」は、創建当時の寺域を現在もほぼそのまま保っている国分寺として有名です。本尊・薬師如来像の薬壺から貴重な納品が見つかっていて、薬壺が強調された御朱印を拝受できます。
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山口県防府市にある「周防国分寺(すおうこくぶんじ)」は、奈良時代に聖武天皇の勅命により日本各地に建立された国分寺のひとつで、高野山真言宗の別格本山です。
山口県の中南部に位置する防府(ほうふ)は、かつて周防国(現在の山口県)の国府が置かれていた地で、政治や軍事、司法、宗教などの中心的な役割を担う地域でした。
国内各地に建設された国府の多くは、平安時代後期から鎌倉時代はじめにかけて衰退を余儀なくされましたが、周防国の国府は奈良・東大寺再建のための費用をまかなう「東大寺造営料国(とうだいじぞうえいりょうこく)」に選ばれていたことから、他地域に比べて国府の繁栄が継続したことで、現代でも国府跡が比較的きれいな状態で保存されていて、全国の国府跡の中で最初に国の史跡に登録されたほどです。
※同じ山口県にあり東大寺再建に関連する阿弥陀寺と玉祖神社に関して、以下リンクの記事で紹介されていますので、ぜひこちらもご覧ください。
【御朱印情報】東大寺再建の拠点だった山口県「阿弥陀寺」の御朱印2種
【御朱印情報】山口県「玉祖神社」の周防国一宮の歴史を感じる御朱印
国府跡「周防国衙跡」から車で5分ほどの場所に周防国分寺があります。奈良時代にまん延していた疫病や戦乱から国民を守ったり、五穀豊作を祈願したりするために創建されたのが起源とつたわっています。
その後の中世になると、周防国を治めていた大内氏や毛利氏といった戦国大名からもあつい信仰を集め、手厚く保護されてきました。
古代の寺域がほぼそのまま残っている寺院は極めて珍しく、「旧境内」が国の史跡に指定されているのは、全国でも周防国分寺だけという希少価値の高さです。国の重要文化財に登録されている金堂や本尊の木造阿弥陀如来坐像、山口県文化財に指定されている仁王門(楼門)をはじめ、現在でも多数の寺宝も所有しています。
周防国分寺では本尊の薬師如来の御朱印をいただくことができます。右側に「奉拝」「参拝日」、中央に「本尊薬師如来」、左側に「周防国分寺」の墨書きが、中央に「薬壺(やくこ)」をモチーフとした印と左下に寺院名の印が押されます。
金堂裏の寺務所で、納経料300円にていただきました。
薬師如来の一般的な御影は、左手に薬壺を持ち、右手で施無畏(せむい)の印を結んでいます。薬師如来は人々の病気を治すご利益をいただけることで知られていますが、病気以外にも苦悩も取り除く名医のような仏さまであるとされていて「大医王(だいいおう)」「医王善逝(いおうぜんぜい)」とも称されています。
周防国分寺の薬師如来の御朱印は、中央の大きく目立つ薬壺の朱印が押されています。
一般的には、薬師如来像の薬壺の中には何も入っていない場合が多いのですが、周防国分寺の薬師如来木像の薬壺からは米や大麦などの穀物、朝鮮人参や菖蒲の根などの生薬、さらに水晶などの宝物などが発見されています。薬壺の中に当時の歴史を物語る貴重なものが納められた全国でも珍しい薬師如来像として有名で、御朱印でも薬壺が強調されています。
周防国分寺では、受付で拝観料を支払うことで、金堂内を見学できます。私が参拝した時には他の参拝者がいなかったため、貸し切り状態でご案内いただけました。
堂内に入ると、まず椅子に腰かけて堂内の仏像や寺院の歴史などの説明を聞き、そのあと堂内を自由に見て回ることができます。
金堂内には、本尊の藥師如来坐像を中心に、四隅に日光・月光菩薩立像、四天王像、十二神将などの仏像が安置されていました。金堂に祀られている木造薬師如来坐像と木造日光菩薩立像・月光菩薩立像、木造四天王立像、木造阿弥陀如来坐像はともに国の重要文化財に指定されていて、60体ほどにも及ぶ貴重な仏像を間近でじっくりと鑑賞できたのは貴重な体験でした。
創建当時とほぼ同じ寺域を現在も有している点や、薬師如来の薬壺の中から納品が見つかった点など、全国にある国分寺の中でも特に稀少な歴史的価値をもつのが周防国分寺です。周辺には、日本三大天神のひとつである「防府天満宮」や国府跡「周防国衙跡」などの歴史スポットもありますので、防府での歴史散歩をぜひ楽しんでみてください。
※防府天満宮に関して、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。
【御朱印情報】山口県「防府天満宮」の日本で最初に創建された天神の御朱印
ライター:neko
学芸員の資格を持つWebライター。九州を中心に全国の寺社仏閣に出掛け、御朱印を集めるのが趣味です。今までにいただいた御朱印は、御朱印帳5冊ほどになりました。
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