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【御朱印情報】福岡県「春日神社」の戦国武将・黒田家にちなんだ御朱印

福岡県北九州市にある「春日神社」は、戦国時代から江戸時代にかけて活躍した武将・黒田家ゆかりの神社です。黒田家や、戦国最強の軍師といわれた黒田官兵衛をモチーフにした趣向を凝らした御朱印が人気になっています。

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戦国武将・黒田家ゆかりの「春日神社」

福岡県北九州市の黒崎エリアに鎮座する「春日神社(かすがじんじゃ)」。創建年代は不明ですが、平安時代に編さんされた「日本三代実録」の中に登場する「鳥野神(とりのかみ)」と考えられていて、かつては「鳥野神社(とりのじんじゃ)」と呼ばれていました。

 

江戸時代に入ると、黒崎を福岡藩黒田家が治めるようになります。黒崎には、豊前国小倉(現在の福岡県北九州市小倉北区)と肥前国長崎(現在の長崎県長崎市)を繋ぐ長崎街道の宿場町である黒崎宿や、福岡城の端城である黒崎城が置かれ、春日神社は「黒崎宿の総鎮守」「黒崎城の氏神様」として賑わいました。
その後、黒崎城の城主であり、黒田家の家臣でもあった井上周防之房(いのうえすおうゆきふさ)によって、黒田官兵衛(くろだかんべえ)・長政(ながまさ)親子、黒田家の中で特に優れた家臣であった黒田二十四騎を合祀し、当時は「黒田大明神」とも呼ばれていました。

 

以前は別の場所に建っていたものの、黒田長政が黒崎城を築いた慶長9年(1604年)に現在地に移されたのだとか。現在では、ご祭神の「武甕槌命(たけみかづちのみこと)」「経津主命(ふつぬしのみこと)」「天児屋根命(あめのこやねのみこと)」「比売神(ひめのかみ)」の春日四神にちなむ「春日宮(かすがぐう)」や、黒田家に由来する「黒田神社(くろだじんじゃ)」の名でも親しまれています。

春日神社_拝殿
入母屋造の拝殿の中には、黒田二十四騎の絵が飾られています。
春日神社_狛犬
江戸時代の文久2年(1862年)に奉納された狛犬がのこっており、長い歴史を感じます。

 

 

戦国最強の軍師・黒田官兵衛と関ヶ原の戦いの功労者・黒田長政

黒田官兵衛(如水(じょすい)・孝高(よしたか)とも)は、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した武将で、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の「戦国の三英傑」に重宝された軍師です。秀吉を天下人に導いた「戦国最強の軍師」としても名をとどろかせています。関ヶ原の戦いの功績により、筑前国(現在の福岡県)52万石を与えられ、福岡藩の藩祖となりました。戦国武将は一夫多妻制が一般的な時代にあって、生涯を通じて妻一人を愛した愛妻家としても知られています。

 

「関ケ原の戦いの一番の功労者」と名高い黒田長政は、黒田官兵衛の長男(嫡男)です。安土桃山時代の豊臣秀吉による九州平定や、佐賀県の名古屋城を拠点にした文禄・慶長の役(朝鮮出兵)などで活躍した人物で、福岡藩の初代藩主でもあります。

 

黒田官兵衛と長政親子は、黒崎エリアの発展の礎を築いたことから、春日神社に祀られました。

春日神社_パンフレット
春日神社の歴史や黒田家との関係をまとめたパンフレットが用意されていました。

 

 


 

 

黒田家ゆかりの趣向を凝らした御朱印

春日神社では、黒田家ゆかりの素敵な御朱印をいただけます。春日神社や黒田神社のベーシックな御朱印、見開きの期間限定の御朱印、アートな切り絵の御朱印など、多彩な御朱印がそろっているのが魅力です。

 

ベーシックな片面タイプの御朱印の右上には、黒田家の家紋である「藤巴紋(ふじどもえもん)」と中央に神社の印が、奉拝と神社名、参拝日の墨書きが書かれていて、シンプルではありますが、戦国武将として活躍した黒田家の威厳のようなものを感じます。
黒田家の家紋に採用されている藤巴紋は、3筋の藤の花が渦を巻くように重なった巴の形と中央に配された橘が特徴です。黒田官兵衛は播磨時代に小寺家(こでらけ)に仕えており、藤の内側に3個の橘をあしらった小寺家の家紋「橘藤巴(たちばなふじどもえ)」をアレンジした家紋と伝わっています。

春日神社_御朱印_黒田神社
黒田家とのつながりを強く感じる「黒田神社」表記の御朱印。

 

夏詣の時期の期間限定の御朱印は、中央の赤い甲冑と左下に描かれた黒田官兵衛のイラストが目を引きます。淡い青を基調とした色合いや左上の七夕飾りが涼やかな雰囲気で、季節感を漂わせるデザインです。
中央に描かれた赤い兜は「如水の赤合子(じょすいのあかごうす)」として戦場で恐れられた官兵衛が愛用していたもの。「合子」とは、蓋つきのお椀のことであり、結婚祝いに義父からプレゼントされた甲冑だと伝わっています。お椀を上下逆さにしたような兜の曲線美と独特のツヤを放つ朱色が印象的です。

春日神社_御朱印_夏至期間限定
甲冑・黒田官兵衛、季節ならではのイラストが特別感がある夏至の御朱印。

 

黒田家の家紋である藤巴紋をバックに甲冑や刀を身に着けた勇ましい姿の黒田官兵衛が、軍配を持ち陣頭指揮を執る様子を切り絵で繊細に表現した数量限定の御朱印もあります。四隅に日本ならではの青海波や七宝などの古典柄があしらわれていたり、軍旗に神社名が書かれていたりと、細部までこだわったデザインです。

春日神社_御朱印_切り絵
数量限定の切り絵の御朱印は、戦国武将ファンの心をくすぐります。

 

また、毎年7月には、400年以上の歴史をもち、福岡県の無形民俗文化財に指定されている祇園祭「黒崎祇園山笠(くろさきぎおんやまがさ)」が行われることでも知られています。山笠の激しい動きから「喧嘩山笠」の異名もあり、多くの人が訪れます。ともに山笠が奉納される同じ北九州市八幡西区内の「岡田宮(おかだぐう)」「一宮神社(いちのみやじんじゃ)」と合同で、黒崎祇園三社の御朱印が頒布されたこともあります。
※岡田宮に関しては、以下リンクの記事でご紹介していますので、ぜひごちらもご覧ください。

 

【御朱印関連情報】神話ゆかりの福岡県「岡田宮」でいただけるアートな御朱印

 

 

 

春日神社は、戦国武将・黒田家ゆかりの神社で、黒田家にまつわるエピソードが伝わり、黒田家をテーマにした多彩な御朱印もいただけるので、戦国武将ファンにはぜひ訪れてみていただきたい神社です。参拝の記念に、多彩な御朱印の中からお気に入りの御朱印をみつけてみてください。

 

※黒田長政ゆかりの筥崎宮について、以下リンクの記事でご紹介していますので、こちらもぜひご覧ください。

 

【御朱印関連情報】福岡県「筥崎宮」のフォトジェニックな限定クリア御朱印

 

 

 

 

ライター:neko
学芸員の資格を持つWebライター。九州を中心に全国の寺社仏閣に出掛け、御朱印を集めるのが趣味です。今までにいただいた御朱印は、御朱印帳5冊ほどになりました。

 

 

 

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